越前海岸から内陸へ5km、九頭竜川近くの田園地帯に湧く佐野温泉は、日帰り入浴を歓迎している庶民的な温泉旅館。
福井県では数少ない高温泉で、かって、温泉教授の松田忠則氏が福井県を代表する温泉と著書で紹介した。
福井市は、九頭竜・足羽・日野の三大河川の扇状地である福井平野に発展してきた都市だ。
北陸自動車道敦賀ICから日本海を真横に見ながら国道305号線に乗って北進すると、越前加賀海岸国定公園の景勝地が次々と現われてくる。越前岬・呼鳥門・軍艦岩そして東尋坊。
これに加えて永平寺や一乗谷朝倉氏遺跡などの観光拠点として北陸を代表する温泉地の一つ芦原温泉や三国温泉などの小さな温泉地が湯煙を上げている。
これらの観光地の多くは隣接する越前市、芦原市、坂井市等に位置しており、福井市にはこれはと思う観光スポットは無いように思える。
しかし、歴史が好きな者には戦国時代・織豊時代を通じてのこの地の有為転変に目が向く。
市街地の南東にある一乗谷に居を構えた朝倉氏が5代103年間にわたり、越前の国守として広大な地域を支配していた。当時の一乗谷は小京都と呼ばれるほどの栄華を極めたといわれているが、その朝倉氏は織田信長に滅ぼされ、信長股肱の臣・柴田勝家が後を引き継いだ。その柴田も豊臣秀吉に滅ぼされた。
住宅と田畑が混在するのんびりした地域にある佐野温泉周辺。
館内に置いてあるある奇妙な怪獣?
全国的に珍しい寝湯スタイルの砂利風呂。温泉の鮮度が悪いように見えて、あまり入浴したくない。
岩石を配置したどっしりした露天風呂。
大浴槽以外にジャグジー、サウナなどもある。
泉質はナトリウム・カルシウム−硫酸塩泉、湯口にカルシウムが付着。
階段を下って大きな浴槽へ。日帰り入浴を積極的に受け付けていて、入浴時間が午前8時〜午後10時と長い。料金は1000円と高めだが、無料の大広間でごろごろしたり、食事をとってゆっくり出来る。アルカリ性によるしっとり感がある。
隣町・坂井市の東尋坊は、福井県を代表する観光スポット。
左側は部屋数25の宿泊棟。1976年9月、農業に従事していた初代社長の枕元に観音菩薩が立って、ここから温泉が出ると告げられ、1500mの大深度から温泉を掘削湧出させたという。
住 所 | 福井市佐野町14−18 |
電 話 | 0776−83−0439 |
交通機関 | 北陸自動車福井北ICから国道416号経由で18km JR北陸本線福井駅から京福バス鮎川・小丹生行きで30分、佐野温泉口下車、徒歩6分 |
施 設 | 食事処、休憩所、売店、駐車場(200台) |
宿 泊 | 部屋数25室、9000円前後〜 |
泉 質 | ナトリウム・カルシウム−硫酸塩温泉 (64℃、pH8.77) |
適応症 | 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間(日帰り) | 10時〜20時 |
定休日 | 無休 |
入浴料金 | 大人 1000円 |
入浴施設 | 男女別内湯、男女別露天風呂、砂利風呂、サウナなど |
浴室備品 | シャンプー、ボデイソープ、ドライヤー、ロッカー |
観光スポット | 越前海岸国定公園(東尋坊・越前岬・軍艦岩・亀岩)、永平寺、越前大仏、一乗谷朝倉氏遺跡、越前水仙の里、越前竹人形の里、越前がにミュージアム |
お土産・食事 | 館内で可能 |
近くの温泉 | 芦原温泉・三国温泉・・越前玉川温泉、鷹巣温泉、山中温泉、山代温泉、片山津温泉、粟津温泉 |
福井市HP 福井観光HP 佐野温泉HP |
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