全国に末寺3000余りを持つ真言宗豊山派の総本山にして西国三十三所八番札所。
歴史を誇る観音信仰の寺そして花(ぼたん・桜・紫陽花・紅葉)の寺。

ゆるやかな初瀬山の斜面に堂宇が立ち並ぶ真言宗豊山派総本山・長谷寺。
古くからこの地は豊初瀬(とよはつせ)・泊瀬(はつせ)等と呼ばれ、寺そのものと合わせて万葉集・古今集・源氏物語・更級日記・蜻蛉日記・枕草子などの古典に登場している。
西国三十三所観音霊場八番札所としても知られ、1300年の歴史を持つ。

朱鳥(しゅちょう)元年(686年)、天武天皇の病気平癒を願って、僧道明が西の岡(本長谷寺)に銅板法華説相図(国宝)を安置したのが創建とされる。
その後、奈良時代の神亀(じんき)年間に、僧徳道が東の岡に十一面観音を祀ったのが現在の長谷寺の始まりとされている。

長谷寺は創建以来何度も火災にあって焼失したものが多いが、寺には数多くの寺宝が残されている。

国宝として、「銅板法華説相図」「法華経28巻」
重文では「銅造十一面観音立像」「木造地蔵菩薩立像」「木造不動明王座像」「絹本著色地蔵十王像」「絹本著色春日曼荼羅図」など多数。

桜に囲まれた外舞台を持つ本堂(国宝)

本堂は南面。左手に清水寺のような舞台がある。。

長谷寺のシンボル的存在の登廊(江戸時代1650年建立・重文)の階段は108間・399段。緩やかな階段で、4月下旬から5月上旬にかけて、両側には150種7000株のボタンが咲き誇って大変な人出となる。

境内のいたるところで桜が満開、この枝垂れ桜も見事だった。

本堂から見る堂宇は桜で覆われていた。

登廊を上りきると舞台造・入母屋造・瓦葺の本堂に達する。慶安3年(1650年)、家光の寄進によって建造されたもので国宝。



近鉄大阪線長谷寺駅から坂道を下り、国道165号線を横切ると長さ300mほど、両側に土産物屋・食事処・旅館などが建ち並ぶ長い参道に出る。

ここに来るといつも買い求めるのが井上ぼたん堂で売っている編み笠の形でよもぎをふんだんに使用した草餅だ。

やがて寺の正面の石観音に突き当たり、石段を上がって仁王門をくぐる。(入山料は500円)



本尊の十一面観世音菩薩像は10mの大きな木造物で重文。
住 所  桜井市初瀬731−1
電 話  0744−47−7001
入山時間  8:30〜17:00(4月〜9月)
9:00〜16:30(10月〜3月)
アクセス  近鉄大阪線長谷寺駅下車徒歩20分
駐車場  長谷寺の右手奥に有料駐車場有り
H P  http://www.hasedera.or.jp/ 

長谷寺 (桜井市)