吉野山や弘前城と並んで、日本を代表する桜の名所・高遠城跡公園。その袂に湧くなめらかな温泉を、高取湖の湖畔に立つ瀟洒なホテルで味わった。
平成3年(1991年)、地下1500mの大深度から毎分350リットルの温泉の動力汲み上げに成功した。
pH9.7のアルカリ性(単純)温泉のため、ぬるぬる感は一級品で、美人の湯と称しているのも頷ける。
温泉は日帰り施設の「さくらの湯」とここ高遠さくらホテルに供給されている。
両方の施設を経営しているのは「伊那市観光株式会社」。
ここは、市域に他の宿泊施設・山小屋・日帰り温泉施設などを運営してるので、どうやら伊那市の外郭団体か第三セクターらしい。
高遠さくらホテルは、ダム湖の高遠湖畔にあり、モダンな白い外観、館内もリゾートホテル感覚でなかなか洒落ている。
館内はどこも綺麗にメンテナンスされていて、清掃が行き届いて清潔だ。
すべて湖に面する和室・和洋室などが23室、トイレ又はバストイレ付で12,500円~14,500円、但しGWや年末年始、桜の時期は別料金になっている。(2010年8月現在、最新・詳細情報は下記HP参照)。
伊那市は、2006年3月末に旧伊那市と高遠町・長谷村が合併して誕生した。
長野県の南部に位置する伊那谷北部の市であり、東に赤石山脈(南アルプス)、西に木曽山脈(中央アルプス)が聳えていて、最高標高は南アルプスの塩見岳(3,052m)である。
市の中央部を諏訪湖を源とする天竜川が流れ、これに沿ってJR東海飯田線と国道153号線が走っている。
天竜川沿いには河岸段丘が見られ、狭いながらも平地もある。
因みに伊那市は、農協による有線放送が日本で初めて行われた地域だ。
観光資源としては、「日本さくら名所100選」「日本100名城」でもあり、「吉野山」「弘前城」と並ぶ桜の名所「高遠城址公園のコヒガンザクラ」や仙丈ケ岳を中心とする南アルプス公園、その他にスキー場・農業公園・温泉入浴施設などがある。
一流リゾートホテルの雰囲気。
日帰り入浴午前10時~午後8時迄だが、繁忙期は午後3時になる可能性がある。料金は大人800円、休憩は1階ラウンジが使用できる。
中規模の内湯、ジャグジーなどがついている。温泉は外にあふれるスタイルになっているが循環。温泉の感触はかなりのヌルヌル度だ。
小ぶりだが岩石造りの立派な露天風呂。立てば垣根越しに湖が見える。
住 所 | 長野県伊那市高遠町勝間217 |
電 話 | 0265-94-2200 |
交通機関 | 中央自動車道伊那ICから約20km JR飯田線伊那市駅からJRバス高遠行きで25分、終点下車タクシーで5分 |
施 設(日帰り用) | ラウンジ、駐車場(100台) |
泉 質 | アルカリ性単純温泉 |
適応症 | 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間 | 10時~20時 (予約不要) 繁忙時期は15時まで |
定休日 | 無休(不定休) |
入浴料金 | 大人800円 |
入浴施設 | 内湯男女各1、露天風呂男女各1 |
浴室備品 | シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー |
観光スポット | 高遠城城址公園、信州高遠美術館、高遠町歴史博物館、伊那梅園、羽広農業公園みはらしファーム |
近くの温泉 | 早太郎温泉、まほら伊那羽広温泉、みのわ温泉 |
伊那市HP 伊那観光HP 高遠さくらHHP |
http://www.inacity.jp/ http://inashi-kankoukyoukai.jp/cms2/ http://www.ina-city-kankou.co.jp/cms/modules/tinyd4/index.php?id=3 |
高遠城跡から見下ろす高遠町
施設名 : 高遠さくらホテル
桜の時期には30万人以上が訪れる高遠城跡。人出・混雑が嫌いな自分は、とてもその時期に来る気にはなれないので、晩秋の11月2日に訪れた。すでに紅葉は盛りを過ぎていたが、もうとっくに終わっていると思っていたので思いがけずの紅葉狩りを楽しめた。
高遠城は兜山城の別名を持ち、諏訪氏一門の高遠氏の居城だった。
後に武田信玄の信濃進出の拠点として大規模な改修が行われ、対織田・徳川勢力の軍事拠点となった。
江戸時代には京極・保科・鳥居氏が短期間に藩主を交代し、最後に内藤氏8代が続いて明治維新を迎えた。
高取町にはアルカリ性単純温泉の高取温泉が湧き、各一軒のホテルと日帰り施設で利用している。