1800mの大深度から湧出した神代温泉が、温泉に恵まれない伊勢志摩の先駆けとなった。
湯元の「五感の宿 慶泉」は表向きは高級旅館に見えるが、格安プランもあり、広々とした内湯と露天風呂も魅力的だ。日帰り入浴も積極的に受け付けているので、前に駐車している送迎用の長大リムジンや豪華なロビーに気後れすることなく気軽に立ち寄れる。
鳥羽市は志摩半島に位置し、西を伊勢市、南を志摩市に接する他はリアス式の海岸線で、市域全体が伊勢志摩国立公園に指定されている。
三重県南東部、伊勢湾・英虞湾・的矢湾そして太平洋に望む鳥羽・志摩は、日本で一、二を争う海洋観光地で、これに神話・信仰の伊勢が加わって伊勢志摩国立公園を形成する。
これらの観光地は、伊勢志摩スカイライン・志摩パールロード等の観光道路でつながっていて、快適、スムーズな旅が出来る。
鳥羽は鳥羽湾を中心に開けた観光地で、真珠と海女の故郷、古くは九鬼水軍の本拠地であった。
主な観光資源として、真珠王・御木本幸吉翁ゆかりの真珠島、鳥羽水族館、イルカ島海洋遊園地、それにリヤス式海岸や答志島・菅島などの島々が華やかな彩りを添えている。
また、グルメにも事欠かず、この地域特産の三大魚介、「伊勢海老」「鮑」「牡蠣」を中心とした海鮮料理も大きな魅力だ。
中高級旅館では、これに松坂牛を加えた夕食を供している。
施設名 : 五感の宿 慶泉 (入浴日:2001.11.3 2回目入浴日:2012.1.18)
浴舎への吹き抜け、木造の渡り廊下が風情ある。
今までに経験したジャグジーで最強。
昔読んだエドガー・アラン・ポーの短編恐怖小説「メールシュトレームの大渦」を思い出した。
髪は真っ白にならなかったけれど。
風呂はすっきりしたかなり広めの内湯と開放的なこれまた広い露天風呂が男女別にある。
この他に、宿泊者用の有料貸切風呂2ヶ所とサウナが設けられている。
ガイドブックでは、「一部かけ流しの浴槽あり」又は「かけ流し・循環併用」のマークが付いてるが、どちらに該当するのか不明だ。
日帰り入浴・昼食付き入浴を積極的に受け入れており、HPにその詳細が記述されている。
入浴時間は午前11時〜午後10時と営業時間が長く、料金はタオル付きで1000円。
昼食付き入浴は、6,800円の一種類、利用時間は午前11時30分〜午後2時までで、客室を利用できる。
住 所 | 三重県鳥羽市国崎町740 |
電 話 | 0599−21−6789 |
交通機関 | 伊勢自動車道伊勢西ICから伊勢志摩スカイライン、志摩パールロードで約35km 近鉄鳥羽線鳥羽駅からタクシーで25分 |
施 設(日帰り) | 食事処、喫茶、ラウンジ、リラグゼーションルーム、売店等 駐車場(約100台) |
宿 泊 | 42室 2食付17,000円〜 |
泉 質 | ナトリウムー塩化物泉 |
適応症 | 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間 | 11時〜22時 |
定休日 | 無休 |
入浴料金 | 大人1,000円 (客室での入浴付昼食プラン6,8000円) |
入浴施設 | 内湯男女各1、露天風呂男女各1、ジェットバス、ジャグジー、寝湯、打たせ湯等 |
浴室備品(日帰り) | タオル、シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー |
観光スポット | ミキモト真珠島、鳥羽水族館、海の博物館、鳥羽湾観光船、志摩スペイン村、伊勢戦国時代村、合歓の郷、志摩マリンランド、伊勢神宮、おかげ横丁等 |
お土産・食事 | 当施設内で可、食事は季節に応じて伊勢海老、鮑、牡蠣 土産は海産物、赤福(伊勢) |
近くの温泉 | 鳥羽小浜温泉、本浦温泉、鳥羽グランドホテル温泉、志摩スペイン村天然温泉、浜島温泉、奥志摩温泉 |
鳥羽市HP 観光協会HP 慶泉HP |
http://www.city.toba.mie.jp/ http://www.toba.gr.jp/ http://www.kei-sen.jp/ |
雑記帳 | 帰途に伊勢の「おかげ横丁」に立ち寄った。50軒近い土産物屋等が江戸時代を偲ばせるクラッシックな建物の中で営業しており、そぞろ歩きをしながら土産を探すのが楽しかった。これらの中で断然繁盛していたのが「赤福」、我々も買い求めた。 |
美しい海岸線と海の幸に恵まれた伊勢志摩国立公園だが、唯一乏しかった観光資源が温泉だった。
しかし近年になって大深度掘削により温泉が各地で湧出し、旅館・ホテルの多くが温泉を持つようになった。
その発端の一つになったのが、平成8年初夏、鳥羽市国崎町の地下1800という大深度で源泉を掘り当てた神代温泉である。
泉質は湯冷めしにくく熱の湯と呼称される食塩泉(ナトリウム―塩化物温泉)、当初湧出量は1日で450トン以上で、近隣の7軒の旅館や民宿に配湯されている。
現在もこの湯量と源泉温度41℃をキープしているか不明だが、この地域一帯が温泉宿・温泉民宿へ変貌するのに大きな貢献をした。
神代温泉の湯元は、平成9年にオープンした42室を持つ五感の宿 慶泉である。
慶泉は、伊勢自動車道伊勢ICから約25km、最後は鳥羽駅を右手に見てパールロードに入り、分かりにくいが国崎ICで右折して、坂道を少し下った先、海に出る斜面の途中にある。宿から海はかなり遠い。
吹き抜けのロビーはかなり広く、フロントもシティホテル並みのスッキリさで、かなりのスタッフが配されている。
だが残念なことに、派手目の安っぽい装飾が柱に施され、頭の上がうっとうしく、ほこりが随分溜まるだろうなと余計な心配をしてしまう。
五感の宿と名乗ってるから、館内に何かのアロマを漂わせているのだろう。
客室は42室と比較的大きく、宿泊料金は平日2人1室で1人17,000円から露天風呂付きの45,000円程度まで幅がある。休前日は5000円程度の加算がある。
一見すると高級旅館の料金だが、各種割安プランが年間を通じてあり、13,000円代でも宿泊も可能だ。
(詳細は慶泉のHP参照ください)。
風呂が20人が一度に入れる位大きいのと敷地も広いので開放感たっぷり。かなりの湯が注入されている。pHが9.3の強アルカリ性にしては、すべすべ感が薄く、かなりの加水か?(不確実)
石鏡(いじか)から見る伊良湖水道。右手、かすかに見える小島は神島(かみしま)。三島由紀夫の小説『潮騒』の舞台になったことで知られ、5回行われた映画化ではロケ地となった。
地下2階に下りて行く内湯。ジャグジーや寝湯が設けられたかなり広い浴槽。10年前と比べて、床や板壁にしっとりした味わいが出ていた。
長大なリムジンカーで送迎する湯元の「五感の宿 慶泉」