左、午後4時過ぎに入浴したとき、露天風呂よりは濃かったが、隣のプースケさんから頂いたものと比べると薄いのが分かる。

右もプースケサンからの頂いた女性用内湯、これぞ私が浸かりたかった色だ。
施設名 : 神和苑(かんなわえん) (宿泊日:2007.4.10)

2012年9月1日〜2013年12月20日まで改装工事の為休業

所在地 : 別府市
温泉名 : 別府温泉郷・鉄輪(かんなわ)温泉 
別府温泉郷鉄輪温泉 神和苑 (大分県)     
全国的に珍しい「青い温泉」を見たい、入浴したい、それを唯一の目的として鉄輪温泉の地獄群に隣接し、広大な敷地を持つ神和苑に宿泊した。
別府温泉郷の中で最も情緒がある鉄輪温泉
別府市は、九州の北東部、大分県の東海岸中央に位置し瀬戸内海に接する。
南は野猿で有名な高崎山をへだてて大分市と隣接、北は石仏で知られる国東半島、西は阿蘇国立公園に属する由布岳、鶴見岳に接し、その裾野がなだらかに別府湾に続く扇状地である。

町のいたる所から湯煙が上がり、年間1,200万人の観光客が訪れる日本最大の温泉地だ。

別府温泉郷は別府・明礬(みょうばん)・観海寺・鉄輪(かんなわ)・浜脇・堀田(ほりた)・亀川(かめがわ)・柴石(しばせき)の8つの温泉の総称で、これを別府八湯と呼ぶ。
大正時代にはこれら8つの温泉地に「由布院」、「塚原」を加えて「別府十湯」と呼ばれていたこともある。

別府湾一帯から九重・阿蘇を経て島原に至る一帯は、断層による陥没で生まれた地溝帯で、大昔の火山活動で地下数千メートルに高温高圧の熱水だまりがあり、これが温泉が生まれる源になっているそうだ。

別府温泉郷は、とにかくスケールが大きい。

・宿泊施設が400ヶ所ある。
・お金を払って手軽に入浴できる温泉施設も400ヶ所。
・日帰り入浴施設が150ヶ所、市営の共同浴場だけで18ヵ所。
・源泉が2、800ヶ所超。
・湯量が日本一(但し自噴+動力汲み上げの合計。自噴だけでは草津温泉が日本一)

別府湾と高崎山に抱かれる別府
住 所 大分県別府市御幸6組
電 話 0977−66−2111
交通機関 大分自動車道別府ICから4km
JR日豊本線別府駅から亀の井バス鉄輪行きで25分、終点下車
施設(日帰り用) 特に無し 駐車場(15台)
宿 泊 12室、平日2人1室2万円程度〜 詳細は下記HPを参照下さい。
(尚、実際の料金は、ここの料金表より安かった。)
泉 質 ナトリウムー塩化物泉(浴室表示)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り) 10時〜16時30分 (予約不要)
定休日 不定休
入浴料金 大人800円 中学生以下400円
入浴施設 内湯男女各1、露天風呂男女各1、貸切風呂1
浴室備品(日帰り) シャンプー、ボディソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 地獄巡り高崎山やまなみハイウエィ、九州自然動物公園、宇佐神宮、耶馬溪、城島高原、国東半島
お土産・食事 温泉街で。
近くの温泉 別府八湯、塚原温泉、湯布院温泉、湯平温泉、城島高原温泉、長湯温泉
別府市HP
別府なびHP
鉄輪旅館組合HP
外湯協議会HP
神和苑HP
http://www.city.beppu.oita.jp/
http://www.beppu-navi.jp/
http://www.coara.or.jp/~kai/kannawa/
http://www.owl.ne.jp/beppusotoyu/
http://www.kannawaen.jp/
雑記帳 愛犬を連れて行っては犬猿の仲、今回も高崎山は観光しなかった。
データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。
別府市の北西部、扇山の裾野に湧く温泉で、 一遍上人が地獄と湿地の鉄輪地区を埋め立てたと伝えられる鉄輪温泉。
古くは湯治場として栄えてきたが、今でも迷路のように入り組んだ狭い路地を浴衣姿で歩くのがとても似合う。

鉄輪温泉は、温泉街の至る所で湯煙が舞い上がっている。また、別府温泉郷最大の観光スポットであり、万葉集にも赤池の名で登場する血の池地獄の他、鬼山・白池・かまど・鬼山などの8つの地獄は、ここ鉄輪温泉の周辺に集中していて、
まさに別府を代表する景観を呈している。

前回、宿泊したときも鉄輪の「おにやまホテル」に泊まっており、2回続けての鉄輪温泉泊まりとなった。
巨象のような大温泉地である別府、少しばかり立ち寄り湯を増やしても、所詮、巨象の尻尾を触ったようなもの。
そう悟って、今回は他の施設での入浴を始めから捨てて、一路「青い湯」を目指した。



少し離れた所にある血の池地獄
白池地獄
かまど地獄前のアル
湯煙を上げる鉄輪温泉
かまど地獄
2回目の長期九州温泉巡りの旅程を作成中、当初は別府温泉を外していた。
ところが、温泉サイト仲間で福岡県在住のプースケさんから頂いた衝撃的なコバルトブルーの温泉写真を見て、即座にここに宿泊しようと決めた。
北海道を除き、全国の主な温泉で入浴し、さまざまな色の所謂「濁り湯」で入浴したが、青い温泉は未体験だったのだ。
それが神和苑だった。

さっそくここのホームページで調べたが、一瞬ひるんだのが宿泊料金。
しかし、青い湯の魅力には抗しがたく、思い切って予約の電話を入れた。
その際、真っ先に確認したのが、「いつ行っても青い温泉に入れるのですか?」
これに対し、宿のご主人と思われる方が次のように返答した。

「湯はもともと透明なんですよ。それから薄い青、青、コバルトブルーに変化して行きます。男性用の露天風呂は、浴槽が2つあって、湯の入れ替え時期を変えてるから、どちらかは青いですから心配しないでください。」と言われたので安心して予約を入れた。
平日2人1室(松の間)  @25,350円(税込み)
神和苑は、昭和初期の炭鉱王が贅を尽くして建てた別荘を昭和40年に旅館とし、2000年に大改造が成された純和風の宿だ。

別府温泉郷最大の観光スポットである地獄巡りのコースに隣接し、背後の小高い丘陵に広がる14,000坪の敷地には、専従の庭師が通年で手入れする庭園、そこに44基の五輪塔をはじめ、文化財的な灯篭・石塔が点在する。

この広大な敷地にもかかわらず部屋数は2階建ての本館に7室、離れが5室、全部で僅か12室あるのみだ。
木材・銘木がふんだんに使われた部屋はすべて造りが異なり、一部屋ごとに、今になってはそれを出来る職人を見つけるのが難しいほど精緻な造作と細工が施されている。
もし宿泊する場合は、神和苑のホームページを見ながら予約を入れたい。12室すべての部屋の広さ・造作・設備(トイレは全室、内湯又は専用露天風呂の有無等)・料金などが写真付きで詳しく紹介されているからだ。
私は料金的に中程の「松の間」を予約した。
玄 関
廊下にも細かい細工が施されていて、思わず見とれてしまう。
「松の間」は、9畳(T付)に広縁。
ここは本館1階の突き当たりの角部屋で、二方向から光が入る。
立派な床の間がついて品格がある和室だ。
部屋の柱や梁に松の木が使われているため、松の間と呼ばれている。
天井も繊細な3種類の板組細工が施されていた。
繊細な「雪見窓」。「ガラス」はゆがみがあって、今はなかなか手に入れられないものだそうだ。
広縁に設けられた窓。
ここにも楕円形の雪見窓。
ただただブルーの風呂に入浴したくて、高い料金を払っての宿泊。
だから上述の通り、予約の際の「男性用露天風呂は風呂が2つあって、湯の入れ替え日を変えてますから、一方は必ずブルーです」の確約・完全保証を信じて当日チェックインした。

しかし、なんと「すみません、昨日、パイプを入れ替えたので、両方ともまだ色が薄いです」の言葉。
どうも、前日は宿泊客がゼロで、急遽、作業をしたらしかったが、約束と違うので、まさに「怒髪天を突く」状態となった。
チェックアウトのとき、「値引きしろ」、「金払わん」とクレームを付ける心積もりだったが、そこは温厚な私。
最後に撮影したとき、かなりブルーになっていたので、所定の料金を支払ってしまった。

そんな訳で、プースケさんからホンモノのブルーの写真をお借りして、3種類の色の写真を貼り付けさせていただく。
敷地14,000坪の神和苑
神和苑入口(手前が駐車場)
怒り心頭のこの薄いブルー
翌朝、チェックアウトしてから、最後に撮影したときは、この色に変化していた。
プースケさんから頂いた最後の段階、コバルトブルー色の女湯。
湯屋は、内湯から繋がる露天風呂とともに、玄関からいったん外に出て少し下った先にある。
男性用の内湯は、脱衣場から階段を数段降りた所にあって、3、4人が入れる程度の小さめなもの。
女性用の方が大きくて風情がある。
男性用露天風呂は、2つの風呂からなり、庭園と溶け込んで趣がある。
源泉は2つ、何れも敷地内に有り、一つは轟音をとどろかせながら噴き上がる沸騰蒸気泉、もう一つが泉温73度、全国に稀な青色に変化する「青の湯」だ。
後者の泉質は、浴室内の表示に拠ればナトリウム・塩化物温泉で、最初は透明、それから次第にブルーになって行き、一週間で青味がかった乳濁色になるそうだ。

チェックアウト時の内湯はこの色になっていた。
駐車場近くにある大きな源泉塔からは噴煙が上がっていた。
料 理
夕食・朝食とも立派な造りの広間式食事処(掘り炬燵形式)で頂いた。夕食は一品ごとに供され、優に1時間半くらいを要した。料理は、場所柄で海の幸を中心に、豊後牛の料理が加わった。
先付け
温泉蒸し(カニ・さざえ・海老・野菜)
お造り(ヒラメ・マグロ・イカ・水前寺海苔)
朝 食
風 呂