なんでこんな広い玄関・踏込みなの?と思ってしまう程の広さ。当地は吉野杉などの産地と実感する贅沢な木材の使い様に圧倒される。

客室の内風呂はユニットでない立派な造り。

ここも広々している。

十津川温泉郷 湯泉地温泉 湯乃谷千慶 (奈良県)

住 所

吉野郡十津川村武蔵714-

電 話

0746ー62-0888

交通機関

五條から国道168号線で約65km
JR五条駅から奈良交通・新宮駅行きバスで約3時間

宿 泊

離れ9室 (全て温泉掛け流し露天風呂付)
離れ和洋室(2室79平米)62,700~68,200円)
離れ和室(7室54平米)42,900~48,400円)
(料金は各種要因で変動しますので千慶のHPなどで確認ください)

泉 質

アルカリ性単純硫黄泉(ph8.9 60℃))

入浴時間

部屋付き」風呂は24時間
大浴場は6時~9時 15時~21時

入浴施設

全離れに温泉露天風呂
男女別内湯 男女別露天風呂
観光スポット 谷瀬の吊橋、笹の滝、玉置神社 道の駅十津川郷、果無集落、瀞八丁
近くの温泉 十津川温泉郷十津川温泉、十津川温泉郷上湯温泉、湯の峰温泉 川湯温泉、渡瀬温泉 
十津川村HP
十津川観光HP
十津川温泉郷HP
観光協会HP
千慶HP
https://www.vill.totsukawa.lg.jp/
https://www.vill.totsukawa.lg.jp/traveling_guide/
https://www.vill.totsukawa.lg.jp/traveling_guide/onsen_gou/
http://totsukawa.info/
http://www.yunotanisenkei.jp/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)

日本三大秘境の一つで、全国一大きな村である十津川村には、湯泉地温泉、十津川温泉、上湯温泉の3ヶ所の温泉がある。これを総称して十津川温泉郷と言い、2004年に「日本百名湯」の著者である温泉教授松田忠徳氏の指導のもと、全国に先駆け全旅館・日帰り施設の「掛け流し宣言を行った。
2017年9月、この素朴な温泉郷の湯泉地温泉に、青天の霹靂のごとく1泊60、000円を超える高額、高級旅館(湯乃谷千慶)がオープン、20数年、全国1000ヶ所を越える宿泊・入浴の締めくくりとして(大奮発して)ここに宿泊することにした。

2棟ある離れ和洋室のうちの 莇

紀伊山地の山々に囲まれた湯泉地温泉の最奥、一筋の渓流に添った千坪の敷地に離れが僅か9棟の高級旅館、「湯乃谷千慶」がオープンしたのは2017年秋のことだ。どんな宿かなと思い当館のHPに記載された料金表を見て驚愕した。7室が4万円、ベッドの2室が6万円以上で、有馬温泉の旅館を上回る高額料金の宿が、昔ながらの宿ばかりの十津川温泉郷にオープンしたのだから驚いたのだ。何れ料金が下がるだろうから、そうなってから泊まろうと思ってたが下がらない。そうこうする内に湯巡りから引退する時が迫り、1000湯達成と温泉引退の記念として予約を入れた。
二人とも足腰に支障がありベッドでしか寝れないので、布団を敷く4万円台の部屋には泊まれない。なので2室あるベッド付の離れを予約したが、税込み1人67,100円は、これまで泊まった高級旅館を3万上回る超贅沢宿泊となった。

尚、2023年3月日現在、3月以降、平日に空き室が全く無くなく、逆に週末に空き室が散見される不自然状態が続いており、週末のみ営業している様に思われるのが気になる。

湯泉地温泉の最深部、清流の両岸に9棟の離れが並ぶ。

施設名 : 湯乃谷千慶 (宿泊日:2022.7.1)
道路から一番近いところにある母屋。右側はその内部でフロントとコンパクトなラウンジがある。ここでチェックイン・アウトを行う。

もう一つの公衆浴場、滝の湯の露天風呂。

公衆浴場(地元の呼称)の泉湯の露店風呂。

内湯より大きく3X7m位、残念ながら高い塀が視界を遮るが冷涼な大気に満たされて心地よい。

宿泊した離れ「薊(あざみ)

当該宿泊棟専用の駐車場。背後に1000m級の紀伊山地の山々が連なり山深さを実感する。

温泉名 : 十津川温泉郷 湯泉地(とうせんじ)温泉

十津川村は紀伊半島のほぼ中央に位置し、和歌山県と三重県に接する。総面積は672平方キロもあり、琵琶湖とほぼ同じ大きさ、日本で一番大きな村である。村の96%が山々と山林で覆われ、四方を1000m級の大峰山脈・伯母子山脈・果無山脈などに囲まれている。

村の中央には十津川が深いV字渓谷をなして歪流し、これに沿って村を南北に、まだ隘路が残る国道168号線和歌山県の新宮市まで通じている。枚方市から吉野に入る部分と新宮市直前を除いて、ほとんどが険しい山間部を縫うようにして走る。2車線化やトンネル・橋梁建設などが進められているが、まだ1.5車線の部分も多く、すれ違いやヘアピンカーブには注意しなければならない。

この国道168号を走る奈良交通の八木新宮線は、全行程169.8kmを6時間半かけて運行する日本一長い路線バスで、テレビ等で度々紹介されている。
最寄の鉄道駅は80km北の奈良県五條駅、60km南の新宮(和歌山県)駅、文字通りの陸の孤島であり、祖谷渓谷(徳島県)・泉村五家荘(熊本県)とともに日本三大秘境の一つに数えられている。

人口は著しい過疎化が進んでおり、1980年では6000人を超えていたのが,2022年には半減以下の3000人を割った。

所在地 : 吉野郡十津川(とつかわ)村

客室

● 朝 食

別皿で今日された二品。

風 呂

日本百名湯(松田忠徳教授著作)の一つ十津川温泉郷は、奈良市と南紀を結ぶ国道168号線に沿って点在する3つの温泉,即ち湯泉地温泉、十津川温泉、上湯温泉の総称である。

一番北側、十津川渓谷の左岸の断崖上にあるのが湯泉地(とうせんじ)温泉で、3ヶ所有ある温泉の中で最も歴史があり、現在は旅館4軒、民宿2軒、公衆浴場が2軒ある。

湯泉地温泉の南にある津川温泉は、十津川ダム湖半のわずかな平地に公営のホテル昴をはじめとする7軒の旅館、3軒の民宿,2軒の公衆浴場が点在する。
そして十津川温泉の西へ5km、上湯川沿いに一軒宿の上湯温泉があり、これぞ秘湯の趣が濃い。

1985年には、温泉法に基づき、環境庁より国民保養温泉地に指定されている。これに指定されるには、湯量が豊富であること、効能が認められること、自然環境、町並.歴史,風土、文化などの観点から保養地として適しているなどの条件を満足する必要がある。


食 事

二段目

国道168号沿いに立つ湯泉地温泉の案内板。五條市方面から左折で4軒の旅館と公衆浴場の泉湯へ。右折でもう一軒の公衆浴場滝の湯へ。

旅館朝食として大きな一切れの鮭は珍しいが、豪華とは言えない。

別棟に宿泊者専用の内風呂・露店風呂・サウナから成る大浴場が男女別にあり。当然のことながら加水加温無しの掛け流しだ。営業時間は6時~9時と15時~21時で、この間なら自由に」利用出来る。但し、冬期は湯温低価のため閉鎖される可能性があるようだ。泉質はph8.9のアルカリ性単純硫黄泉(泉温52.7℃)で、上質のヌルスベ感がある。

鱧の煮凍りは美味だった。

湯泉地温泉は,十津川村のほぼ中央にある。五條市方面から国道168号線を走って来て、十津川村一番の観光スポット、谷瀬の吊橋を通過してしばらくすると前方に村役場が見えて来て、その手前、十津川を跨ぐ橋を渡ってすぐに左折した先に湯泉地温泉がある。
今般、その一番奥にあり、2017年初秋にオープンした高級旅館「湯乃谷千慶」に宿泊、チェックイン前に2ヶ所の公衆浴場、「滝の湯」と「泉湯」に再入浴した。

十津川温泉郷は湯量に恵まれ、温泉教授で知られる松田忠則氏の指導・アドバイスを受けて、2004年6月、日本で一番最初に全施設の源泉かけ流し宣言を行った。
湯量に恵まれてると同時に特筆すべきは各温泉の泉質の良さで,全ての源泉が50度以上で加温不要、加えて、湯泉地温泉はpH8.9の単純硫黄泉、十津川温泉と上湯温泉がナトリウム-炭酸水素塩泉(重曹泉)で、まるで化粧水のようなぬるすべ感がある美人の湯だ。

美熊野牛のたたき、まりもおろし添え、鱧きゅうり、お造り(鮪、鯛昆布〆、フルーツ盛り合わせ

中上げ湯葉、生ウニべっこう餡、海老黄味煮、小芋白煮、丸南京、一寸豆 鰻巻玉子、海老手巻き寿司、梅肉、焼きあなごと万巻願寺唐辛子の土佐和え、鱧の柚庵焼き、鯛の子旨煮、青ふき

下に掲載の通り玄関踏込等が広く取られているので客室は料金に見合った広さは感じられない。冬期、中央の和卓は掘り炬燵になる。この写真も借用。

コロナ対策として、食事処でなく自室で弁当(贅沢お重弁当)を主にした夕食・朝食となることは承知で予約を入れた。好みのしっかりした味付け、高級食材も使われた手の込んだ料理もあったが、やはり弁当方式は、宿泊料金に見合わず少々侘しさを感じた。
しかしながら今当館のHPを見たら食事処での食器の夕食画像が掲載されているので弁当方式は終了してると推測される。

地元・吉野の杉と檜をふんだんに使った木の香漂う館内。高い天井に太い梁が渡されてる。和室は12場、奥に和風ツインベッドの寝室。(写真は宿のHPから借用)。

木造デッキに設えられた露天風呂は直径2m程の大きさの丸い信楽陶器風呂。アルカリ性単純硫黄泉のヌルスベ温泉が加水加温無しの完全掛け流しで注がれる。(写真はHPから借用)。

山間の敷地内、僅かな平坦地に地元吉野の木材ふんだんい使った9棟が立つ。

空中散歩!十津川村No1の観光スポット、十津川(和歌山県から熊野川)を跨ぐ谷瀬(たにぜ)の吊橋。鉄線の吊橋としては日本有数の長さの297mで高さ54m。村民はここを自転車で渡っていたとのこと。

ここも木の温もりを感じさせる。

一段目

● 夕食(贅沢お重弁当)

国道168号から見た湯泉地温泉。前を流れるのは十津川、下って和歌山県に入ると熊野川になる。十津川温泉が歴史上に現れるのは意外と古く、天文22年(1552年)、本願寺8世蓮如末子の湯治が古書に記されている。

美熊野牛のステーキ添え野菜。当館HPでは、美熊野牛を「奈良県では当館のみが取り扱いしている稀少和牛」と既述しており、夕食では2皿で供している。