山崎屋 (奈良市)

ー奈良漬ー

奈良漬は白うり、胡瓜、西瓜、茄子、かぶらな、守口大根、生姜などの野菜を塩漬けにし、何度も新しい酒粕(さけかす)に漬け替えながら作る手間のかかった漬物である。

奈良を代表する特産品・奈良漬に関する最古の記録は、奈良市二条大路のデパート建設現場(当時のそごう奈良店・・・現在はイトーヨーカドー奈良店)で、発掘された長屋王邸跡(およそ1300年前の奈良時代)から出土した木簡である。
これには「
進物加須津毛瓜・・・たてまつりものかすづけものうり 」と記載されており、当時は粕漬けと呼ばれていたようだ。

酒は奈良が発祥の地と言われ、当時のどぶろく醸造の際にたまる沈殿物で奈良漬を作っており、上流階級の保存食・香の物として扱われていたことを示す平安時代の記録も残っている。

江戸時代に入って幕府への献上や奈良を訪れる旅人によって奈良漬けが広く知られるようになり、慶長年間(1596年~1615年)、奈良の漢方医・糸屋宗仙が、これを奈良漬と名付けたもので、現在では一般名詞化し、奈良県以外で生産されたものも奈良漬と呼ばれている。

いろいろな根菜で作った奈良漬。これで7000円くらいの箱詰め。


左の写真は山崎屋学園前店で撮影。
会員カードも持って年間かなりの金額をここで使っている。

右側の写真が最もポピュラーな白瓜で値段は1000円前後だ。

奈良漬を土産とすると喜ばれるが、難点は重いこと。
車で帰京する時や贈呈で店から直接送る際にもっぱら利用している。

本場・奈良県には多数の奈良漬メーカーがあると思われるが、その数・リストは把握していない。

東京から関西に転勤したとき、たまたま与えられた借り上げ社宅が近鉄奈良線学園前駅にあった。
その駅前に奈良漬の店「山崎屋学園前店」があったので、以来30年以上、帰京の際の土産や知人への贈呈用として、ここで購入している。


本店は近鉄奈良駅から徒歩5分ほど、アーケードのある東向通商店街の一番奥に堂々たる店舗を構えてあり、2階には洒落た和食処も併設されている。
奈良を代表する風景、興福寺の五重塔を背景とする猿沢池がすぐそばだ。
店は他に宝来店・天理店の他、近鉄百貨店(奈良・生駒・橿原店)、高の原サティ(イオン高の原ショッピングセンター)にもある。

もう何十回利用しただろうか、学園前の店。
一つ一つ丁寧に包装するので、店はいつも忙しそうだ。

山崎屋の奈良漬は甘みがあって食べやすい。一方、東大寺の参道にある森奈良漬店は、酒粕だけで作っていて、辛くて通好みだ。


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 本店住所 奈良市東向南町5(東向通り)
 電話番号 0742-22-8039 
0742-22-2986
 営業時間 9:00~21:00 
 定休日 無休
 アクセス 近鉄奈良駅から南へ徒歩5分
JR奈良駅から東へ徒歩10分
 他店舗 下記HP参照
 駐車場  無し 
 山崎屋HP http://www.yamazakiya.jp/ 

山崎屋本店の堂々たる構え