改定版

嬉野温泉 大正屋 (佐賀県)

第1回入浴はこちらをご覧ください。

江戸時代、長崎街道の宿場町として栄えた嬉野温泉は、旅館が30軒を超える北九州最大の温泉地である。大正屋はこの地に旅館を3軒有する老舗の宿で、8年ぶりに立ち寄って入浴したが、以前同様、スタッフの応対は素晴らしかった。

第1回九州遠征の際に、福岡県在住のプースケさんから教えて頂いた大正屋に立ち寄ったのは8年前。。
その際に日帰りに入浴にもかかわらず、スタッフの丁寧な応対に感心した。
また、時折プースケさんから大正屋から嬉野温泉湯豆腐を送って頂き、この美味しさに感動していた。
この2つの理由から、いつの日か大正屋または姉妹館の椎葉山荘に泊まることを早い時期から決めていた。

今般の第三回九州遠征プランニングの際にどちらにするか迷ったが、、最終的に椎葉山荘に宿泊することとし、2つの宿の間を往復する送迎バスを利用して大正屋で2度目の入浴をすることにした。
皇居新宮殿の設計を手がけた著名建築家の故吉村順三氏の設計による館内は、ロビーとラウンジなど和と洋を見事に調和させた品格が漂う。

前回同様、今回もフロントで1000円を支払うと、スタッフが丁寧に浴室近くまで案内してくれた。
今回は、前回入浴した天井が開閉する「四季の湯」と、前回、その存在を知らなかった滝の湯の双方で入浴した。

2006年8月、旧嬉野町と塩田町が合併して出来た嬉野市は、人口が28,000人余り。佐賀県の南西部にあって長崎県と境を接し、ほぼ全域が周囲を緩やかな800m以下の山・丘陵に囲まれた盆地である。

嬉野市は、武雄温泉と並び県下を代表する温泉地である嬉野温泉を有し、市のホームページを開けると、まるで嬉野温泉のHPと勘違いするくらいに観光と嬉野温泉を全面にPRしている。

市の特産品は嬉野茶である。茶生産量第1位の静岡県、第2位の鹿児島県を別格として、佐賀県は全国第8位に位置し、その大部分は嬉野市で生産されている。室町時代から栽培が始まった嬉野茶の特徴は、伝来の釜煎り手揉み茶と煎茶の長所を併せ持ったカラッとした爽やかさにあるようだ。

.九州を代表する焼物の産地である有田・伊万里・唐津は何れも佐賀県内にある。これらは嬉野市の市域外になるもののそれほど遠くない。市域内にも陶器の産地があり、吉田焼・志田焼などには会館や博物館もある。
所在地 : 嬉野(うれしの)市嬉野町

浴槽の向こうの庭園に小さな滝が落ちる「滝の湯」。こちらは日帰り入浴は出来ない。
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
住 所 佐賀県嬉野市嬉野町下宿乙2276番地ー1
電 話 0954-42-1170
交通機関 長崎自動車道嬉野ICから県道1号線で約2km
JR佐世保線武雄温泉駅から嬉野温泉行きバスで30分終点下車
施設(日帰り用) 湯上り処、ロビー、ラウンジ、売店、駐車場(150台)
宿 泊 78室(BT付き) 15,000円前後~
年度・時期・曜日・人数などにより変動するので、最新詳細情報は大正屋HPを参照ください。
泉 質 ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉(含食塩重曹泉)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り) 11時~23時(予約不要)
定休日 無休
入浴料金 大人1000円(脱衣所にバスタオル タオル付き)  
入浴施設 内風呂:男女各2(姉妹館の椎葉山荘・湯宿清流に無料で入浴出来る)
浴室備品(外来入浴) タオル・バスタオル、シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 長崎、佐世保、ハウステンボス千綿渓谷、有田・伊万里
お土産・食事 土産は館内で可。嬉野名物は湯豆腐。
近くの温泉 武雄温泉、平谷温泉
嬉野市HP
温泉観光協会HP
大正屋HP
椎葉山荘HP
http://www.city.ureshino.lg.jp/
http://kankou.spa-u.net/
http://www.taishoya.com/
http://www.shiibasanso.com/

部屋数に相応しい大きな内湯。一度に30~40人は入れる。天井が開いたら露天風呂並みの開放感があるだろう。

泉質はナトリウム一炭酸水素塩・塩化物泉(含む食塩 重曹泉)、加水のためか本来のヌルスベ感はそれほどでもない。尚、露天風呂は無い。

今回は送迎用の長大なリムジンは停車していなかった。写真の本館に東館と離れを入れて部屋数は78室の大型旅館。
宿泊料金は15,000円~32,000円程度(2013年10月現在。詳細最新情報はこちらを参照)。

どっしりとして落ち着いた雰囲気のロビー・ラウンジ

四季の湯は、四季・天候に応じて浴室の天井が開閉する故のネーミングだろう。

嬉野温泉は和同6年(713年)に編纂された「肥前風土記」にも登場する歴史ある古湯であり、江戸時代は長崎街道の道筋にあるため、温泉のある宿場町として栄えた。

現在の嬉野温泉は、長崎自動車道嬉野ICから約2km、嬉野川を挟んで大小33軒の旅館(2013年10月現在 旅館組合非加盟の旅館は含まず)が立ち並ぶ、九州北部随一の温泉地だ。
残念ながらH15年の宿泊者数は78万人あったのが、H23年には51万人まで落ち込んでいる(逆に日帰り客は大幅に増加しているが)。

嬉しいことに旅館の大部分が日帰り入浴を受け付けており、観光案内所等で1200円の「遊湯嬉野チケット」を購入するとお得に湯巡りをすることが出来る。

嬉野温泉の名物と言えば、温泉成分により淡雪のように柔らか、なめらかにとろける「温泉湯どうふ」で、全ての旅館と30ヶ所近い食事処で味わえる。

宿泊した姉妹館の「椎葉山荘」。大正屋は他に旅館の「湯宿 清流」と「湯どうふ本舗」を経営している。宿泊すれば3ヶ所の風呂で入浴出来る。

温泉名 : 嬉野温泉

美しい石材なので宿に聞いたところ、「天草石」とのこと。
滑り防止のためだろう、一枚一枚に線が彫られていた。

いかにもこの宿に相応しい心配りに感心した。眼鏡を外しても、大きな文字で書かれた「あたま用」と「からだ用」の文字が見える。

こちらも一度に30人が入れる大きな浴槽。赤く見えるのは浴槽の床の色によるもの。

嬉野温泉で見かけた「嬉野茶」の幟。

施設名 : 大正屋 (1回目入浴:2005.4.9 2回目入浴:2013.4.18) 

浴室への回転ドアは珍しい。日帰り入浴はこの四季の湯のみで、時間は12時~23時、料金は大人1000円(バスタオル・タオルが脱衣所にある)。

宿泊した椎葉山荘の朝食で、3種類の湯豆腐が供された。

滝の湯

四季の湯