北で接する福島県いわき市の勿来の関公園。源氏の棟梁・八幡太郎義家騎馬像。
これで目的地に到着を確信。
県道からそれて前方に見えてきた建物を見て半信半疑。
ポリタブにびっくり、詰めれば4人位は入れるだろうか。鉄分が酸化して赤茶色になった温泉が溢れて周囲も同じ色に変色している。
一回り小さい宿泊客専用の浴槽には蓋がしてあった。風呂はこの2つだけだ。
浴室を見上げると、高い所にちゃんと湯気抜きがあった。
入浴したとき、男の札を返しておく。
当時、編集が進行中だった南々社さんの「まっとうな温泉 東日本版」に推薦する茨城県の温泉(宿)を、関係している自分を含めた3人とも持たないため、急きょ同県の温泉に一泊で出かけることにした。
宿泊は五浦温泉 五浦観光ホテルにし、立ち寄りは渋い温泉として親しい温泉仲間から紹介されたここ、湯の網温泉 鹿の湯松屋で入浴した。
JR常磐線の大津港駅よりタクシーで7分、常磐高速道北茨城ICから15分ほどののどかな里山にある湯の網温泉の一軒宿が鹿の湯松屋だ。
館名はに江戸時代、傷ついた鹿が泉で浴しているのを見た里人がこれを鹿の湯と名付けたことに由来するそうだ。
信州の鹿教湯温泉など、鹿が見つけたという由来の温泉が各地に点在するが、ここもその一つだ。
部屋数は12室(トイレは共有)、宿泊料金は特定日は別として平日・休前日とも2食付で7,350円〜9,975円。
毎週月曜日・火曜日が定休日となっている。
宿泊の場合、一人一匹出される塩焼きのキンキが名物だ。
日帰り入浴は2タイプがあり、昼食持参で部屋利用の場合(10時〜16時)は2人以上で1人1,500円、1人だと2,000円)、入浴のみは、8時〜20時受付で1人500円である。
泉質は含鉄(U)−ナトリウム・カルシウムー塩化物・炭酸水素塩泉で、厳密に言えば湧出時が25℃以下なので冷鉱泉だ。
含まれる鉄分が酸化して、透明度の低い赤茶色に変化する。
美しい海岸線の五浦(いつうら/いづら)海岸。後方の建物は宿泊した五浦観光ホテル(追って掲載)。
前方の赤い建物は、天心が設計した六角堂。何回も建て替えられてるが、先代は2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震による津波で流され、最近再建されたもの。
普通の家の応接間という雰囲気。ここで、さっき、女性が入ったばかりだから少し待ってくださいと言われて、きりっとした美人女将が煎餅とお茶を出してくれた。これに感激して、当時編集が進行中だった「まっとうな温泉 東日本版」で紹介すると約束してしまった(約束守りました)。
ようやく浴室へ案内された。
住 所 | 茨城県北茨城市関南町神岡下1435 |
電 話 | 0293−46−1086 |
交通機関 | JR常磐線の大津港駅よりタクシーで7分、 常磐高速道北茨城ICから車で15分 |
施 設 | 有料で客室利用可(食事持参で部屋休憩1,500円〜2,000円) |
泉 質 | 含む鉄(U)−ナトリウム・カルシウムー塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉 |
適応症 | 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間・料金 | (一回入浴)8時〜20時 500円 (日帰り入浴)10時〜16時 1,500円〜2,000円(昼食持参) |
定休日 | 宿泊は毎週月曜日・火曜日 休業 入浴のみは毎週火曜日 |
入浴施設 | 内湯2ヶ所(男女別はなく貸切利用か?) |
浴室備品 | シャンプー、ボデイソープ |
観光スポット | 六角堂、野口雨情記念館、茨城県天心記念五浦美術館、勿来の関公園 |
近くの温泉 | 五浦温泉、平潟港温泉、磯原温泉、うぐいす谷温泉 |
北茨城市HP 観光協会HP 鹿の湯松屋HP |
http://www.city-kitaibaraki.jp/ http://www.kitaibarakishi-kankokyokai.gr.jp/ http://www.jsdi.or.jp/~yunoami/ |
右側が出入り口。床の素材と元の色は分からないくらい温泉成分で変色している。
大正ロマンを感じさせる白いタイルと薄い水色の複雑な窓枠の組み合わせがとっても素敵だ。
館名に相応しく鹿が登場する緻密なタイル画と上部のステンドガラスが浴室を引き立てる。
正面から見ると旅館らしく見えた。前方左側が玄関。駐車場はここともう一カ所ある。
左側の蛇口を回すと温泉が落とせる。色の割には、肌の感触はやさしかった
茨城県天心記念五浦美術館。
野口雨情記念館(市歴史民俗資料館内にある)。
にごり湯の場合の恒例の透明度測定。15センチ先が見えなくなった。