松伯美術館 (奈良市)
私の地元近鉄奈良線学園前一帯は、市条例かなにかで飲み屋・パチンコ等の類は一切ない。
文教地区に相応しく、周辺には分野が異なる3ヶ所の美術館がある。

・大和文華館
・・
古代から近代に至る日本・中国・韓国を主とした東洋絵画・書蹟・陶磁・金工・漆工2000点を保持・公開。国宝4点・重文30点。
・中野美術館
・・・近代日本の洋画・日本画界を代表する村上華岳、青木繁、岸田劉生や高村光雲の彫刻等が展示されている。


それに、ここ松伯美術館である。

学園前駅舎
住 所 奈良市登美ヶ丘2丁目1番4号
電 話 0742−41−6666
開館時間 10時〜17時(入館は16時まで)
休館日 毎週月曜日
(月曜日が休日のときは火曜日)

年末年始及び展示替期間
(下記ホームページ参照)
展示品 日本画家である「上村松園・松篁・淳之」三代の作品。
その他に上記以外の作品の特別展示もある。
アクセス 近鉄奈良線〈学園前駅〉北口バスターミナル5・6番のりばよりバスで約7〜8分 大渕橋(松伯美術館前)下車、大渕橋を渡った右側
入場料 大人(高校生・大学生含む)800円
小学生・中学生400円
駐車場 有り(10台程度)
美術館HP http://www.kintetsu.jp/shohaku/
松伯美術館は、学園前駅からバスで5分余り、周囲1km以上と思われる大きな池・大渕池に突き出た岬にある。

この美術館は、日本画家の上村松篁・敦之両画伯からの寄贈と近鉄の出資により、近鉄社長・会長の故佐伯勇氏の旧邸敷地に1994年3月開館。上村松園(うえむら しょうえん)・松篁(しょうこう)・敦之(あつゆき)三代の作品が保管・展示されている。


「松伯」の由来
「松」は松園・松篁両名の名前と美術館がある故佐伯勇近鉄名誉会長(元社長)の庭に植えられている多数の松に因む。
「伯」は画伯の伯と佐伯氏の伯に由来する。
上村松園
1875年(明治8年) ー1949年(昭和24年)
京都市下京区四条通御幸町の葉茶屋「ちきり屋」の次女として生まれた。京の伝統文化に育まれた松園は、生涯、「清澄な感じのする香高い珠玉のような絵」、「真・善・美の極致に達した本格的な美人画」を念願として女性を描き続けた。

上村松篁
1902年(明治35年)ー2001年(平成13年)
京都市生まれ。女流作家・上村松園の長男、1930年、京都市立絵画専門学校研究所を修了。帝展や文展において将来を期待されながらも、1948年「創造美術」を結成。透徹した自然観察を礎に描かれた繊細優美な花鳥画の世界は、多くの人々を魅了し、1984年には文化勲章を受章。現代を代表する日本画家の一人。


上村敦之
1933年(昭和8年)ー
上村松篁の長男として京都に生まれる。京都市立美術大学に学ぶ。1995年、日本芸術院賞受賞。東洋独自の絵画表現を模索しながら花鳥画の新しい展開を求めて研鑽を重ねている。日本芸術院会員、京都市立芸術大学名誉教授、松伯美術館館長。

学園前駅