国道168号沿いに立つ湯泉地温泉の案内板。五條市方面から左折で4軒の旅館と公衆浴場の泉湯へ。右折でもう一軒の公衆浴場滝の湯へ。

十津川温泉郷を知る人には驚天動地の高級旅館(離れ9棟)45,000円~65,000円)、湯乃谷千慶が近年オープン、湯巡り1000湯のフイナーレを飾るために宿泊した(記事後日)。

十津川温泉郷 湯泉地温泉 滝の湯 (奈良県)

日本百名湯(松田忠徳教授著作)の一つ十津川温泉郷は、奈良市と南紀を結ぶ国道168号線に沿って点在する3つの温泉,即ち湯泉地温泉、十津川温泉、上湯温泉の総称である。

一番北側、十津川渓谷の左岸の断崖上にあるのが湯泉地(とうせんじ)温泉で、旅館4軒、民宿2軒、公衆浴場が2軒ある。

湯泉地温泉の南にある津川温泉は、十津川ダム湖半のわずかな平地に公営のホテル昴をはじめとする7軒の旅館、3軒の民宿,2軒の公衆浴場が点在する。
そして十津川温泉の西へ5km、上湯川沿いに一軒宿の上湯温泉があり、これぞ秘湯の趣が濃い

1985年には、温泉法に基づき、環境庁より」国民保養温泉地に指定されている。これに指定されるには、湯量が豊富であること、効能が認められること、自然環境、町並.歴史,風土、文化などの観点から保養地として適しているなどの条件を満足する必要がある。


住 所

吉野郡十津川村小原373-13

電 話

0746ー62-0400

交通機関

五條から国道168号線で約65km
JR五条駅から奈良交通・新宮駅行きバスで約3時間

宿 泊

不可

泉 質

アルカリ性単純硫黄泉(ph8.9 60℃))

入浴時間

8時30分~20時

定休日

毎週木曜日

入浴料金

大人800円 小人400円

入浴施設

男女別内湯 男女別露天風呂

浴室備品

シャンプー、ボディソープ ロッカー
観光スポット 谷瀬の吊橋、笹の滝、玉置神社、瀞八丁
近くの温泉 十津川温泉郷十津川温泉、十津川温泉郷上湯温泉、湯の峰温泉 川湯温泉、渡瀬温泉 
十津川村HP
十津川観光HP
十津川温泉郷HP
観光協会HP
https://www.vill.totsukawa.lg.jp/
https://www.vill.totsukawa.lg.jp/traveling_guide/
https://www.vill.totsukawa.lg.jp/traveling_guide/onsen_gou/
http://totsukawa.info/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)
温泉名 : 十津川温泉郷 湯泉地(とうせんじ)温泉

温泉郷は湯量に恵まれ、温泉教授で知られる松田忠則氏の指導・アドバイスを受けて、2004年6月、日本で一番最初に全施設の源泉かけ流し宣言を行った。

湯量に恵まれてると同時に特筆すべきは各温泉の泉質の良さで,全ての源泉が50度以上で加温不要、加えて、湯泉地温泉はpH8.9の単純硫黄泉、十津川温泉と上湯温泉がナトリウム-炭酸水素塩泉(重曹泉)で、まるで化粧水のようなぬるすべ感がある美人の湯だ。

湯泉地温泉は,十津川村のほぼ中央にある。五條市方面から国道168号線を走って来て、十津川村一番の観光スポット、谷瀬の吊橋を通過してしばらくすると前方に村役場が見えて来て、その手前、十津川を跨ぐ橋を渡ってすぐに左折した先に湯泉地温泉がある。

今般、その一番奥にあり、2017年初秋にオープンした高級旅館「湯乃谷千慶」に宿泊、チェックイン前に2ヶ所の公衆浴場、「滝の湯」と「泉湯」に再入浴した。

日本三大秘境の一つで、全国一大きな村である十津川村には、湯泉地温泉、十津川温泉、上湯温泉の3ヶ所の温泉がある。これを総称して十津川温泉郷と言い、2004年、日本百名湯の著者である温泉教授松田忠徳の指導のもと、全国に先駆け全旅館・日帰り施設の「掛け流し宣言」を行った。
先般、湯泉地温泉に1泊60、000円を超える高級旅館(湯乃谷千慶)がオープン、20数年、全国1000ヶ所を超える宿泊・入浴の締めくくりとしてここに宿泊、チェックイン前に当地の2ヶ所の公衆浴場、滝の湯と泉湯を再訪した。

内湯から階段数十段を下って露天風呂に行く。途中まで屋根のある回廊になっているが、帰りの上りは年寄りには辛い。

村の共同浴場に相応しい素朴な造りの玄関先、

空中散歩!十津川村No1の観光スポット、十津川(和歌山県から熊野川)を跨ぐ谷瀬(たにぜIの吊橋。鉄線の吊橋としては日本有数の長さの297mで高さ54m。村民はここを自転車で渡っていたとのこと。

十津川村は紀伊半島のほぼ中央に位置し、和歌山県と三重県に接する。総面積は672平方キロもあり、琵琶湖とほぼ同じ大きさ、日本で一番大きな村である。村の96%が山々と山林で覆われ、四方を1000m級の大峰山脈・伯母子山脈・果無山脈などに囲まれている。

村の中央には十津川が深いV字渓谷をなして歪流し、これに沿って村を南北に、まだ隘路が残る国道168号線和歌山県の新宮市まで通じている。枚方市から吉野に入る部分と新宮市直前を除いて、ほとんどが険しい山間部を縫うようにして走る。2車線化やトンネル・橋梁建設などが進められているが、まだ1.5車線の部分も多く、すれ違いやヘアピンカーブには注意しなければならない。

この国道168号を走る奈良交通の八木新宮線は、全行程169.8kmを6時間半かけて運行する日本一長い路線バスで、テレビ等で度々紹介されている。
最寄の鉄道駅は80km北の奈良県五條駅、60km南の新宮(和歌山県)駅、文字通りの陸の孤島であり、祖谷渓谷(徳島県)・泉村五家荘(熊本県)とともに日本三大秘境の一つに数えられている。
人口は著しい過疎化が進んでおり、1980年では6000人を超えていたのが,2022年には半減以下の3000人を割った。

所在地 : 吉野郡十津川(とつかわ)村


施設名 : 滝の湯 (入浴:2022.7.1)

湯泉地温泉には2つの公衆浴場がある。滝の湯と泉湯だ。

泉湯は町役場の少し手前(五条方面より)、国道168号線から細い道を左折し、200mほど進んだ左手にある

一方、滝の湯は国道168号を挟んで反対側にある。元旅館だったので敷地もかなり広く、内湯と露天風呂が小さな渓流に下る傾斜地に別々に設けられている。
内風呂から露天風呂に向うには、裸のままで屋根が掛かった通路を数十段下っていかねばならないので、年輩者には辛い構造だ。

10年に一度の割合で訪れていて今回が三回目の入浴だが、館名の由来である橫を流れる渓流が造る小さな滝の脇に小ぶりの風呂が以前と同じように湯煙を上げていた。
温泉の泉質は、アルカリ性単純硫黄泉で、pHが8.9もあるので、肌に滑らかな上等の温泉だ。
源泉温度が高いため季節によっては加水しているようだが、塩素滅菌もない掛け流しになっている。

営業時間は午前8時30分~午後8時、定休日は毎週木曜日、料金は大人800円だ。

国道168号から見た湯泉地温泉。前を流れるのは十津川、下って和歌山県に入ると熊野川になる。

詰めて3人が定員の浴槽だが、浸かりながら下を見下ろすと細い渓流と小さな滝が視界に入って来てなかなかの景観だ。

露天風呂の橫に館名由来の小さな滝がある。

石板造りの清潔感漂う内湯。全温泉施設の掛け流し宣言をした十津川温泉郷。滑らかな肌触りの単純硫黄泉(55.6℃)は当然のことながら掛け流しで注がれる。オーバーフローした湯は、右側の溝から流れていく。