津風呂湖温泉 龍神の湯 (奈良県)

津風呂湖温泉は、奈良県北部の市町に上水道を供給する多目的ダム・津風呂湖近くにあり、日帰り施設の龍神の湯では、ちょっとした秘湯の雰囲気が味わえる。
但し、出かける場合には、予めルートをチェックしておくことが肝要だ。

所在地 : 吉野郡吉野町


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やがて吉野川(紀ノ川)に流れ込む津風呂川が横を流れる。

幾重にも連なる吉野の山々。




住 所 奈良県吉野郡吉野町河原屋1013
電 話 0746ー32-5401
交通機関 ・西名阪自動車道・郡山ICから国道24・169号線県道256号線で約30km(他に天理IC・名阪国道都祁ICからのルート有り)
・南阪奈道路葛城IC延長線終点から国道165号・169号・県道256を津風呂湖方面へ28km
・近鉄線大和上市駅からタクシー利用(15分)
施 設 食事処・休憩室(無料・有料)・駐車場(60台)
宿 泊 不可
泉 質 ナトリウムー塩化物泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 平日:12時~21時  土日祭:10時~21時 
定休日 毎週火曜日・水曜日
入浴料金 大人700円(以前は900円だった) (浴衣・タオル・バスタオル付1000円) 小人400円(700円)
入浴施設 内湯男女各1露天風呂男女各1
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 津風呂湖、吉野山(桜・金峯山寺他)、壺阪寺、明日香村
お土産・食事 食事処で各種定食、麺類、一品料理、各種鍋物
近くの温泉 中荘温泉、宮滝温泉、東吉野温泉、吉野温泉、吉野山温泉等
吉野町HP
観光案内HP

津風呂湖温泉HP
http://www.town.yoshino.nara.jp/
http://www.town.yoshino.nara.jp/kankou_new/top.htm
http://www.tsuburoko.co.jp/
雑記帳 湯巡りを始めて間もない2001年5月、当時は我が家からここまで遠出の距離だった。
それから10年半ぶりの再訪、津風呂湖温泉龍神の湯も建物・風呂、すべてが昔のまま、まるで時が止まっていたように思えた。


余談だが、ここのパンフレットで「当温泉は弘法大使の授けの湯で・・」と誤字を発見。電話して教えて上げようと思ったが、よけいな口出しと思い中止した。
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

津風呂湖。ヘラブナとブラックバスの釣り場として人気がある。正面の山は竜門岳(904m)。

県道にこの大きな案内板が出てくる。右の写真の左手奥に龍神の湯がある。右手を直進すると湖へ。国道169号線から県道256号線でここまで1.5kmだが、すれ違いが難しい1.5車線なので長く感じられる

全国的にも有数な多雨地帯として知られている大台ヶ原を源流としする吉野川は、和歌山県に入ると紀ノ川となる。

施設名 : 龍神の湯 (1回目入浴日:2001・3・5  2回目:2011.10.7)

吉野町は奈良県中部に位置し、県総面積の6割を占める吉野郡の北端にあり、町の約30平方kmが吉野熊野国立公園内に属する。
近隣の吉野山地(紀伊山地)から切り出される吉野杉・檜の集積地でもある。

奥千本・上千本・中千本・下千本、一目千本と言われ、標高差があるため長期間に渡って観桜出来る吉野山のサクラは、山桜の「シロヤマザクラ」を中心に、200種、3万本が咲き誇る。
桜百選とか三大桜(高遠・弘前城・吉野山)など、桜の名所は数多いが、吉野山は文句無く日本一の桜の名所である。

「歌書よりも軍書に悲し吉野山」(各務支考)」・・・吉野は、また歴史の舞台でもある。
源義経、大塔宮護良親王、後醍醐天皇、楠正行、豊臣秀吉・・・吉野山は、戦に負けた敗軍の将、一時の栄華を誇った英雄の末路を偲ばせる。

吉野は信仰の山でもある。
役小角(えんのおづの、えんのおづぬ、えんのおつの)が修験道を創立、吉野金峰山が山岳信仰の中心となり、今も国宝・金峯山寺・蔵王堂等が往時の名残を留めている。
2004年には「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として世界文化遺産に登録された。

津風呂湖は1963年に津風呂川を堰きとめて出来た灌漑用人造ダム。複雑な形で周囲32㎞、ボート遊びやヘラブナ・ブラックバスのフィッシングもできる。

吉野町は、吉野郡の一番北にあり秘境という土地柄ではないが、津風呂湖温泉への最後の道のりは、秘湯へ向かう雰囲気を味わえる。

津風呂湖温泉は、奈良県・三重県・和歌山県の紀伊半島3県に跨がる野熊野国立公園内、津風呂湖近くの自然に恵まれた地にある。

津風呂湖は
利水専用の多目的ダムで、1962年に完成し、奈良盆地北部の灌漑用水供給と奈良市・生駒市・大和郡山市などの県北部に上水道を供給している。

津風呂湖温泉へのアクセスは、橿原・大淀方面から国道169号線に乗って、吉野町役場を過ぎて県道256号線に入るルートと都祁・榛原・大宇陀を縦断する国道370号線を利用して同じ県道256号線を進むルートがある。

しかし、後者は津風呂湖を真下に見ながら1.5車線の長い道を進み、かつ平日だと採石場からくるダンプなどと出会うことがあるので、前者のルートを進むことをお奨めする。

それでも国道から県道に入ると、隘路になり対向車が無いことをしばし祈りつつ前進するので、秘湯に向かう気分になれる。もしその気分になれなかったら、後者のルートを取ってください。

縦長のロッカーも古さを感じる。口コミでは、これの使い難さの苦情を多く見かけたが、そこら辺は許してあげませんか。

食事処では、各種定食、麺類、一品料理や各種鍋物が食べられる。

無料の休憩が出来る畳の広間。館内、清潔感に欠ける印象を持つ人もいるかもしれない。

玄関口がビリヤードのような緑色。天井の照明が妙にモダンだ。

龍神の湯の外観は、初期のプレハブ住宅の様だ。

床には青い合成樹脂のシートが敷かれている。滑り止めなのだろうか。

日帰り施設に珍しく「馬油」。いろいろなブランドのばーゆがあるのだろうか。

露天風呂から見る内湯。泉質はナトリウムー塩化物温泉(パンフレットより)だが、温泉に元気が無かったのが残念。

上の写真から少し引いて撮影すると、津風呂川の流れが見える。

山の斜面が迫り緑豊か、津風呂川に迫り出すように底まで石組みの露天風呂が造られている。それほど大きくないが、浸かっていると深山幽谷に居る気分になる。

内湯はジャグジー付きだがこれは要らない。ここのパンフレットに、ジャグジーの効能して「皮膚・毛穴の汚れを取る」と謳っている。これはあんまり強調しない方が良いのでは?

最後の隘路のアプローチ、周囲の自然・ロケーション、一昔前の建物と雑然とした館内、素朴な食事処、内湯と露天風呂の趣き、これらの写真だけを見ると、「秘湯」と言ってもいい風情がある。

循環でかつ温泉に少々元気が無くても、この際はこれを忘れて秘湯気分を味わってみたい。

営業時間は平日が12時~21時、土日祝は10時~21時、定休日は毎週火・水とあんまり商売っ気がない営業形態なので、ここの所有者・経営がどこなのか知りたかったが、見つけられなかった。

入浴料金は大人700円、浴衣・バスタオル・タオル付きにすると1000円になる。
休憩は無料の広間の他に、有料で個室も利用できる(8畳1時間 1000円)。

食事処も有り、大和地鶏と地元野菜を使った津風呂湖温泉鍋が売り物のようだ。

まるで湖沼に建てられたような浴舎、正面は内湯。撮影ポイントは露天風呂の前。

温泉名 : 津風呂湖(つぶろこ)温泉