姫川温泉 朝日荘 (長野県)
地味な外観。正面中央に玄関がある。

信州の最西北部に位置する小谷村。村の中央を流れ下り、清流日本一にもなった姫川沿いに旅館3軒が営業する小さな温泉地が姫川温泉だ。その内の一軒、創業60年の老舗宿で、温泉好きには巨岩が迫る混浴岩風呂で知られる朝日荘に立ち寄った。

JR大糸線平岩駅から徒歩7~8分、両隣がホテル白馬荘と日帰り施設の蒼の湯、眼下に清流、姫川を見下ろす護岸壁の上に位置する。
1958年開業なので、今年で丁度創業60年を迎える老舗の宿だ。外観も館内も昭和レトロ、かなり年期の入った雰囲気を感じさせる。

トイレの無い和室が27室、平日、2人1室1人で1万円以下で泊まれる手頃な宿だ。

内風呂は、巨大な岩石がそびえ立ちど迫力な混浴の岩風呂(午後8時~9時のみ女性専用)と女性専用の小さな風呂がある。それに、軽量鉄骨のテラスの上に設置され、姫川峡谷を一望する男女別の露天風呂がある。

温泉は、館内表示に拠れば含硫黄ーナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉だが、HP上ではナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩・塩化物温泉 となっていた。露天風呂の温泉は白い湯の花が舞っていて内湯とは異なる泉質に見え、もしかすると2本の源泉を使用してるのかも知れない。

日帰り入浴受付時間は午前8時~午後8時(受付は午後6時)で、入浴料金は大人600円だ。

岩石を積み上げたとは思えず、天然の崖を利用したであろう圧倒的な迫力の岩風呂。天井に半透明な波板を利用しているので、浴室内に光線がたっぷりと注がれているので露天風呂と思ってしまう。

国道148号からそれ、この板敷きの頼りない橋を渡って対岸に入る。ここを渡れば1分で朝日荘だ。

朝日荘の隣に平成14年にオープンした日帰り施設、蒼の湯がある。

詰めて4人がようやくの広さ。床も木製なので心地よい。泉温はやや温めで長湯が出来る。

卵とじのような白い湯の花が乱舞する。内湯の泉質とは明らかに違う。

2mx2mの桧造りの露天風呂。真下に清流ランキングで日本一になった姫川が流れ下る

むき出しの鉄筋の階段を20段ほど上がった先に広いデッキがあり、その一角に板壁で簡便に仕切った男女別露天風呂がある。右が男性用。

この岩風呂は混浴で、午後8時~9時が女性専用タイム。別に女性用の小さな内湯がある。写真のように温泉が上から落されている。無色無臭さらりとした感触の泉質。

住 所 長野県北安曇郡小谷村大字北小谷9922-3
電 話 0255-57-2301
交通機関 長野自動車道豊科ICより国道147号→148号線約75km約90分
北陸自動車道糸魚川ICから国道148号、県道375号を小谷方面へ20km
JR大糸線平岩駅より徒歩7~8分
宿 泊 27室(和室)
食事無し5,100円 朝食付き7,100円 2食付き9,820円~(左記はHPから引用)
泉 質 含硫黄ーナトリウムー塩化物・炭酸水素塩温泉(館内表示)
ナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩・塩化物温泉(HP表示)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
日帰り入浴時間 午前8時~午後8時(受付午後6時)
定休日 不定休
入浴料金(日帰り) 大人600円 小人300円
風 呂 内湯:混浴1(午後8時~9時は女性専用) 女性1  露天風呂 男女各1
観光スポット 栂池自然園・白馬・妙高高原・百体観音・黒四ダム・親不知
近くの温泉 小谷温泉・来馬温泉・奉納温泉・白馬乗鞍温泉・下里瀬温泉・栂池温泉・白馬八方温泉
小谷村HP
観光連盟HP
朝日荘HP
姫川温泉HP
http://www.vill.otari.nagano.jp/
http://www.vill.otari.nagano.jp/kanko/
https://asahiso.jimdo.com/
http://www.vill.otari.nagano.jp/kanko/spa/himekawaonsen/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)

この規模の旅館にしては珍しいビリヤード(撞球台)

一昔前の赤絨毯の玄関先。

ホテル國富の眺望が素晴らしい内湯と露天風呂は何れも掛け流し。

白馬連峰を源とする姫川は幾度となく氾濫した暴れ川だが、水質ランキング日本一になった清流である。

所在地 : 北安曇郡小谷村(きたあずみぐん おたりむら) 

小谷村は長野県の最西北部に位置し、村の東部は上信越高原国立公園を含んで新潟県妙高高原に接し、雨飾山など標高2000m前後の山が聳えている。

西部は中部山岳国立公園を含み、白馬連峰の標高2500m前後の山々が連なり、村の中心部は峡谷型の地形になっていて、中央を白馬を源とする日本有数の清流である姫川が流れている。その姫川沿いにはJR大糸線と国道148号線が走っている。

「特別豪雪地帯」で大規模スキー場を多く抱え、冬はスキー客で賑わう。代表的なのが栂池スキー場で、ゴンドラリフトとロープウェイを乗り継いで、2000m程の所まで行くことが出来、天候に恵まれれば白馬連峰の雄大な景観が目の前に展開する。
100haの広さの高層湿原をそのまま自然公園とした栂池自然園には、、6月中旬になると水芭蕉・チングルマ・ニッコウキスゲなどの大群落が咲き誇る。

姫川温泉は、白馬山系を源とする姫川を県境として、長野県北安曇郡小谷村に2軒(+日帰り施設1軒)と新潟県糸魚川市に1軒の湯宿がある小さな温泉地だ。

こんな小さな温泉地が2県に跨がるのは珍しいが、これは平成7年の大雨による土石流と姫川の氾濫で、姫川温泉が壊滅的な打撃を受け、一軒の宿が復興に際し、対岸の新潟県側に移って再建したためである。

具体的には、小谷村には「朝日荘」「ホテル白馬荘」の2軒と日帰り施設の蒼の湯、糸魚川市側に対岸から移ってきた「ホテル國富 翠泉閣」がある。

2種類の源泉は、何れも湯量豊富で、すべての旅館・施設が源泉掛け流しをしている。

山国信州の温泉の中で最も海に近く、糸魚川市まで車で30分で到達する。
このため、信州の温泉にしては珍しく、どこの宿も海の幸を売り物にしている。

暴れ川の姫川を制御するため、両岸の護岸工事がしっかり成されている。

新潟県側、右奥に以前に宿泊したホテル國富 翠泉閣が見える。前をJR大糸線が走る。

温泉名 : 姫川温泉
施設名 : 朝日荘 (入浴日:2018.10.9)

小谷温泉付近から見た小谷村。

村域にあって、日本秘湯を守る会の宿である小谷温泉 山田旅館には2回宿泊した。