湯西川温泉 平家の庄 (栃木県)

湯西川温泉は、日光国立公園内にあって、湯西川沿いに17軒の旅館が営業している。壇ノ浦合戦で敗れた平家の一族が追手を逃れ、ここに住み着いたという伝承が残る地だ。
平家の庄は、享保3年((1718」年)創業の老舗の宿、平家一族の血を引き継ぐ一族が経営し、「究極の古民家・日本の宿10選」に選ばれ、1000点を超える骨董品、民芸品に溢れている。風呂は充実していて、男女別の内湯・露天風呂の他に、無料の貸切露天風呂が6ヶ所ある。

 夕 食

紅葉に映える湯西川。川底の大きな岩盤が目を引く。

風 呂

部 屋 4.4  風 呂 4.6
朝 食  4.3  夕 食 4.4
接客・サービス 4.4 清潔感 4.4

宿泊料金は、平日2人1室1人1万円前後からあるが、季節・期間・曜日・人数・部屋などによって大きく変動するので、最新・詳細情報は当館HPを参照ください。

外では天狗、中に入ると金剛力士像が出迎え。下野の国(栃木県)、最古最大の金剛力士像の由。

じゃらんクチコミ 総合4.5(2016.11.9現在)

施設名 : 桓武平氏ゆかりの宿 平家の庄 (宿泊日:2015.10.20)

朝食は庭に向かって取った。朝食も田舎料理だ。

国道121号線沿い 五十里湖湖畔の道の駅湯西川にも温泉施設がある。ここから県道249号に分かれ西へ10km、湯西川温泉へ向かう(写真は湯西川道の駅HPから借用)。

所在地 : 栃木県日光市湯西川

灯籠が目印の「山懐の湯」

3階角部屋の準特別室「平家」。10畳+8畳(囲炉裏付き)+BT、平日2人1室1人16,200円(税込)。部屋の広さなどを考えると、箱根・伊豆などの同レベル旅館と比べるとかなり割安感がある。

当旅館の館主は平家一族の流れを引く一族で、享保3年((1718」年)旅館創業から数えて十二代目、桓武平氏時の時代から数えると三十八代の当主になるそうだ。

茅葺きの門をくぐり、分厚い檜一枚板一対の蔵戸(数千万円だそうだ)から館内に入ると、左右に立つ巨大な金剛力士像が出迎え、その先に、「究極の古民家・日本の宿10選」の世界が広がる。

館内には、代代の館主が集めた骨董品・民芸品・木工品など1000点が所狭しと陳列され圧倒される。これほど館主の趣味がもろに表に出た宿も珍しい。

客室は40室(和室37和洋室3)あり、かなりの規模だ。
客室は、武家屋敷風、古民家風、土蔵造りなどがあり、何れもこれほど凝らなくても、装飾しなくてもいいのでは、と少々辟易するくらいの造りだ。


我々の部屋は、3階角部屋の「平家」で準特別室、10畳と8畳(囲炉裏付き)踏込み3畳に独立した風呂、トイレ、洗面所がついて、一人税込み16,200円は割安だった。

日光市域内には、大小様々、かつ雰囲気が異なる多数の温泉が湯煙を上げている。鬼怒川・川治・日光湯元・中禅寺・川俣・奥鬼怒・湯西川などがそれである。

湯西川温泉はその名の通り、福島県との県境、枯木山(1755m)に源を発する利根川水系の湯西川渓谷沿いにある。
国道121号(会津西街道)から、五十里湖に沿う県道249号に乗って、西へ10kmほど、標高750の山間ににあり、秘湯と言って良いロケーションだ。
地図上では毛髪の様な細い県道249号だが、走ってみたら往復合計2車線の整備された道路で、運転に不安は全くなかった。


湯西川は、壇ノ浦合戦で敗れた平家の一族が追手を逃れてここに住み着いたという伝承が残る地で、今でも、かん高い鳴き声を上げるニワトリを飼わないそうだ。
創業1666年(寛文6年)創業の「伴久」は、平家直孫の宿と謳っている。


現在17軒の旅館が営業しており、共同浴場・日帰り温泉も4ケ所ある。

● 朝 食

日光市は栃木県の北西部に位置し、北は福島県、西は群馬県に接していて、県土の4分の1という広大な面積を占めている。
日光市街地は、県庁所在地の宇都宮市から西へ約30km、日光国立公園の中心として国内外から多くの観光客を集めている。

市域には、1999年12月に世界遺産に登録された東照宮をはじめとする「日光の社寺」、標高1,269mにある中禅寺湖、そこに聳える2,484mの男体山、日本三名瀑の一つである華厳の滝をはじめとする日光47滝など、数多くの観光スポットを有している。

冬には氷点下20度を超え、春から夏にかけてはさまざまな高山植物が可憐な花を咲かせる戦場ヶ原や霧降高原、中禅寺湖・湯ノ湖をはじめとすする大小さまざまな湖沼がある。

まさに国立公園に相応しく、華麗で変化に富んだ自然をいたる所で見ることが出来る。

温泉にも恵まれ、関東有数の大温泉地・鬼怒川をはじめ個性の異なる温泉が温泉が多数、市域に湯煙を上げている。

平家落人が潜んだ山深い秘境の地に相応しい素朴だが一手間かけた田舎料理が並ぶ。例えば、鹿のたたき、合鴨ロース、湯葉、ヒラタケ粕漬け、鯉の洗い、肉じゃが、大根葉そぼろ、きのこ醤油漬け、もたけそば汁・・・ご飯は4種。

温泉が豪快に落とされる「花筐の湯」。

風呂は充実している。
男女別の内湯と露天風呂の他に、6ヶ所の貸切露天風呂があり、すべて掛け流しだ。

貸切風呂は、空いていれば無料で何回でも利用できる。
何れの露天風呂からも、湯西川の渓流を見下ろせる。
惜しむらくは、内風呂がやや味気ない造りで、館内の雰囲気と同調した木造の浴室・浴槽が欲しいところだ。

現地で日帰り入浴の確認を忘れたが、最近入浴された他の方の記事に拠れば、次の通りだ。
受付時間:13時〜16時(利用時間2時間)
料金:大人1,500円
利用可能浴室:男女別内湯+露天風呂6ヶ所

1500円は高額だが、全ての貸切風呂を利用できるので損はしない

源泉は2本あるが、混合しているか、個別に用いてるか不明、泉質はしっとりしたアルカリ性単純温泉(pH8.9)だ。

部 屋

湯西川温泉の湯の守り神は天狗だそうだ。それにしてもでかい天狗3個が出迎えとは豪勢だ。

手前の山門は、新潟県の上杉謙信ゆかりの寺院から移築した山門。平家の落人伝説が残る湯西川。平氏の家紋・揚羽蝶の赤い幟(のぼり)を温泉街のいたる所で見かけた。

標高750m、湯西川沿いに17軒の宿が営業する湯西川温泉。湯前橋からの撮影、写真左下には共同浴場の薬師の湯がある。

温泉名 : 湯西川(ゆにしがわ)温泉

昔、母親が撮影したここからの写真には、茅葺きの民家が3軒あって風情があった。地元の方に聞いたら、茅が調達出来ず瓦屋根となった、とのことだった。

街道沿いの温泉街、若干の土産店、食事処がある。

湯西川温泉の手前のある「湯西川 水の郷」。第三セクターの経営なのか、温泉・食事処・土産・大吊り橋・足湯・遊歩道などが設けられている。

宿の雰囲気とは異質な、硬質な雰囲気の内湯。浴槽一杯のジャグジーは騒がしい。

食事処にも天狗や般若の面があちこちに。

地味で滋味豊かな田舎料理が並ぶ。夕食・朝食ともバイキングだ。

料 理

夜間に残り3ヶ所で入浴したが、写真がうまく撮れてなかったので掲載略。

岩をくり抜いて作った「龍神の湯」。

湯西川の清流を見ながら入浴出来る男性用露天風呂。

照明を落とした重厚な造りのフロント。平氏の家紋、揚羽蝶が光る。

湯西川沿いに旅館が建ち並ぶ。

中禅寺湖から流れ落ちる華厳の滝は落差97m、日本三名瀑の一つだ。

館内はどこも照明を落とし、黒・茶色の木材をふんだんに使用して重厚。至る所に骨董品・民芸品・武具・古箪笥などが配置され、全館がギャラリーにねってる。

住 所 栃木県日光市湯西川727−1
電 話 0288−98−0031
交通機関 日光宇都道路今市ICから国道121号、鬼怒川道路、龍王峡ライン、県道249号で約46km
野岩鉄道会津鬼怒川線湯西川温泉駅から日光交通バス湯西川温泉行きで25分
宿 泊 40室 料金は1万円程度から。
宿泊時期、曜日、宿泊人数、部屋などによって変動するので詳細最新情報は宿のHP参照ください。
泉 質 アルカリ性単純温泉(pH8.9 43.4℃)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
立ち寄り入浴時間 13時〜16時
定休日 不定
入浴料金 1500円(下記すべての風呂で入浴可)
入浴施設 内風呂男女各1,露天風呂男女各1、貸切露天風呂6
観光スポット 道の駅湯西川、水の郷
イベント:
・かまくら祭
1月下旬〜3月中旬のかまくら祭の時期には河川敷に約1200ものかまくらが作られ、ろうそくの明かりが灯る週末の夜は特に幻想的な風景が広がる

・平家大祭
6月に行われる。鎧兜の武者や雅びやかな姫が湯殿山神社から平家の里までの約2kmの道のりを練り歩く平家絵巻行列。
日光、那須・鬼怒川
福島県に入って大内宿・塔のへつり・南会津等も遠くない。
お土産・食事 温泉街に蕎麦屋、豆腐屋等あり
近くの温泉 塩原11湯、鬼怒川温泉、那須温泉郷、川治温泉川俣温泉、日光湯元温泉中禅寺温泉湯野上温泉芦ノ牧温泉東山温泉南会津の温泉群
日光市HP
観光協会HP

平家の庄HP
https://www.city.nikko.lg.jp/
http://www.nikko-kankou.org/
http://www.heikenosho.co.jp/spa/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。

清潔感があってとても美しい脱衣所。

玄関正面からは窺い知れない広い敷地、浴舎へ行く途中の紅葉が見事だった、

日本一の大きさという木彫りの鷹、巨大な獅子頭、陶器の壺などが置かれたロビー。これでもか、これでもかの多数の骨董品、民芸品に少々疲れる人もおられるだろう。写真右下は土産コーナー。