伊豆半島は、日本有数の温泉密集地帯である。

国道136号線・414号線が伊豆半島の背骨・天城山系を南北に貫き、これに沿って北から伊豆長岡・修善寺・天城・湯ヶ島・大滝・七滝・湯ヶ野と個性が異なる温泉地が続く。
天城山系の自然に恵まれているが、「伊豆の踊り子」で知られる川端康成など文学墨客に愛された温泉地が数多いのもこの地域の特徴だ。
その東海岸側には「熱海」「伊東」の大温泉地、さらには熱川・稲取・河津等が連なる。駿河湾を臨む西海岸には土肥・堂ヶ島、その先の南伊豆には蓮台寺・下田・下賀茂などの温泉が点在する。

伊豆長岡温泉は、これらの温泉の最北端にあり、2つの地区から構成されている。
源氏山を挟んで東側にあり、源頼朝もしばしば訪れたという古奈地区と西側にあって、20世紀始めの試掘によって温泉が湧出した長岡地区の2つである。
現在は、長岡地区が旅館数も多く温泉街が構成されているが、逆に古奈地区は、しっとりした風情を残し、和の情緒たっぷりの旅館が多い。

共同浴場にしては珍しくシャワー付き。44℃の高温、出たら全身が真っ赤になっていた。

施設名 : 湯らっくすのゆ(長岡北浴場)(入浴日: 2011.3.10)

温泉名 : 伊豆長岡温泉

伊豆長岡温泉には3ヶ所の共同浴場がある。

近年市営となった「「長岡南浴場」「湯らっくすの湯(旧長岡北浴場)」それに「あやめ湯」がそれである。


湯らっくすの湯は、2005年、市営としてリニューアルオープンしたとき、館名を公募して決められたようだ。
湯でリラックス」という意味だろうか?

旧名の長岡北浴場が示す通り、温泉街の北(西)にある。

今回宿泊した「ホテルサンバレー伊豆長岡(追って掲載)」から徒歩で3分ほ
ど、湯らっくす公園の片隅にあり(足湯もある)、20台分ほどの自前の駐車場も設けられている。
館外・館内ともいまだ新しいが、それでも共同浴場らしい雰囲気が十分に漂ってる。

入浴料は大人300円、営業時間は朝湯用の午前6時〜午前10時と午後1時〜午後9時、定休日は毎週火曜日だ。
前日の散歩でこれを確認、翌朝の朝食前に朝湯した。

浴室は滑りにくい伊豆石の床と3〜4人が入れるタイル張りのシンプルだが清潔感がある浴室・風呂で、当然のことながらシャンプーなどは置いていないが、共同浴場にしては珍しくシャワーが設けられている。

脱衣所の貼り紙には「
この浴場は、温度を43度〜44度と設定しており、加水はしませんので、あらかじめご理解の上入浴してくださいますよう、お願い致します」とあり最後に「伊豆の国市」となっているのが愉快だ。
その文言通り、単純温泉の加水加温無し・掛け流しの湯は間違いなく44℃はあり、水を入れるカランもない。
歯を食いしばり体をすぼめて入浴、1分ほど浸かるとこれがだんだん快感になって来て、高温泉のきりりとした悦楽をしばし味わった。

伊豆の国市は伊豆半島の北部、田方平野のほぼ中央に位置し、東は箱根山系、西は城山・葛城山などに囲まれ、平野部には狩野川が南北に流れている。

狩野川は、伊豆半島の最高峰・天城山(1405m)に源を発し、太平洋に注ぐ河川としては希有な北流をして駿河湾に注ぐ。
1958年9月、関東地方に上陸した台風22号で氾濫し、1000人を超える死者を出して後に狩野川台風と呼ばれるようになった。

東京から100km県内にあり、東海道新幹線(沼津駅)、東名高速道路(沼津IC)を利用して2時間弱の所要時間である。


当地ゆかりの源頼朝は平清盛の継母池禅尼の命乞いによって、永暦元年2月(1160)14歳で韮山へ流され、少年期から34歳までをここを中心に暮らした。

比企一族をはじめとする源氏ゆかりの人々に後援され、北条政子との結婚、治承4年以仁王の令旨を受けた頼朝は、三島神社の祭日に平兼隆を討って平家討伐の火ぶたを切った。

当市の観光スポットとしては、江川太郎左衛門邸(重文)、伊豆国一宮の三嶋大社(重文)、国指定史跡の韮山反射炉などがある。
住 所 静岡県伊豆の国市長岡157−5
電 話 055−948−0776
交通機関 東名高速道路沼津ICから国道1号線136号線などで約20km
伊豆箱根鉄道伊豆長岡駅から温泉場循環バス(下車バス停留所不明)
施 設(日帰り) 休憩所駐車場(20台程度)
宿 泊 不可
泉 質 アルカリ性単純温泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り) 午前6時〜午前10時 午後1時〜午後9時
定休日 毎週火曜日
入浴料金 大人(中学生以上) 300円 小学生(200円)
入浴施設 内湯男女各1
浴室備品 シャンプー類無し
観光スポット 韮山の反射炉・江川邸(重文)・かつらぎ山パノラマパーク・伊豆洋らんパーク・トロピカリウム沼津御用邸記念公園・伊豆・三津シーパラダイス・天城峠・箱根・富士五湖地区
お土産・食事 大きな温泉街なので食事・買い物には困らない。
近くの温泉 大仁温泉・韮山温泉・修善寺温泉天城温泉郷(湯ヶ島・持越・吉奈・月ヶ瀬・嵯峨沢・船原)・河津温泉郷・土肥温泉等多数
伊豆の国市HP
観光協会HP
伊豆ネットHP
旅館組合HP
http://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/
http://www.izunotabi.com/
http://www2.izu-kankou.or.jp/izu/index.asp
http://www.izuspa.com/
雑記帳 伊豆長岡温泉は伊豆半島の温泉地の中で、東名・沼津ICから最も近い大きな温泉で、奈良・東京往復の中継地点として便利だ。
既に以前に山田屋に宿泊してるが、この利便性が魅力なので、今回は2ヶ所((駒の湯源泉荘と湯らっくすの湯)の日帰り入浴を予め決めて、湯らっくすのゆに近くてリーズナブルな料金の「ホテルサンバレー長岡」に予約を入れた。。
伊豆長岡温泉 湯らっくすのゆ (静岡県)

温泉王国伊豆半島の最北端にあり、源氏山を挟んで長岡地区と古奈地区に旅館が33軒もある伊豆長岡温泉。
三つの共同浴場の一つで市営の「湯らっくすのゆ(旧長岡北浴場)」の加水加温無し、しゃきっとする高温の掛け流し風呂に朝湯した。

小奇麗な洗面所。

休憩所の座敷。

足湯もある湯らっくす公園の一角にあり、駐車場も完備。


シンプルだが清潔感のある浴室・風呂。

所在地 : 伊豆の国市長岡 
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

長岡地区の温泉街旅館を減らす温泉地が多い中、ここは20年前とほとんど変わらず33軒を数えている。

韮山の反射炉