法起寺 (斑鳩町) 
大阪府と奈良県の境を成す生駒山(642m)の山頂から東を見下ろすと、眼下に大和盆地が広がる。

その北西部、いまだ僅かだが田畑が残る一帯が聖徳太子ゆかりの斑鳩の里だ。
仏教に深く帰依した太子は、ここに斑鳩宮を建立した。後の法隆寺だ。

この斑鳩の里には、法隆寺の他に太子ゆかりの寺が3つ建ち並んでいる。
中宮寺・法輪寺そして法起寺(ほうきじ)である。

法起寺はもともとは聖徳太子が法華経を説法していた岡本宮を、太子の遺命により長子の山背大兄王が寺に改めたものと伝えられている。
飛鳥・奈良と栄えてきた法起寺だが、平安時代から法隆寺の指揮下に入った。

その後に盛衰を繰り返し、江戸時代の初め頃には、すでに金堂・講堂はを失い、三重塔を残すのみになっていたという。

現在の法起寺は、大阪方面から国道25号線を進み、途中、県道(大和郡山斑鳩線)に乗り換え、いまだ里の面影を残す一帯の右手、僅かな寺域に創建当時の三重塔が見えてくる。


駐車場は無いので、西門の前に車を停めて、境内に入る(拝観料300円)と、正面に創建当初の建築として唯一残った国宝の三重塔(慶雲3年・706年)が、1300年の時を経て、往時の姿のままで佇んでいた。
          国宝 三重塔
三重塔しては、日本最大・最古である。
塔は一重の基壇の上に建ち、高さ23m。
深くて勾配の緩やかな屋根などは法隆寺五重塔に似ている。
聖天堂
江戸時代末期、文久3年・1863年建立。
講堂
元禄7年・1694年建立
住 所 生駒郡斑鳩町大字岡本1873
電 話 0745−75−55592
寺 宝 国宝:三重塔
重文:
木十一面観音菩薩立像
銅造菩薩立像(奈良国立博物館に出陳中)
アクセス JR関西本線法隆寺駅から近鉄郡山駅行バスで法起寺前下車すぐ
拝観料 本堂拝観料 300円
拝観時間

・2月22日〜11月3日:
 午前8時30分〜午後5時

・11月4日〜2月21日:
 午前8時30分〜午後4時30分

駐車場 駐車場無 (寺に断って西門前に駐車)
URL http://horyuji.or.jp/hokiji.htm
境内には「写生・撮影不可」とあったが受付の方は「自由に撮影してください」とおっしゃった。
西門