案内されたのが新館の鍵がかからない2階の部屋(写真左・中)。天井が手の届く高さで床に起伏がある。トイレが外なのは我慢するとして、膝が悪い家内に必要な椅子が無いので、追加料金払うので別館へ変更を希望したところ、無料のままでBT付の別館(写真右)へ替えてくれた。
以前に宿泊の時は別館だったので、今回も当然に別館が割り当てられると思って部屋を確認しなかったのが間違いだった。

日本秘湯を守る会の宿10ヶ所宿泊無料招待。第一希望の奥山田温泉山満山荘が通らず、第二希望のこことなった。

本館 フロント付近

エレベーター・BT付きの別館は料金が高い。

木造3階建、新館か本館の一部なのか不明。。

江戸時代に建設された本館、奥にエレベーター、BT付きの別館が見える。

小谷温泉 山田旅館  (長野県)(再泊)

初回宿泊の記事はこちら。

小谷温泉は、新潟県との県境、日本百名山の雨飾山南麓に湧く秘湯。山田旅館は21代目館主が経営する日本秘湯を守る会の宿。
400年以上湧き出ている源泉を湯船に落としている「現夢(うつつ)の湯」は、日本温泉協会の温泉利用証中の評価対象6項目すべて5点の30点満点であり、全国的に見ても希有な風呂である。
今回、日本秘湯を守る会の宿10ヶ所宿泊による無料招待で、山田旅館に再泊した。

所在地 : 北安曇郡小谷村(きたあずみぐんおたりむら)

小谷村は長野県の最西北部に位置し、村の東部は上信越高原国立公園を含んで新潟県妙高高原に接し、雨飾山など標高2000m前後の山が聳えている。

西部は中部山岳国立公園を含み、白馬連峰の標高2500m前後の山々が連なり、村の中心部は峡谷型の地形になっていて中央を姫川が流れている。
その姫川沿いにはJR大糸線と国道148号線が走っている。
全面積の88%が森林が占め、耕地は僅か3%に過ぎない。

村域にはスキー場としても知られる栂池高原がある。
ゴンドラリフトとロープウェイを乗り継いで、2000m程のところまで行くことが出来、天候に恵まれれば白馬連峰の雄大な景観が目の前に展開する。

様々な高山植物が分布しており、約100haの広さの高層湿原をそのまま自然公園とした栂池自然園があり、5月中旬は大雪原の雄大な景色、6月中旬になると水芭蕉・チングルマ・ニッコウキスゲなどの大群落が咲き誇る。

日本秘湯を守る会の宿・山田旅館は江戸中期創業、現館主で21代目の老舗旅館である。

江戸時代末期に建てられた本館を含む6棟が国の登録有形文化財に指定されている。
因みに木造3階建ての新館と呼ばれる建物でさえ大正3年築の古さである。

フロントがある本館に入ると、旅籠時代を思わせる三和土(たたきー後の土間)があり、「建設されたのが江戸時代」が実感できる。

部屋数は、平成元年築でエレベーター設置、BT付きの別館10室を含めて48室もあり、かなり大きな宿である。

宿泊は2食付の他に、朝食のみや自炊の湯治スタイルも可能だ。
一般の2食付き宿泊料金は、本館・新館で9,550円~12,700円、別館で15,850円~17,950円、他に料金記載が無い本館御座敷も宿泊が可能だ。(2013年4月現在、最新・詳細情報は山田旅館に確認ください)。

データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
住 所 長野県北安曇郡小谷村中土18836
電 話 0261-85-1221
交通機関 長野自動車道豊科ICから国道148号線等で約75km
JR大糸線南小谷駅から村営バス小谷温泉行で35分、終点下車すぐ
宿 泊 48室、別館の10室はBT付き。
宿泊は2食付の他に、朝食のみや自炊の湯治スタイルも可能。
一般の2食付き宿泊料金は、本館・新館で9,550円~12,700円、別館で15,850円~17,950円、他に料金記載が無い本館御座敷も宿泊が可能。(2013年4月現在、最新・詳細情報は山田旅館に確認ください)。
泉 質 ナトリウムー炭酸水素塩泉(44.8℃ pH6.72 無色澄明 弱炭酸味)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
施設(日帰り) 湯上り処 駐車場(40台)
日帰り入浴時間 午前10時~午後3時
定休日 無休
入浴料金(日帰り) 大人500円
風 呂 内湯:男2 女2 露天風呂:男1女1
浴室備品 現夢の湯はシャワー無し シャンプー・石鹸
宿泊者専用の展望風呂にはシャワー、シャンプーボディソープ・ドライヤー有り
食事・喫茶 近隣に無し 国道148号線沿いに点在
観光スポット 栂池高原・白馬・妙高高原
近くの温泉 姫川温泉・島温泉・奉納温泉・白馬乗鞍温泉・下里瀬温泉・栂池温泉・白馬八方温泉
小谷村HP
観光連盟HP
山田旅館HP
http://www.vill.otari.nagano.jp/
http://www.vill.otari.nagano.jp/kanko/
http://www.otari-onsen.com/

大きな地図で見る

夕 食

夕食・朝食とも大広間で取る。夕食開始は午後5時30分と早い。

現夢の湯の廊下側。宿泊者は24時間入浴可能。立ち寄り湯は10時~15時、料金は大人500円。

切り出した析出物が浴室に展示されているのが見物。

溢れ出すまったりした重曹泉。奥の洗い場にはシャワー無し。シャンプーと石鹸だけが一個づつ置いてあった。

小谷温泉の源泉は「元湯」「新湯」と「あつ湯」の3本。前者の2本が山田旅館、後者が近くの「熱泉荘」で使用されている。

自噴する元湯源泉の湯量は100リットル/分と豊富。
泉質はpH6.72、無色澄明、僅かに炭酸味がするナトリウム炭酸水素塩泉で、皮膚に軟らかな感触だ。
温度は42℃前後(季節によって変化)、これを加水・加温無しの完全かけ流しで、男女別の内湯「現夢の湯」に落している。

もう一方の新湯源泉は、別館にあって宿泊者専用の「展望風呂」で使用されているが、成分表示が見つからなかったので泉質は不明だ。

風 呂

食 事

山田旅館の部屋からの風景。信州の北限、はるばるやって来た、という気持ちになる。

小谷村には、小谷温泉・姫川温泉・島温泉・奉納温泉・白馬乗鞍温泉など小さな温泉地や日帰り温泉施設が11ヶ所ある。

これらの中で最も歴史があり、温泉好きに知られているのが昭和46年に国民保養温泉地に指定された小谷温泉である。
日本百名山の雨飾山(あまかざりやま・・・1963.2m)の南麓、国道148号線から県道114号線に乗り換えて10km余り、標高850mの高地に旅館2軒(山田旅館・熱泉荘・・・雨飾荘と近くの露天風呂は「小谷温泉奥の湯」として別分類)が張り付くようにして立っている。

山々が迫る谷間にはブナ等の原生林が生い茂り、崖下には姫川の支流である中谷川の清流が流れ下っている。
開湯の歴史は古く、戦国時代の弘治元年(1555年)に遡り、武田信玄旗下の武将が発見したとされ、以来、長い間湯治場として親しまれてきた。

最奥に位置する雨飾荘のすぐ近くのブナの大木が茂る森に、村営無人の男女別露天風呂があり、4月下旬~11月下旬にかけて入浴出来る(24時間・寸志)。

山菜などがしっかりした味付けで美味しかった。

朝 食

澄まし汁を除き、完璧な一気だし。天麩羅は冷めていたがパリパリ感が残っていた。お造りは鮪をはじめ海の幸で、前回もメバルの煮付けが出た。これは日本海が近いせいだろう。

左側は山田旅館の名物・蓬餅。車が通る近所を避けて山に入って蓬を取って来て、温泉で湯掻き冷凍保存。
餅は出す寸前に作るそうで、半端でない蓬が使われ美味しかった。

別館にある宿泊者専用の展望風呂。温泉は廃業した旅館から取得した新湯が使われている。ぬるぬる度はこちらの方が強かった。
露天風呂の眺望は素晴らしい。内湯の方から温泉が流れてくるので温度は低目。こちらにはシャワーはあるが、シャンプーと石鹸のみ。

現夢の湯、左奥の高さ3mほどの所から温泉が落されている。重曹泉で滑りやすいのでマットが敷いてあった。湯温は自分にとって適温、と言うことは41℃くらいか?

反対側から見た浴槽。手前は石の枕が置かれた寝湯で、長湯の人には堪らないだろう。湧出時は透明だが、どう見ても青灰色に変化している。

山田旅館の名物風呂「現夢の湯」には日本温泉協会の温泉利用証で6項目オール5、全国でも珍しい30点満点の評価が与えられている。、

小谷村の一風景。

前回も出た美味しい卵焼き。これも山田旅館の売り物のようだ。

温泉名 : 小谷(おたり)温泉

施設名 : 山田旅館 (1回目宿泊:2009.10.19 2回目宿泊:2012.10.4)