温泉・施設名 : 蛇骨(じゃこつ)湯  (入浴日:2011.9.18) 
蛇骨湯 (東京都)

東京一の観光スポット・浅草寺(雷門)から西へ徒歩5分足らず、路地裏の奥まった所に位置し、江戸時代から続く歴史があって、その名も「蛇骨湯」という恐ろしい名前の温泉銭湯に立ち寄った。その温泉は、東京ではお馴染みの黒い(正確には濃い琥珀色)モール泉だった。

所在地 : 台東区(たいとうく)浅草 

台東区の「台」は上野の高台、「東」は上野台の東に位置する浅草を意味し、1947年の合併前の下谷区と浅草区双方の面子を立てた区名である。
東京23区の中央からやや北東寄りに位置し、23区では最も面積が狭く、東に隅田川、南に神田川が流れる。


江戸時代を通じて東京で最も古い市街地の一つであり、元禄文化の中心地として栄えた。
明治に入ると、江戸時代は寛永寺の門前町でだった上野に、日本初の公園・美術館・博物館・芸術大学等が建設され、新しい文化の発信場所となった。

区の中心駅である上野駅は、古くから北関東・東北の玄関口として交通の要衝の役割を果たし、新幹線のターミナル駅ともなっている。

浅草は東京で最も有名な下町で、浅草寺(せんそうじ)や仲見世通りには外国人観光客も多く見かけ、正月は、歩くのが困難なほどの初詣客で賑わう。


ペンキ絵でなく、タイル張りの富士山が凄い!

この奇妙な名前に魅かれて以前から入浴したかった蛇骨湯。
今回、長女夫婦孫2人と浅草を観光することになり、現地でしばし別行動して念願の温泉に浸かることが出来た。

平日、狭い路地の先の目立たない場所にある銭湯だが、地元の人を中心に私の様な他所者も加わって大変な賑わいにびっくり。
しかし2009年にリニューアルされたので、予想していたよりずっときれいで清潔感のある銭湯だった。

温泉は、神奈川県横須賀・鎌倉周辺から東京湾岸に沿って大田区目黒区・台東区・江東区、さらには千葉県内房までの深度100mから1000mの地下に湯脈がある黒湯。
この黒い冷鉱泉は、古代の草木の成分が地下水に溶け込んでできたものであり、温泉貧乏の東京都が唯一誇れる貴重な温泉だ。



創業が安政元年、梅園のクリーム)あんみつ(682円)を家族一同で。

現役時代、東京出張の際に必ず家族の土産に買った(東京駅大丸地下で)創業明治35年の舟和の「芋ようかんとあんこ玉の詰め合わせ」。もちろん仲見世通りの本店でこれを求めた。

蛇骨湯アクセスマップ (蛇骨湯HPから借用)

古地図ではここらが蛇骨長屋。

データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
住 所 東京都台東区浅草1-11-11
電 話 03-3841-8645
交通機関 首都高速1号上野線入谷出口から約2km
東京メトロ銀座線田原町駅下車徒歩5分
施 設(日帰り) 食事処・休憩所・駐車場など無し
宿 泊 不可
泉 質 温泉法第2条・付則で定める温泉成分の内、「メタけい酸」及び「重炭酸ソーダ」の数値をオーバーしている温泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 午後1時~午前0時(最終受付は終了30分前)
定休日 毎週火曜日
入浴料金 大人450円(12歳以上) 小学生180円 乳幼児80円
入浴施設 男女別内湯 男女別露天風呂 サウナは別途200円
浴室備品 シャンプー類無し(有料)、ロッカー有り
観光スポット 浅草寺 仲見世通り 上野公園周辺(動物園・国立博物館・国立西洋美術館・寛永寺・アメヤ横丁等) スカイツリー 谷中 入谷鬼子母神 隅田川遊覧等多数
お土産・食事 周辺に食事処 土産屋等多数
近くの温泉 浅草観音温泉
台東区HP
台東文化探訪HP
蛇骨湯HP

浅草寺HP
http://www.city.taito.lg.jp/
http://taito-culture.jp/
http://www.jakotsuyu.co.jp/
http://www.senso-ji.jp/
雑記帳 蛇骨湯を出てハタと気がついた、別行動をとった家族と連絡するための携帯を地下に駐車した車に置いてきたのを。

車の鍵も持っていないので、携帯を取りにも行けない。
混雑した仲見世通りから浅草寺を2回往復したが会えず、駐車場に戻ってメモを車のワイパーに挟んでその旨を伝え、万一の場合にはポケットに1000円だけ持っていたのでそれで娘の家に帰ることに決めた。

最後にもう一回、浅草寺まで歩くつもりで雷門まで来たところで、こちらに手を振る娘婿を発見、ようやくあんみつを食べるために梅園で順番待ちをしていた家族に合流出来た(ほっ)。

江戸時代から続く都内屈指の歴史を誇る銭湯である。
蛇骨湯という凄い名前を持つ銭湯の由来をいろいろ調べてみたが、次のような記述(抜粋要約)を見つけた。

池波正太郎の「鬼平犯科帳」文庫本10巻の「消えた男」に蛇骨の半九郎という殺人を厭わない凶賊が登場する。
この者の住まいが江戸の浅草・田原町3丁目蛇骨長屋(現・東京都台東区浅草)とされている。

「江戸町方書上 浅草(上)」(新人物往来社)の浅草田原町の蛇骨長屋の項に、
「同町のうち、北の方の町端へ寄り湯屋これあり候場所を里俗に蛇骨長屋と唱え候。これは往古蛇の骨に候や、掘り出し候義これあり、右のように申し伝え候由」とある。

昔、蛇の骨が掘り出された土地に立つ長屋が蛇骨長屋と呼ばれ、その近くに湯屋があった。
これが現在の浅草1丁目の銭湯「蛇骨湯」として名残を留めているらしい。

一つの浴槽にはジャグジーと電気風呂が付く。温泉法第2条別表に定める成分の内、「メタけい酸」及び「重炭酸ソーダ」の数値をオーバーした温泉(18℃の冷鉱泉)だ。うっかりして、ここの有名なタイル張りの富士山の写真を撮り忘れた。

真っ黒に見えるが、実際は透明感のある琥珀色のモール泉。

風呂は3ヶ所、内湯2と半露天風呂がある。サウナもあるが別料金。

下町の新しいシンボル・スカイツリーが浅草のいたる所から見える。

営業時間は13時~24時(受付は30分前まで)、定休日は毎週火曜日、料金は大人450円。

凡そ1400年前、推古天皇の時代に遡る浅草寺の賑わい。

浅草寺への参詣道・仲見世通り

浅草のシンボル・雷門

東京メトロ銀座線田原町駅から徒歩5分、浅草雷門からも5分程度、雷門通りやすしや(寿司屋)通りを通り、奥まった路地の先に蛇骨湯がある。