品数は少ないが栄養的にバランスの取れた朝食
デザート
高級魚のアカハタ(地元ではアカッポと呼ぶ)の水炊き、最後はこれでオジヤ。
蒸し物
サラダ
ヒラメのソティ
蕪のスープ
よこわ(黒まぐろの若魚)等のお造り
3品だが手の込んだ前菜
南高梅の産地・和歌山県の旅館に多い梅酒の食前酒。
手術のお見舞いと言うことで、読者の某さんからお花が届けられていて感激・感涙しました。
数々のデザイン賞受賞
太平洋を見渡す
日没は見逃せない
風 呂
白浜温泉の陰にあって知名度が低い椿温泉だが、関西では珍しい湯治が残る温泉地だ。近年になって旅館が相次いで廃業し一段と寂しくなったが、あのローションの様な感触の単純硫黄泉は健在。数々の建築デザイン賞を受賞した海椿葉山に宿泊した。
夕食・朝食とも部屋食となる。
夕食に肉類は一切出ず、近海で水揚げされる魚介類が中心で、「ヒラメ」や「アカハタ(地元ではアカッポと呼ぶ)」などの高級魚がメインディシュに使われた和洋折衷料理。
我々にはちょうど良いボリュームだったが、若い人には少々もの足らないかもしれない。
久しぶりに、椿温泉のあの湯に浸かりたくなったが、定宿にしていた冨貴が廃業となってしまった。
上記の通り、2軒の旅館が残るのみとなった椿温泉なので宿の選択肢はない。
いまでも湯治が出来る「しらさぎ」も低料金で良かったが、家内の条件であるシャワートイレがある部屋が無い。
こちらは立ち寄ることにして、少々予算はオーバーするが、海椿葉山に宿泊することにした。
海椿葉山は、国道42号線から右折して1kmほど先の岬の上に建っている。
ここはJDCデザイン賞(社団法人日本商環境デザイン協会)の優秀賞など全部で6ヶ所のデザイン賞を受賞したデザイナーズ旅館だ。
部屋は僅かに6室で、部屋の間取りなどは各室毎にHPの中で紹介されているので、これを参照しながら電話で予約する。
料金は土日など関係なく(GW・お盆・年末年始等は別料金)、2人1室で1人24,450円(HP掲載)が標準料金となっており、高級旅館の部類に入る。
椿温泉は、椿楼そして富貴が廃業してしまい、現在は小規模な旅館が2軒と温泉民宿2軒だけの小さな温泉地になってしまった。
幹線道路の国道42号沿いなのに、温泉地とは気がつかないで通り過ぎてしまう人が大部分だろう。
ただ、2010年4月、国道42号線沿い、従来足湯があった所に掛け流しの日帰り施設「道の駅 つばき温泉 椿はなの湯」がオープンしたので、それが椿温泉の目印となった。
歴史的には、天保10年(1839年)の「紀伊続風土記」に、「村の南八丁に椿谷あり、湯小温にして水清く、唯柔なり。浴する時は肢体に油をそそぐごとくにして、すこぶる心地よし・・・」
とあるそうで、少なくとも江戸後期には開湯されていたようだ。
周囲の自然と同じく、今湧き出てる温泉に関しても当時の泉質そのままの湯だ。即ち、
「湯小温・・・ぬるい」「唯柔・・・とてもやわらかな肌触り」「浴するときは肢体に油をそそぐごとく・・・ローションを塗ったようなすべすべ」
これに「微かな硫黄臭」が加われば現在の椿温泉の特質をすべてカバーすることになる。
部屋は「海風」、8畳和室に3畳くらいのフローリングの広縁、その先にベランダがあって、8畳でも開放感たっぷりだ。その上、部屋の左側は、土間が内路地となってデッキに繋がっていて、そこからは太平洋が眼下に広がるので、空間がさらに広がる。料金は2人1室平日1人21,000円。
太平洋を見下ろすデッキ。
部屋のデッキから見る太平洋。日没の写真も部屋から撮影。手前の磯では多くの釣り人を見かけた。
左が加温しない源泉槽で、右が加温したもので、いずれもかけ流し。加温無しの方は、入浴時期が冬でもあり温もりゼロの冷たい風呂だった。
無色澄明、微硫黄臭の単純硫黄泉、家内の表現ではローションの感触。この温泉を好む温泉好きが多い。
食 事
椿温泉は西側に向いているので、太平洋の夕陽・日没を見ることが出来る。
入浴時間をこれに合わせて入るのもポイントだ。
白浜町は人口23,000人余り、和歌山県の南西部に位置し、大きくは紀伊水道に面した半島地域、富田川下流域及び日置川流域に分かれる。
年間平均気温が17.2℃もあり、本州では日本一早い海開き(5月3日)が行われるなど、温暖で過しやすい気候に恵まれている。
白浜町と言えば円月島・千畳敷・三段壁などの風光明媚な海岸線に、日本三古泉の白浜温泉やパンダが多数いるアドベンチャーワールド等のテーマ―パークが加わって、海浜温泉リゾートの華やかなイメージを思い浮かべる。しかし実際は森林が全体の80%以上を占めていて、世界遺産に登録された熊野古道の大辺路が通っており、こちらも観光資源になっている。
白浜温泉の陰に隠れて知名度が低いが、町域にはかっては関西では珍しい湯治場として知られていた椿温泉がある。
椿温泉は、白浜から42号線で風光明媚な海岸線を横目で見ながら南へ10kmほど走った小高い岬の上にひっそりと佇んでいる。
施設名 : 海椿葉山 (宿泊日:2014.1.24)
同じ造りの女性用内湯
冷たい源泉風呂に加温した温泉を加えて入浴した。
左:ベンガラ色でモダンな外観の海椿葉山、中:半円形のロビー、右:6部屋が並ぶ廊下は荘厳な雰囲気。館内はどこも紀伊半島の杉や檜がふんだんに使われている。JDCデザイン賞(優秀賞)、通産省グッドデザイン賞、経済産業大臣賞など6ヶ所から受賞している。
廃業した所を含めて、椿温泉の他の旅館と同じく、内湯の浴槽は加温しない源泉風呂(2人程度)と加温した風呂(4〜5人)の2つがある。
タイル張りの清潔な浴槽に張られた温泉は、お馴染みのローションのようなしっとり感を有し、無色澄明で僅かに硫化水素臭がする単純硫黄泉だ。
源泉の温度は湧出時の31℃は無く、この時期(1月)の源泉風呂入浴は辛い。誰もいないのを幸いに加温された温泉をしばらく注ぎこみ、少し湯温を上げてから入浴した。
露天風呂は無く、日帰り入浴は受け付けていない。
住 所 | 和歌山県西牟婁郡白浜町椿1063−20 |
電 話 | 0739−46−0909 |
交通機関 | 阪和自動車道南紀田辺ICから約20km(白浜から10km) JR紀勢本線椿駅下車 そこから徒歩30分 JR紀勢本線白浜駅からタクシーで20分 |
宿 泊 | 6室(部屋の詳細はここ) 平日・土日祝日とも一律で1室2名1人22,000円前後(HP・パンフレットなどでの表示が異なる) チェックイン15時 チェックアウト11時 |
泉 質 | 単純硫黄泉(源泉温度31.8℃、pH10.1 146リットル/分 無色澄明無味・微硫黄臭) |
適応症 | 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間(日帰り) | 不可 |
入浴施設 | 内湯男女各1 |
観光スポット | 白浜温泉観光スポット、南部(観梅)、熊野古道、串本、那智勝浦、熊野本宮 |
近くの温泉 | 白浜温泉、日置川温泉、えびね温泉 すさみ温泉、みなべ温泉、田辺温泉、南紀勝浦温泉 |
白浜町HP 観光協会HP 椿観光協会HP 海椿葉山HP |
http://www.town.shirahama.wakayama.jp/ http://www.nanki-shirahama.com/ http://www.tubakionsen.com/ http://umitubakihayama.com/ |
白浜温泉のシンボル、崎の湯。
デッキから見る椿温泉周辺の海。
食 事