数百年の年輪を刻むテーブル。

木造平屋、外観はロッジ風。

標高600m、天の川沿いに立つ。

過疎化が止まらず10年余りでほぼ半減して人口が1400人となった天川村は、紀伊半島のほぼ中央に位置し、近畿の屋根と呼ばれる大峯山系の最高峰、日本百名山の一つである八経ヶ岳(1,915m)をはじめとする山々に囲まれている。

谷間の集落は標高が400~800メートルにあり、山岳美、渓谷美、原生林の自然美から吉野熊野国立公園の一部になっている


山岳信仰のメッカで今も女人禁制の大峰山は、約1300年前に役の行者により開山されて以来、山岳修験道の根本道場として栄えてきた。

平安時代には、宇多天皇、菅原道真、藤原道長、白川法皇、西行法師などをはじめとする多くの貴顕や一般の人々が、熱心に大峯山への御岳詣を行った。


これらの古来から続く信仰が評価されて、2004年7月、奈良県・和歌山県・三重県にまたがる3つの霊場(吉野・大峰、熊野三山、高野山)と参詣道(熊野参詣道、大峯奥駈道、高野山町石道)は、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界文化遺産に登録された)。

天川村は歴史・信仰の地であるとともに川・名水の地でもあり、大峰山系から流れ出す清流により、国土庁の「水の郷百選」に選ばれている。
また、ごろごろ水・泉の森・神泉洞という3つの湧水からなる洞川湧水群では、花崗岩と石灰岩の特異な地層からミネラル分を適度に含むからだに良いおいしい水が湧き出し、環境省の名水百選に指定されている。

村にあって通称、天河神社と呼ばれる天河大弁財天社は、厳島、竹生島と並ぶ日本三大弁財天の一つ と称されている。
弁財天女は音楽や芸能の神様で、京都の観世流による能の奉納が現在も毎年行われ、世阿弥も用いたとされる能狂言面30面が国指定重要文化財に指定されている。


天川村は、人気推理小説作家・内田康夫の長編推理小説で浅見光彦シリーズ第23弾となる「天河伝説殺人事件」の舞台になっている。

天の川温泉 天の川温泉センター (奈良県)

改定版

天川村、その美しい響きの地名は、天武天皇の時代に創建されたと伝えられる日本三大弁財天の天川大弁財天社の古名「天ノ安河ノ宮」に由来するとされている。
天の川温泉天の川温泉センターは標高600m、山岳信仰の聖地で今なお女人禁制の大峰山系から流れ出る天の川沿いにあって、槇と檜で出来た風呂が素晴らしい。

施設名 : 天の川温泉センター (第1回:2002年3月 第2回:2002年11月 第3回:2013年11月22日)

天川村役場の手前、川合地区で国道309号線から分かれて、洞川温泉とは反対側の県道53号線を南下すること約5km、天河大弁財天社を過ぎてすぐに日帰り温泉施設の天の川温泉に到着する。

同じ吉野郡でも上北山村、下北山村、さらには十津川村よりずっと北にあるが、秘境の雰囲気がたっぷり漂う。

それでも、近年、国道309号線に相次いで長いトンネルが完成して、昔を知る人には、アクセスがずいぶんと楽になった、ということだ。

天川村には、奈良県下にあって十津川温泉郷に次ぐ規模で、木造2階建の旅館が20軒ほどが立ち並んだ情緒たっぷりの洞川温泉がある(追って掲載予定)。

この他に、日帰り入浴施設として「洞川温泉センター」「天の川温泉センター」「みずはの湯(非温泉)」がある。

入浴料金は大人600円、営業時間は11時~20時(8月は21時)、
定休日は毎週火曜日と年末年始。

住  所 吉野郡天川村坪内232
電  話 0747ー63-0333
交通機関 西名阪・郡山ICから国道24・169・309・県道53号で約60km
南阪奈道路葛城IC延長線から国道165号同・24号・同169号・同309号・県道53号を橿原・下市・天川方面へ62km
近鉄吉野線下市口駅から奈良交通バス中庵往行きで1時間、天の川温泉センター下車すぐ
施  設 湯上り処、駐車場35台普通車の場合:100円/時間(1日最大1000円)
*温泉センター利用で1時間無料)
宿  泊 なし
外来入浴時間 11:00~20:00(8月中は21時迄) 
定休日 毎週火曜日(火曜日が休日の場合は翌日)、年末年始
泉 質 炭酸水素塩泉(温泉法第2条別表の基準に、フッ素イオン、リチウムイオン、炭酸水素ナトリウム(含有448mg/別表340mg)が適合)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴料金 大人600円 、小人(3才以上小学生以下)200円
入浴施設 内湯男1女1、露天風呂男1女1
浴室備品 シャンプー、ボディソープ、ドライヤー、ロッカー
観光スポット 大峯山(女性入山禁止)天河大弁財天、鍾乳洞、ゴロゴロ水、龍泉寺、かりがね橋、山上ヶ岳歴史博物館、みたらい渓谷遊歩道、洞川自然研究路
お土産・食事 食事:アマゴ、アユ、ヤマメ、柿の葉寿司など食事処・土産は下記ホームページで検索
近くの温泉 洞川温泉
天川村HP
商工会HP
センター紹介URL
http://www.vill.tenkawa.nara.jp/
http://www.ntcs.ne.jp/tenkawa/
http://www.vill.tenkawa.nara.jp/sightseeing/data/spa.html
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

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内湯と対照的に石を敷いた硬質の露天風呂。眺望が無いのが残念。

左:天の川温泉入口。

上:洞川温泉。木造2階建ての旅館が続き、情緒たっぷり。


下:名水百選のごろごろ水

所在地 : 吉野郡天川(てんかわ)

湯上り処の真ん中に立つ楓の銘木は見事だ。

国道309号の川合地区で洞川温泉へとは反対に天の川沿いを西南に下ること約4km、天河大弁財天社を通過して間もなく、天の川を跨ぐ橋を渡った先に、1987年(昭和62年)にオープンした木造平屋建ての日帰り温泉施設・天の川温泉センターが立つ。

建物、館内、家具調度など全てに木へのこだわりが見られ、地元特産の吉野杉をはじめ、檜、松、楓などが惜しみなく使われている。

風呂も贅沢な木材使いで、内湯の風呂の縁は幅が30cm以上もある槇、底は檜、これほど贅沢な風呂は全国的に見ても希少だ。
露天風呂は、内湯とは対照的に石を敷き詰めた硬質なものだが、眺望に欠けるのが少々残念。

泉質は、「温泉法第2条別表の基準に、フッ素イオン、リチウムイオン、炭酸水素ナトリウム(含有448mg/別表340mg)が適合」とあるので、炭酸水素塩温泉として良いだろう。
この泉質の為、循環にも関わらず強いぬるすべ感がある。泉温が16℃なので当然加温、pH8.56、無色澄明無臭微塩味。


温泉名 : 天の川(てんのかわ)温泉

風呂の縁は幅30cmもある槇、底は檜、これほど贅沢な風呂はそう多くない。詰めて6人位が入れる大きさ。

天河大弁財天社(通称 天河神社)。厳島、竹生島と並ぶ日本三大弁財天のひとつ と称している

近畿の屋根と呼ばれる大峰山系から流れ出る天の川は、やがて十津川となって熊野川に合流し、新宮市で熊野灘に注ぐ。