改訂板

湯盛温泉 ホテル杉の湯 (奈良県)

デザート:自家製柚シャーベット、カスタード

食事

酢の物:サーモン酢漬け

揚げ物:寄トウモロコシ、大葉、青唐、レモン、塩カラッと揚がり、胃もたれ皆無。

炊合:大和丸茄子・トロ湯葉・トビッコ・花穂

造里:三種盛り

天然の巨岩を湯口とした大き目の内湯

檜でなく、隣県和歌山の高野槙(こうやまき)を浴槽の底まで張った使ったなんとも贅沢で美しい内湯。槙は高さ30mにも及ぶ常緑樹で、水に強い特性から、檜の代わって浴槽に使われる場合もある。高野山を中心に仏に供える花の代用として用いられており、名前もこれに由来する。

風 呂

川上村には対称的な二つの温泉旅館がある。
一つは,全国の秘湯マニアにも知られ、前述の通り温泉教授の松田忠徳氏が知床より秘境にある温泉と既述した入之波温泉山鳩湯、もう一つは公共の宿だが、クチコミ評価で高得点の湯盛温泉杉の湯である。

入之波温泉は吉野川の最上流をを堰き止めた大迫ダム湖畔にあり、湯盛温泉はやはり吉野川を堰き止めたもう一つのダム、大滝ダム沿いにある。

ホテル杉の湯は、昭和63年(1988年)にオープン、公共(村営)の宿としては、全国初の政府登録国債観光旅館に指定され、平成23年(2011年)にリニューアルされた。
公共の宿までは掴めたが、村直営か、第三セクター方式か、外部に経営を委託してるのか、そこら辺は把握できなかった。

じゃらんクチコミの評価は上記の通り良好である。
掛け流しではないが、特に良かったのが風呂の造で、到着日男性用だった金明の湯の総槙造りの内湯、翌朝に入浴した銀嶺の湯の俵型、同じく槙造りの露天風呂が素晴らしい。
また岩石を組んだ内湯と露天風呂もかなりの費用を要した筈で、何れも個人経営の宿ではこれほどの設備投資は出来ないだろう。

日帰り入浴を歓迎しており、受付時間は11時~16時30分(入浴は17時30分迄
)、料金は大人700円、定休日は毎週水曜日だ。レストランは昼閒営業しているので1200円~2000円程度で様々な定食を取れる。

温泉は循環だが、内湯と露天風呂のセットが二組(金明の湯と銀嶺の湯)、翌朝で男女が入れ替わるので、全ての風呂に浸かれる。

金明の湯は、内湯の浴槽が高野槙、銀嶺の湯は露天風呂が同じく槙、これら二つの総槙の風呂には惚れ惚れ、なんとも贅沢な入浴が楽しめる。

また大小の岩石を配した内湯と露天風呂も豪快な造で、何れも吉野側を見下ろす美しい景観を楽しみながら入浴出来る。

日帰り入浴を積極的に受け入れており、受付時間は11時~16時30分(入浴は17時30分迄)で料金は大人700円、レストランでのは昼食(1200円~2000円の定食)を取れるので、心地よい半日を過ごすことが出来る。

他にサウナ、2ヶ所の貸切風呂(高野槙と陶器風呂)があるが、1時間2500円と高く、部屋に風呂が付いていることもあって利用しなかった。

いかにも山間の宿に相応しいアマゴの一夜干し。美味だった。

奈良名物の茶粥。

銀嶺の湯 内風呂

金明の湯 露天風呂

高野槙の展望風呂(温泉ではない),入浴しながら大滝ダム湖(吉野川)を見下ろす。

格調高い家具が配置されたロビー。窓からは1000m前後の山々がつらなる山岳風景が望める

国道169号の反対側から見た5階建てのホテル杉の湯。平成23年に全面改装している。部屋は22室(洋室10、和室9、和洋室3)。料金は14,000円~32,000円程度(最新詳細情報はホテルのHP参照)


宿泊した湯盛温泉杉の湯の背後の高台に鎮座する丹生川上神社上社(にうかわかみじんじゃかみしゃ)。左側の「茅の輪」をくぐると長寿が約束されるという。吉野には、ここ以外に中社と下社があり、何れも由緒は古代に遡り、雨を司る水神を祀る。

我が国有数の多雨地帯として知られる大台ヶ原を源流とする吉野川は、奈良県から和歌山県に入ると紀の川と名前を変え、やがて紀伊水道に注ぐ。その吉野川の上流を堰き止めて造られた大滝ダム湖畔、これと平行して走り、奈良県奈良市から和歌山県新宮市に至る国道169号線沿いに立つ湯盛温泉の一軒宿で、公共の宿としては日本初の政府登録国際観光旅館であるホテル杉の湯に宿泊した。
ここはじゃらんのクチコミ
評価が総合4.6と高得点、特に高価な高野槙で造り上げた内湯と露天風呂が見事で日本三大人工美林の吉野杉が生い茂る1000m級の山々を見ながらの入浴はとても贅沢だった。

食 事

夕 食

いかにも山岳の温泉らしく、華麗さはなく、カロリー控えめ、滋味(地味?)豊か、素朴な料理が供された。量も抑え気味で高齢者二人が完食した。

木造のデッキの上に作られた楕円形の浴槽。浴槽の底も高野槙が敷かれた総高野槙造りで、温もりを感じさせる浴槽だ。

金明の湯 内湯

ホテル杉の湯は国道169号線に面し、周辺に村役場、道の駅(杉の湯川上)、郵便局、警察署などの公共機関が連なっている。

朝 食

クチコミ評価が4.8と非常に高かった朝食。

所在地 : 吉野郡川上村

川上村は、奈良県南東部に位置し、日本三大人工美林の一つ、吉野杉の中心地である。

村の面積は269k㎡、最低標高が240m、最高標高が1378mの山間地で、主たる産業の林業の衰退に伴い過疎化が著しく、昭和40年の7,165人から大幅に減少し令和2年11月には僅か2、660人になっている。

西側に信仰の聖地・大峰山脈、東側には台高山脈が連なり、日本で年間降雨量が最多と言われる大台ケ原から流れ出す吉野川の源流沿いに開けた村である。吉野川は和歌山県に入ると紀の川と名前を変え、紀伊水道に注ぐ。

村のテーマは「樹と水と人の共生」で、日本一美しい水源地の村を目指し、2016年には水源地を守る大切さを広めるための村条例制定に合わせ、毎年11月16日を「源流の日」とすることを日本記念日協会に登録した。
村内にはこれらのアピールに相応しく、蜻蛉の滝、大天井滝、御船の滝、琵琶の滝など50mを越える滝が多数有る。

鮎やアマゴの魚影濃い清流と杉の香漂う清涼な空気のこの地は、南北朝時代には後南朝の中心地であり、往時を偲ばせる旧跡も多い。

村を南北に走る国道169号線は、奈良市と新宮市を結ぶ紀伊半島縦断道路で総延長185.3kmの3桁国道だ。かっては西側を走る国道168号線とともに「酷道」と呼ばれる恐ろしい道だったが、現在では、熊野川町で168号線と合流する末端区間を除いて、中級ドライバーなら大きなストレスなく走れる道路になっている。

部 屋 4.3  風 呂 4.3
朝 食 4.8  夕 食 4.3
接客・サービス 4.6  清潔感 4.6 

じゃらん クチコミ総合評価 4.6(2021年2月10日現在)

ロビー全貌。客室数に比較して贅沢なスペースだ。

館内から見下ろす吉野川。大滝ダムで流れが止められてれているので、たっぷり貯水されて静かな湖面を見せている。三重県尾鷲の檜、静岡県天竜の杉と並ぶ日本三大人工美林の吉野杉が前方の山々に生い茂る。

温泉・施設名 : 湯盛温泉 ホテル杉の湯 (宿泊日:2020年7月20日)

焼物:鮎塩焼き酢橘、はじかみ

台の物:牛ロース陶板焼き、焼き野菜

先付(奥のグラス):蓴菜(じゅんさい),ヤングコーン、ミニトマト、キュウリ、吸酢
前菜(手前):五種盛り

銀嶺の湯 露天風呂

巨岩を含めた岩石を配置した露天岩風呂。前方に1000m級の山々が迫り、眼下に吉野川をせき止めた深緑の大滝ダム湖を見下ろせる。泉質は、含二酸化炭素・鉄(Ⅱ)―カルシウム・ナトリウム―炭酸水素塩冷鉱泉、、カルシウムが付着して岩石の一部が赤茶色になっている、。泉質に相応しく、キュキュ感が強かった。

シンク二つの洗面所

客室からの風景。すべての客室がリバービューだ。

展望風呂と接続する洗い場。

落ち着いた和風のツインルーム。

6畳位の洋間。窓が無くソファセットのみで、中途半端なスペース。

広々,快適なトイレ。

川上村のもう一つの温泉(宿)、掛け流しの入之波(しおのは)温泉山鳩湯は、温泉教授・松田忠徳氏がその著書で「知床を上回る秘境の地にある」と評しておられる。浴槽は温泉成分のカルシウムが付着して分厚くなるので、定期的に搔き取らねばならない。

住 所

奈良県吉野郡川上村迫695

電 話

0746-52-0006
アクセス 名阪国道針ICから1時間10分
京奈和自動車道橿原北IC~1時間
京奈和自動車道五条北ICから50分
南阪奈道路葛城ICから1時間

大阪阿部野橋から近鉄特急大和上市駅(1時間10分)、バス(30分)杉の湯下車すぐ
 
宿泊  22室(洋室10、和室9、和洋室3)。全室浴室・シャワー付トイレ
料金は14,000円~32,000円程度(最新詳細情報はホテルのHP参照) 

泉 質

含二酸化炭素・鉄(Ⅱ)―カルシウム・ナトリウム―炭酸水素塩冷鉱泉 20.4℃ 30ℓ/m pH6.6

日帰り入浴時間

11時~16時30分(入浴17時30分迄)

日帰り定休日

毎週水曜日

入浴料金

大人700円 小人400円

入浴施設

男女別内湯+露天風呂(朝に男女交替)、サウナ、有料貸切風呂2(1時間2500円)
お土産・食事   昼食可能な館内レストラン11:00~14:30 (L.O. 14:00)/ 年中無休
各種定食1200円~2000円
観光スポット 道の駅(杉の湯川上)、 丹生川上神社上社、森と水の源流館、蜉蝣の滝、大天井滝大台ヶ原
近くの温泉 入之波温泉
川上村HP
観光協会HP
杉の湯HP
http://www.vill.kawakami.nara.jp/
http://www.vill.kawakami.nara.jp/kanko/kyokai/
https://www.suginoyu.com/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)

長年の歴史的係争を経て、吉野川(紀の川)最上流に建設された大迫ダム。ここ水が奈良盆地の奈良市、大和郡山、生駒市など多数の市町に給水されている。写真前方、左側を国道169号が走る。

展望風呂付特別室(禁煙)颯花の間。平日2食付1人28,000円。 

大滝ダム 大迫ダム(写真)