温泉名 : 人吉(ひとよし)温泉

人吉温泉 相良藩 願成寺温泉 (熊本県)

日本三大急流の球磨川沿いに70ヶ所の源泉があり、湯量豊富な人吉温泉。
30ヶ所もある公衆浴場の中の一つで、相良藩の菩提寺・願成寺に近く、蕎麦処の「相良藩 田」が経営する公衆浴場「相良藩 願成寺温泉」に立ち寄った。

平成20年6月、国宝に指定された青井阿蘇神社を参拝。

相良(さがら)22,000石の城下町人吉には、800年も相良家が統治してきた人吉城跡、近年国宝に指定された青井阿蘇神社、相良藩の菩提寺である願成寺や武家屋敷など、文化財が数多く残る。
また急流の球磨川下りも人気があり多くの観光客が利用する。

温泉は球磨川沿いに70ヶ所もの源泉が点在しており、湯量が豊富だ。
15軒ほどの旅館・ホテルの多くが源泉かけ流しであり、日帰り入浴を受け付けている宿が多い。

人吉温泉の歴史は定かではないが、15世紀末に相良家の当主が入浴した記録が残っているようだが、人吉駅近くの現在地に温泉が開かれたのは1910年以降である。

特筆すべきは共同(公衆)浴場の多さで、人吉温泉観光協会にHPによれば、元湯・新温泉等30ヶ所にも達しており、温泉好きにはたまらない湯巡りが待っている。

所在地 : 人吉市

施設名 相良藩 願成寺(がんじょうじ)温泉 (入浴日:2013.4.17) 

人吉市は熊本市から直線距離で70km、熊本県の最南端にあり、周囲を九州山地に囲まれた盆地である。
市域南部は標高1000m級の山地で、宮崎県えびの市と鹿児島県伊佐市に接している。

市域には、最上川・富士川と並ぶ日本三大急流の一つである球磨川(くまがわ)が東から西に向かって流れ、八代平野を経て八代海(不知火海)に注いでいる。

球磨川と言えば川下りと16世紀以来の歴史を持つ球磨焼酎で知られているが、これに昭和初期から掘削が盛んになった温泉が加わり、泉都人吉と称している。
人吉市の中心部には、古くからの城下町の街並みが残っており九州の小京都とも呼ばれている。

鎌倉幕府の開府間もない建久4年(1193年)、相良氏が地頭に任ぜられて、その後も統治形態は変わったが、明治時代の廃藩置県まで相良氏が治めてきた。

明治維新まで800年以上領地替えされることもなく続いた世界でも稀有な大名である。

6泊の旅ともなると、毎回これでもかと料理が並べられる旅館食が辛い。
特に医師から糖尿病と宣言されてた身ゆえ、カロリー抑制に努めなければならない。
と言うわけで、3泊目の人吉では、宿泊した「翠嵐楼」は夕食は取らず外食とした。

そのためには蕎麦が適切と思い、宿から貰った人吉市内の食事処のパンフレットで探したが、蕎麦屋は昼食〜夕刻のみの営業が殆ど。数少ない終日営業の店の中から、宿より5kmほど離れた「相良藩 田」を選んだ。

ここを選んだ最大の理由が、相良藩 田の隣に店が経営する公衆浴場「相良藩 願成寺温泉」があることが分かったからだ。


願成寺温泉は、人吉駅からくま川鉄道で一駅「相良藩願成寺駅」から徒歩で数分、相良藩の菩提寺・願成寺もすぐ傍だ。

入浴料金は200円、共同浴場(人吉温泉では公衆浴場と称する)に相応しい銭湯以下の料金だ


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格調高い「相良藩 万願寺温泉」という施設名だが、館外・館内ともいたって庶民的な温泉銭湯。かけ流しという文字も見られる。

住 所 熊本県人吉市願成寺町404−1(願成寺温泉の住所不明のため隣の蕎麦処「相良藩 田」の住所を表示。)
電 話 0966−24−6566(願成寺温泉の電話番号不明のため隣の蕎麦処「相良藩 田」の電話を表示。)
交通機関 九州自動車道人吉ICから県道54号・一般道を相良藩願成寺駅方面へ2km
人吉駅からくま川鉄道で一駅「相良藩願成寺駅下車徒歩2〜3分
施設(日帰り用) 駐車場有(相良藩 田と共用)
宿 泊 不可
泉 質 含む食塩重曹泉(ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉 44.8℃)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り) AM6:00〜PM11:00 
定休日 無休
入浴料金(日帰り) 大人200円
入浴施設(日帰り) 内湯:男1女1
浴室備品(日帰り) シャンプ-類無し
観光スポット 球磨川下り、青井阿蘇神社、人吉城跡、永国寺、石水寺、願成寺、鍛冶屋町めぐり
お土産・食事 温泉街および周辺に多数
近くの温泉 京町温泉、日奈久温泉、湯の児温泉、湯前温泉、
人吉市HP
人吉温泉観光協会HP
旅館組合HP
http://www.city.hitoyoshi.lg.jp/
http://hitoyoshionsen.net/
http://www.hitoyoshionsen-ryokankumiai.jp/
データ (データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

小さい方の浴槽。熱い温泉がこちらから大きい浴槽に流れていく。微褐色で薄い塩味、入浴後にすべすべ感が残った。

かけ湯兼上がり湯。

共同浴場ではお馴染みの風景。常連さんの入浴道具一式が棚に置かれていた。

ひょうたん型、2つの大小の浴槽が繋がっている。浴槽全周に年配者の入浴の際に助かる踏み込み兼半身浴用腰掛の段差が設けられている。温度は後方の小さい浴槽が43℃、手前が41℃位だった

脱衣所と浴室は全面ガラス格子での仕切りでお互いに見通せる。なんとも風情ある光景だ。泉質は含む食塩重曹泉(ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉 44.8℃)

入浴前に「相良藩 田」で食べた夕食。天ざる1、200円。蕎麦は地元のそば粉使用。(人吉市願成寺町404−1 TEL:0966−24−6566))

人吉温泉周辺の球磨川。晩秋から初春にかけての朝夕に川霧が発生し、町をすっぽりと包み旅情を誘う。