温泉が木枠を経由して湯船に落される。4本の源泉の混合泉で、泉質は単純温泉。

温泉が高温、このままでは熱くては入れず、加水するためにこれを渡された。

土湯温泉 公衆浴場 中之湯 (福島県)

日本を代表する山岳道路の一つで、土湯峠から高湯温泉に通ずる磐梯吾妻スカイラインの景勝の一つ「霜降(しもふり)」。

吾妻連峰に源を発する荒川の渓谷沿いに湯煙を上げる土湯温泉は、2011年3月の大震災を境に旅館の倒産が相次ぎ、現在は11軒に減じている。今般、温泉街をメインとする土湯地区が国土交通省による都市再生整備計画の対象となり、土湯温泉の再生が図られる。入浴した中之湯も、閉館した旅館の跡地に建設されるため、現在休館中である。

荒川沿いの共同浴場・中之湯。この下に源泉があったそうだ。

平日、日中でもあり人通りが無い温泉街。

所在地 : 福島市土湯温泉町下の町

東北自動車道福島西ICから国道115号に乗って10km余り走る。標高が上がり、道が曲がりくねり始め、前方に日本百名山の安達太良山(1699.6m)が迫ってくると、荒川の渓谷沿いに湯煙を上げる土湯温泉に到着する。

これに、土湯峠付近に点在する野地新野地・鷲倉・幕川赤湯温泉(土湯峠温泉郷)を加えて、土湯温泉郷と称する場合もあり、土湯温泉旅館組合のHPは、これらを含めた旅館群を紹介している。


聖徳太子のお告げによって発見されたという伝承はともかく、かっては湯治場として賑わった。
近年の土湯温泉(狭義)は、かって16軒の旅館があったが、2011年の大震災による風評被害もあって、現在は11軒までに減少している。

このため、温泉街の雰囲気は、規模が遥かに大きいが、同じ福島市域にあって、近年、旅館の廃業が続いた飯坂温泉に似ている。

土湯温泉郷の特色として、湯量豊富のためか、日帰り入浴を受け付けている旅館が多く、立ち寄り湯に苦労はしない。

温泉街の中心、荒川大橋の脇にあった。もう取り壊されているかも知れない。

福島市は東京からおよそ260km、西側の奥羽山脈と東側の阿武隈高地に挟まれた福島盆地の南西部分とその周辺の山岳・丘陵地域が市域である。
市西部にある扇状地は、かっては桑畑として利用されていたが、現在は果樹園に転用されている。

市内からは西に吾妻連峰を、南西に安達太良山を仰ぐ。
古来から交通の要衝だったが、現在でも東北道の他、国道4号線から分岐する国道13号線の起点であり、鉄道では東北新幹線と山形新幹線の分岐となっている。


市域最大の観光スポットは、磐梯朝日国立公園に属する土湯峠から平均標高1,350m、最高標高1,622mを走り高湯温泉に至る29km、吾妻連峰を縫うように走る磐梯吾妻スカイライン(日本の道100選)である。

途中、噴煙が舞いあがる一切経山(1949m)と吾妻小富士(1,707m)の間に開けた浄土平では、荒々しい山塊を間じかに見れるとともに、ニッコウキスゲをはじめとする高山植物が咲き乱れる湿原を散策することができる。

温泉名 : 土湯温泉

共同浴場の中之湯は、温泉街の中心、荒川大橋の袂に立つ。
地元では、施設名を公衆浴場だったり共同浴場だったりしてるが、ここでは観光協会HPの表示に従い「公衆浴場中之湯」とした。

中之湯は、昭和55年(1980年)に改築し、平成21年4月から地元に譲渡されたが、建物の老朽化などにより、利用者は年々減少してきている。意外と地元の人の入浴が少ないのは、近隣の家庭にまで温泉が供給されているためのようだ、

一方、国土交通省の社会資本整備総合交付金を活用した「都市再生整備計画」により、21億円をかけて土湯地区(主として温泉街)の整備事業が進められている。

その一環として、現在の中之湯を隣接する旧冨士屋旅館跡地に新しく建設する見込みになっている。
観光協会のHPには、「平成28年1月12日より約2年間、 長期休業となります」と掲載されている。

今回の入浴は2015年10月22日であり、ここで紹介する施設は、既に取り壊されているかもしれない。

施設名 : 公衆浴場中之湯(入浴日:2015年10月22日)

荒川渓谷沿いに11軒に減った温泉宿が点在する。

2mx「3m、タイル張りのシンプルな造り。営業は午前7時~午後8時。料金は200円、定休日は毎週火曜日。

橋の袂に大きなこけしが立つ。土湯温泉は、鳴子温泉、遠刈田温泉とともにこけしの産地だ。

住 所 福島県福島市土湯温泉町下の町
電 話 024-595-2214
交通機関 東北自動車道福島西ICから国道115号線で約10km
JR福島駅から福島交通土湯温泉行きバスで42分、終点下車、徒歩3分
施 設 特に無し、駐車場無無し
宿 泊 不可
泉 質 単純温泉(4本の源泉の混合泉 泉温62℃)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 午前7時~午後8時
定休日 毎週火曜日
入浴料金 大人200円
入浴施設 内湯:男1 女1 
観光スポット 磐梯山、桧原湖、五色沼、秋元湖、磐梯吾妻スカイライン(日本の道100選)、吾妻高原、浄土平
近くの温泉 土湯温泉郷、土湯峠温泉郷、高湯温泉
土湯温泉観光協会HP
旅館組合HP
http://www.tcy.jp/
http://www.tcy.jp/kumiai/
データ(これは休館前のものです。(旧冨士屋旅館跡に新しく建てられる予定)