下呂温泉 幸乃湯 (岐阜県)

有馬・草津と並ぶ日本三名泉の一つで、中部地方有数の大温泉地である下呂温泉は周囲を飛騨の山々に囲まれ、乗鞍岳を源とする飛騨川が温泉街を右岸左岸に分けて貫く。4ヶ所ある共同浴場の一つ、旅館に付属する珍しい形態の幸乃湯で入浴した。

飛騨山地の山々に囲まれた下呂温泉の中心街に「林羅山」の銅像が立っている。
下呂温泉を日本三名泉(他に有馬温泉・草津温泉)として、日本全国に知らしめてくれた恩人だからだ。徳川家康以下4代将軍に使えた儒学者・林羅山は、摂津・有馬温泉にて作った詩文集第三に「諸州多有温泉、其最著者、摂津之有馬、下野之草津、飛騨之湯島(下呂)是三処也」と記述している。

現代の下呂温泉は、飛騨川の両岸から山の中腹まで大小さまざまの旅館・ホテルが40軒(旅館組合HPから)ほどが建ち並ぶ大温泉地だ。
土産物や飲食店も多く、歓楽的雰囲気も漂わせている。


もともと4km離れた山で発見された源泉は鎌倉時代に一度涸れたが、現在の飛騨川の河原で再び発見された。今も、河原には源泉塔が立っているが、下呂と呼ばれるようになったのは、高山本線下呂駅が昭和に入って開通してからで、それまでは湯之島温泉だった。

その河原には下呂温泉のシンボル、囲いがなく周囲から丸見えの露天風呂(噴泉池)がある。この他に3軒の共同浴場(白鷺の湯、クアガーデン露天風呂、幸乃湯)があり、それ以外にも、近年増設された足湯が温泉街のあちこちに点在している。
下呂温泉では1300円の湯巡り手形を購入すると、加盟している3ヶ所の旅館で入浴出来る。

下呂市は、2004年3月、益田郡の下呂町・小坂町等5町村が合併して下呂市が誕生した。

県の中東部に位置し、標高3067mの御嶽山系の山並みが迫り、中央を乗鞍岳を源とする木曽川水系の飛騨川が流れる。
飛騨川に沿って国道41号やJR高山線が通り、横断する形で国道256号、257号が通じている。

奈良時代後期、この地には、宿駅として下留(しもつとまり)が置かれていた。
これが室町時代には、音読みとなって「ゲロ」と読まれていたことを明かす古文書が残っている。


周辺は飛騨木曽川国定公園や県立自然公園に指定されており、日本三名泉の大型温泉地である下呂温泉や小坂温泉郷(濁河温泉、下島温泉、湯屋温泉)があって、年間300万人の観光客を集めている。

因みに濁河(にごりご)温泉は、御嶽山7合目の標高1800mにあり、通年営業では日本で最も高い所にある温泉だ。

住 所 岐阜県下呂市幸田1144
電 話 0576-25-2157
交通機関 JR高山本線下呂駅下車 徒歩5分
中央自動車道/中津川ICから国道257、41号を経由して約52km
東海環状自動車道/富加関ICから県道58号を経由して約35km。井尻交差点を左折し国道41号を経由して約28km
施 設(日帰り) 駐車場20台 
宿 泊 幸の湯旅館(5室)
2人利用1人当り税込み 素泊り 5,000円、朝食付 5,500円)、2食付 8,790円
泉 質 アルカリ性単純温泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 午前10:00~午後10:40(最終受付/午後10:00)
定休日 毎週火曜日(祝日の場合は営業)
入浴料金 大人370円 小学生150円 幼児70円 
家族風呂 室料900円(サウナ付は2,000円)と人数分の入湯料(1時間)

日帰りプラン(要予約)3,780円
入浴施設 内湯・露天風呂男女各1、ジェットバス、打たせ湯、サウナ 、水風呂、家族風呂
浴室備品 ロッカー(石けん・シャンプー類無し)
観光スポット 下呂合掌村、旧大戸家住宅(重要文化財)、民芸の郷、悲太陶房、中山七里、高山
お土産・食事 大きな温泉街内の店舗を利用
近くの温泉 乗政温泉(廃業)、飛騨金山温泉、南飛騨馬瀬川温泉、白川温泉、萩原温泉,湯屋温泉、下島温泉
下呂市HP
観光協会HP
旅館組合HP
幸乃湯HP
http://www.city.gero.lg.jp/HP/index.cfm
http://www.gero-spa.com/
http://www.gero-spa.or.jp/
https://gero-sachinoyu.com/

打たせ湯専用のコーナー。

カギ付ロッカーがある脱衣所。

番台の雰囲気を残す受付。

                 
下呂温泉には4ヶ所の共同浴場がある。

飛騨川の河原にある「噴泉池」は無料だが、水着着用が義務付けられている。 

「白鷺の湯」は、古くから地元の人々に愛されている入浴施設で、ロマネスク風の白い造りが独特だ。

「クアガーデン露天風呂」は、その名の通り、飛騨川のせせらぎを聞きながら入浴が出来る露天風呂が売り物の浴場だ。

温泉街を貫く飛騨川の右岸、いで湯大橋を渡って二本目の筋を右折した先、噴泉池からほど近い所に、目立つ暖簾を吊るした「幸乃湯」がある。

共同浴場にしては立派な建物だが、共同浴場の幸乃湯は、実は部屋数5室の小さな旅館に併設された珍しい形態になっているからだ。

共同浴場の雰囲気が残る受付で370円を支払って奥に進むと、共同浴場にしては広い浴室に、青いタイルの円形浴槽が二つが縦列に並び、その奥にガラス越しに露天風呂が見える。浴室の両脇にはカランが並び壮観だ。

但し、共同浴場なので、シャンプー・ボディソープ類は置かれていない。
                    
施設名 : 幸乃湯(さちのゆ) (2019.9.17入浴) 

幸乃湯旅館に併設された公衆浴場にはうたせ湯、露天風呂など8種類のお風呂があり、気軽に立ち寄る事ができる。

日本三名泉の下呂温泉は飛騨の山々に囲まれ、中を飛騨川が流れる。

温泉名 : 下呂(げろ)温泉

共同浴場の幸乃湯は、部屋数5室の幸乃湯旅館に併設されている。素泊まりで5000円、朝食付きで5,500円、2食付で8,790円だ。

所在地 : 下呂(げろ)市
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)

手前のジェットバスを含む2槽の風呂、その向こうに露天風呂、両脇にカランが並び奥行き感を与える。他に露天風呂、打たせ湯、サウナ、家族風呂などがある。定休日は毎週火曜日、営業時間は10時~22時40分(受付は22時迄)。

下呂温泉のシンボル、噴泉池は飛騨川河川敷にあり、要水着着用。

白の浴槽とブルーのタイルが清潔感・清涼感を醸し出す。

床まで木造、良い雰囲気の露天風呂。