雰囲気抜群のかけ湯壺からの風景。
かつらぎ温泉 八風の湯 (和歌山県) |
県下の酒造・地ビールメーカーが経営していた蔵乃湯温泉 野半の里 蔵乃湯 が2012年8月に倒産、翌年4月に、滋賀県の企業がこれを引き継ぎ、あらたに宿泊も出来る「かつらぎ温泉 八風の湯」として生まれ変わった。再建後に一度立ち寄ったが、今回は、折からのNIHK大河ドラマ「真田丸」で注目された九度山を観光がてら、ここに宿泊することにした。じゃらんのクチコミ評価はなかなか、風呂は相変わらず素晴らしかった。
● 夕食
風呂・温泉・浴室が三位一体となった素晴らしい雰囲気だ。
4本の源泉のうち、5号源泉を使用し、宿のHPによれば源泉掛け流しと」なっているが、じゃらんの基本情報によれば循環となっており、どうやら併用のようだ。泉質は「含鉄ーナトリウムー塩化物強塩低温泉(29.5℃ pH6.5 乳白色微混濁 弱鉄錆味 強塩味)」。
右の小ぶりの浴槽は、別源泉利用で、湯温は熱めに設定されている。
八風の湯は、京都・奈良・和歌山を繋ぐ有料の京奈和道路・紀北かつらぎICから、国道24号線に乗りついで3分ほどの半住宅街にある。
国道24号線を隔てた前方には、広い川幅の紀ノ川が紀伊水道に向かってゆったりと流れ下っている。
ここは、以前、「蔵乃湯温泉 野半の里 蔵乃湯 老鶴館」という日帰り温泉施設で、県下の酒造・地ビールメーカーが経営していた。当時の施設は、和歌山県の「建築景観賞」を受賞した立派な和風建築だった。
2012年8月に倒産し、翌年4月、新資本の下で「かつらぎ温泉八風の湯」として復活、同年12月には全室露天風呂付きの旅館業も始めた。経営は、滋賀県に本拠を置く「綾羽(あやは)工業株」のグループ会社、(株)アヤハ レークサイドホテルが行っている。
再開後、紀ノ川左岸の桃山町に桃を買いに行く途中に立ち寄ったが、今回は、NHK大河ドラマ「真田丸」で話題になってる九度山の観光をメインに据えて宿泊することにした。
風 呂
先付け八寸(黒胡麻豆腐、柿と雑穀のサワークリーム和え、河豚の生ハム牛蒡巻き、ずわい蟹菊花巻き、柚子蕪等
広めのロッカーなので衣服などを収納しやすい。
4つの源泉の詳細が、1枚のボードに、詳細に表示されているのに感心した。
黒塗りの古材を使用した吹き抜けの天井、畳とダイニングテーブル、和モダンな食事処は洒落た雰囲気だ。
食 事
お造り(鰤、鮪、甘海老、あしらい一式)
焼物(鰤柚庵焼、菊かぶら、蓮の芽梅酢)
揚げ物(足赤海老、紫芋、柚塩)
台物(熊野ポークのレモン鍋)
舞茸の釜飯(味は今一つ)、赤出し、香の物
甘味(メロン、蕪のプリン)
● 朝食
九度山
真田庵(善名称院)は真田昌幸・信繁(幸村)の九度山屋敷跡に建立された寺。
真田ミュージアムは平成28年3月にオープンしたばかりで、真田三代の後半年の動静を立体的に紹介する施設。
住 所 | 和歌山県伊部郡かつらぎ町佐野702 |
電 話 | 0736−23−1126 |
交通機関 | 京奈和自動車道紀北かつらぎICから国道24号線を和歌山方面へ約4km 阪和自動車道上之郷ICから国道63.24号線等で約34km JR和歌山線笠田駅から徒歩5分 詳しくはこちら参照。 |
施 設(日帰り) | 食事処、売店、休憩所、マッサージ、マッサージ、駐車場 (120台 無料) |
宿 泊 | 14室(和室3 和洋室11 (すべて露天風呂付き) 平日2人1室 14,000〜17,000円位 最新・詳細情報は宿のHP参照。 |
泉 質 | 含二酸化炭素・鉄ーナトリウムー塩化物強塩泉、ナトリウム―塩化物・炭酸水素塩泉など |
適応症 | 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間(外来) |
10時〜22時(受付は21時までに) |
定休日 | 年中無休(但しメインテナンス休業有り) |
入浴料金 | 大人(12歳以上) 平日・土曜日1000円 日・祝日1,200円 全日午後8時以降700円 バスタオル・タオル・館内着の3点無料貸与 |
入浴施設 | 内湯男女各1 露天風呂男女各1 サウナ 足湯 |
浴室備品 | シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー |
観光スポット | 九度山、丹生都比売神社、かつらぎ町内フルーツ狩(モモ、梨、リンゴ、ブドウ等)、青洲の里、桃山町(桃の直売所)、粉川寺、根来寺、高野山、和歌山市観光スポット、紀伊三井寺、ポルトヨーロッパ、黒潮市場 |
お土産・食事 | 両方とも施設内で可 |
近くの温泉 | 神通温泉、花山温泉、ゆの里温泉、紀三井寺温泉 加太温泉、紀州黒潮温泉、和歌の浦温泉、犬鳴山温泉、大谷温泉、奥水間温泉 |
かつらぎ町HP 八風の湯HP |
http://www.town.katsuragi.wakayama.jp/ http://www.happuno-yu.com/katsuragi/index.php |
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)。 |
風呂は大きくて雰囲気ある内湯とそれに繋がる露天風呂、他にサウナもある。
入浴料金は平日・土曜日で大人1000円、日曜日と祝日は1200円とやや高めだ。
しかし、壁が黒く塗られた薄暗い浴室、鉄分を含んで茶色くなった温泉、赤茶色に変色した床など、浴室の雰囲気は一級品だ。その上、滞在時間に制限が無く、休憩処が充実していているので、長時間、ゆったりと寛げる。
加えて、バスタオル・タオル・館内着が無料貸与されるので、手ぶらで立ち寄れる。
これらを勘案すれば、外来者にとって、入浴料金はリーズバブルと思われるものの、地元の人が銭湯代わりに毎日利用するには料金が高過ぎる。
浴舎への吹き抜けの回廊。
本館浴舎の入口、和風モダンな造りだ。
日帰り客には、バスタオル、フェイスタオル、館内着が入ったバッグが渡される。館内の飲食はロッカーキーで一括精算。
日帰り客・宿泊客共通のフロント周辺。黒く光る館内、高級感があって、天井が吹き抜けなのでより広く感じられる。一般のスーパー銭湯の雰囲気とは異なる。館内には、食事処、土産処などの他、別館に充実した休憩所(TV付きリクライナー)、たたみ・ごろ寝の間、漫画の間やかつらぎ町物産館、足湯、それに宿泊出来る「八風別館」がある。
江戸時代の長屋門に似た堂々たる正面。右側は地元物産館。平日ならこの前の駐車場に停められる。
じゃらんクチコミ 総合4.3 (2018.2.5日現在)
部 屋 | 4.6 | 風 呂 | 4.5 |
朝 食 | 4.0 | 夕 食 | 4.0 |
接客サービス | 4.2 | 清潔感 | 4.5 |
部屋ベランダに置かれた露天の釜風呂。
温泉・施設名 : かつらぎ温泉 八風(はっぷう)の湯 (2015.7.30入浴 2016年11月17日宿泊) |
ボリューム感ある卵焼き。量的には十分だが、もう少し彩りがあってもよいかな。
独立したシャワールーム。
14室すべて露天風呂付き。2階葡萄の間(和洋室)、8畳+ツインベッド。平日2人1室1人16,740円だった。
かつらぎ町を流れる紀ノ川。
奈良県の大台ヶ原を源流とする吉野川は和歌山県に入ると紀ノ川となる。
様々な形の岩石を配した長方形の露天風呂。内湯とは別の源泉を利用。
使用されている源泉に鉄分が含まれているため、それが付着して、温泉好きにはたまらない赤い文様を作っている。
浴室右側の小さめの「あつめ」風呂。主浴槽と異なる源泉が使用されているので、湯の色も違う。
かつらぎ町は和歌山県の北東部に位置し、北の和泉山脈(金剛生駒紀泉国定公園)、南の紀伊山地(高野龍神国定公園)に挟まれて、町の中心部を紀の川が東西に流れている。
奈良県の秘境・大台ヶ原に源を発する吉野川は和歌山県に入ると紀ノ川と名前を変える。
この河畔を走っているといつも、若かりし頃に読んだ有吉佐和子の同名の小説「紀ノ川」が思い出される。
橋本市から和歌山市に至るまでの紀の川流域では、真田幸村ゆかりの九度山町とともに数少ない町だ(市ではなく)。
紀の川に沿って、京都市から奈良市・和歌山市を通過する幹線道路・国道24号線が走っていて、近年、これとほぼ並行して有料(現在経過措置で無料)の京奈和道路が延伸してきた。
温暖な気候と紀ノ川が作り上げた可岸段丘の豊かな土壌のお陰で、柿・桃・梨・ブルーベリーなど色々なフルーツの栽培が盛んで、中でも平核無柿の生産高は日本一である。
平成16年7月に世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」に、町域内の丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)・町石道(ちょういしみち)・八町坂(はっちょうざか)が含まれている。
所在地 : 伊都郡かつらぎ町 |
華やかさはないが、年配者向けの落ち着いた料理が並ぶ。
炊合わせ(海老芋、鱈子、蓮芋、生姜麩)