尼飾山(標高780m)の西麓の田園地帯にあって、武田信玄と上杉謙信が戦った川中島古戦場にほど近く、真田一族10万石の城下町に湧く松代温泉(国民宿舎松代荘)の驚異的に濃い赤茶色の温泉に浸かった。
住 所 | 長野県長野市松代町東条3541 |
電 話 | 026-278-2596 |
交通機関 | 上信越自動車道長野ICから国道403号線を松代方面へ約5km JR長野駅川中島バス松代駅行き30分、松代駅下車、タクシーで5分 |
宿 泊 | 部屋数は10畳を中心とする和室の他に、ツイン・シングルの洋室や和洋室を含めて36室。 宿泊料金は9,000~11,000円程度。 |
泉 質 | 含鉄(Ⅱ)-ナトリウム・カルシウムー塩化物温泉(pH6.5 46.4℃) |
適応症 | 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
施設(日帰り) | レストラン(昼食付き入浴可能)、休憩室(時間帯によって有料)、」ロビー、駐車場(60台) |
入浴時間 | 午前10時~午後10時(受付は午後9時30分) 予約不要 |
定休日 | 無休 |
入浴料金(日帰り) | 大人 500円 |
風 呂 | 男女:内湯・露天風呂各1、他に宿泊者専用の内湯有り |
浴室備品 | シャンプー・ボディソープ・ロッカー・ドライヤー |
食事・喫茶 | レストラン・売店で可能 |
観光スポット | 真田宝物館・真田邸・文武学校・松代城跡・池田満寿夫美術館・象山地下壕 |
近くの温泉 | 戸倉上山田温泉・須坂温泉・仙仁温泉・高山温泉郷 |
長野市HP 観光協会HP 松代荘HP |
http://www.city.nagano.nagano.jp/ http://www.nagano-cvb.or.jp/ http://www.matusirosou.com/index.php |
●国民宿舎
国民宿舎とは、自然環境に優れた休養地に建てられた宿泊・休憩施設で、昭和31年(1956年)に制度化された。
国民宿舎には、地方公共団体が運営する公営のものと、財団法人国立公園協会が国民宿舎として適当な旅館や宿坊等を指定するものがある。
公営の宿舎は、利用者の減少・老朽化・行政改革などにより廃止される施設が続いている。
温泉は松代荘から500m離れた地に湧出。その湧出量は不明だが、松代荘の男性用浴室だけで200リットル/分の温泉が注がれる贅沢さだ。
鉄分・カルシウム・塩分が豊富に含まれるため、鉄味、強塩味、かすかな炭酸味がする。
日帰り入浴は、10時~22時(受付終了21時30分)と長く、入浴料金は大人500円となっている。
小さめの2番目の浴槽。
内湯から繋がる露天風呂。
温泉が作りだした文様。
真田10万石の松代に相応しく武家屋敷をイメージした松代荘のエントランス。
長野電鉄松代駅。駅の看板の下には、地酒「真田十万石」の文字と六文銭が見える。
長野県は海に面してない内陸県で南北に長く、面積では4番目の大きな県である。
かっての信濃国にほぼ相当するので、観光面では信州と呼ばれている。
長野市は県の北部、北信地区の中核都市であるとともに県庁所在地で、1998年には冬季オリンピックとパラリンピックが開催された。
歴史的には「牛に引かれて善光寺参り」や7年ごとの御開帳で知られる善光寺の門前町として発展してきた。
善光寺は特異な寺で、天台宗と浄土宗の両派の寺院であり、何れも別格本山となっている。
松代(まつしろ)は、武田信玄と上杉謙信の川中島合戦の地であり、六文銭の旗印でお馴染みの真田10万石の城下町だった。
後年には恩田木工や佐久間象山を輩出している。
第二次世界大戦中は、密かに大本営が地下に造られ、現在は大規模な気象庁の地震観測所として利用されている。
施設名 : 国民宿舎松代荘 (入浴日:2009.9.15)
大きな内湯に色も成分も濃い温泉が満たされている。もともとは透明だが、鉄分が酸化してこの色になる。
なかなか人気のある国民宿舎のようで、過去に2回2週間ほど前にインターネットで予約しようと思ったが、平日にも関わらず満室だった。
国民宿舎らしく半年前から予約受付だが、宿泊料金が9,000~11,000円程度と手頃なうえに、善光寺を始めとする長野市周辺の観光拠点としての利用価値が高いこと、それに湯量豊富な赤茶色の温泉がかけ流しであること、などが人気の要因かもしれない。
歴史ある松代市に相応しく、平屋一階建ての武家屋敷のイメージを持った外観に、広い空間を有するロビー、四季を感じさせる日本庭園、と国民宿舎の割にはなかなか立派な設備である。
部屋数は10畳を中心とする和室の他に、ツイン・シングルの洋室や和洋室を含めて36室と中型旅館である。
宿のHPを見ると、料理にもかなり自信があるようで、「地元の食材を調理した素敵な料理」と高らかに謳っている。
こちらはなめらかですべすべした文様。
タイル張りの洗い場
逆方向からの内湯、20人が一度に入れる大きさだ。
湯口にも温泉成分が付着。
湯面に油膜のようなものが一面に。
しかし何よりもの売りは、「名湯と呼ばせてください」と宣伝する温泉であろう。
源泉温度が46.4℃の温泉が加水・加温無しのかけ流しで浴槽に注がれている。
泉質は「含鉄(Ⅱ)-ナトリウム・カルシウムー塩化物温泉(pH6.5)」だが、温泉法別表で定める18成分の内、11項目で所定の含有量を軽くオーバーしている「濃い温泉」だ。
さらに残存物質が1kg中に1000mgあれば温泉だが、ここの量はなんと15,890mgという多さだ。
どれも数値に達せず、源泉温度が25℃を越えているため、あるいは溶存物質の合計又は遊離炭酸が所定量を辛うじて越えているために(単純)温泉を名乗れる温泉とはえらい違いだ。
浸かった時の印象は、色にも影響されてか、重いねっとりした感触が残った。
浴室は大きな内湯の浴槽と小ぶりな露天風呂があるが、これ以外に宿泊者専用の内湯がある。