梨の里 大阿太高原 (大淀町)
毎年、季節になると全国各地の果物現地直販所を訪れる。桃は山梨県・岡山県、ブドウは山梨県・三重県(名張)、リンゴは信州そして柿は地元奈良県の西吉野。

以前から関西周辺で梨の果樹園を探していたが、灯台下暗し、地元奈良県大淀町に多数の梨果樹園農家があることを発見、2週続けて現地へ出かけて大量に買い込んた。
百華園
かなり縮尺の小さな地図でも「大阿太(おおあだ)高原」」の記載は無いが、現地でもらった果樹園MAPにはこの名がある。
標高が150m〜200mの丘陵地帯で、西・北には金剛・葛城山系から東は竜門岳から高見山、南は大峰山系が望める。
この地の寒暖差が大きいことが梨栽培に適していて、現在は60戸弱の梨園がこの一帯にある。
(後継者がいない梨園が多く、これからは減る一方だそうだ)

ここへのアクセスは下記HPで参照頂くが、大阪方面からの場合は富田林市からの国道309号線に乗って南下、近鉄吉野線福神駅から大阿太駅にかけての周辺に梨園が点在している。
生駒の我が家からは、国道24号線・169号線で一路南下、大淀町の桧垣本交差点を右折(梨園の表示あり)して309号線に乗り換え、車坂峠を過ぎて間もなく、梨の幟が4,5本立った方へ右折した先が大阿太高原だ。
百華園の選果場兼発送場
約60戸の梨農園が点在する。
同じバラ科でもリンゴと違い袋がけをしている。
県道沿いには直販所が10軒ほど並ぶが、そこを通り過ぎて百華園に向かう。
左側の男性が園主の田中伸幸さん。右の地元の女性が、ここの梨が一番美味しいと私共にPR。
梨園が共有する選果場は無く、農協も関わっていない。各園で個別に選果し発送している。
スーパー等ではお目にかかれない6L・7Lといった巨大なサイズ。親戚などへの贈呈用にはこれを送った。
家庭用の2級品を安く変えるのも直販所の魅力だ。
大阿太高原で最初に梨畑を開墾したのが、ここ百華園の園主・田中伸幸さんの祖父だ。
たまたま買いに来ていた近所の女性が「ここは梨狩りをしてないの。味はここが一番よ。」と寡黙な園主に代わってさかんにPRをしてくれた。

梨ばかりでなく、こうした果物の直販所の値段は、格別安いわけではない。但し、次のようなメリット・楽しみがある。
・その日にもぎ取った新鮮な果実を買える。
・試食が出来る。
・園主と親しく果物全般のことや苦労話、美味しいものの見分け方などの話が聞ける。
・スーパーでは見かけない巨大な果実を買えるし(私の場合専ら贈呈用に)、逆に市場には出せない家庭用の2級品を安く買える。
ここでは赤梨の代表である「幸水」と「豊水」、青梨の代表「20世紀」が買える。

●幸水・・・収穫時期は8月中旬〜下旬。糖度が高く果肉が柔らかい。難点は、日持ちが短いと いうこと。しかし、冷蔵庫に入れることによってかなり貯蔵性が増す。夏の激し い暑さの中で、冷やした幸水を食べると格別だ。

●豊水・・・収穫時期9月初旬〜9月20日前後。1果が350g〜500gと大きくなる。秋の梨になってくるので、みずみずしく、かつ歯ごたえがある。糖度も高く熟した豊水を食べたら、他の梨が食べられないくらい美味しい。日本の梨生産量の4分の1以上を占めている。

●20世紀・・・収穫時期9月初旬〜9月下旬。青梨の王者。適度な酸味と、糖度が相まって上品な味わいがかもしだ される。日持ちも長く品質もあまり変わらない。

9月2日と9日に出かけた。営業は9月一杯とのこと、もう一度行く予定だ。
2回の訪問で上の下の温泉旅館2人1泊宿泊料金分を買い込んだ。日頃は財布の紐を固く締めてる家内だが、こと果物直販所では極端に緩む。
園 名 百華園
住 所 奈良県吉野郡大淀町佐名伝1101−2
電 話 0747−52−3745
販売期間 幸水:8月中旬〜8月下旬
豊水:9月初旬〜9月下旬
20世紀:9月上旬〜下旬
値 段
(2008年9月現在)
豊水
化粧箱:3150円(8〜11個)
小箱:4000円(12〜15個)
中箱:5500円(16〜21個)
大箱:8000円(18〜31個)
(個数の幅は、買い求める梨のサイズにより異なる)
アクセス 下記HP参照下さい。
百華園HP http://www.ooada-kogen.net/map.htm
*百華園はインターネットで検索し、ここのHPに行き当たった。
ここのHPは、失礼ながら一梨園としては素晴らしいもので、百華園の情報だけでなく梨の全てが分かる。

*百華園へのアクセスは、国道309号線から外れてからが少しややっこしいが、わたしのNAVIでは電話番号を入力したところ、目の前まで誘導してくれた。