施設名 : 富士尾山荘 (入浴日:2012.10.4) 

穂高温泉 富士尾山荘 (長野県)

穂高温泉にあっては、湯量が豊富な為か日帰り入浴を受け付けているホテル・旅館が多く、その中の一つがここ富士尾山荘だ。
北アルプス、燕岳・常念岳等の東側の前衛の山・富士尾山の山裾にあって、周囲に企業の保養所や別荘が立ち並ぶ林間、県道25号(塩尻鍋割穂高線)沿いにある。

30数年前、蕎麦屋として営業を始め、その後、中房温泉からの引き湯を利用した温泉旅館(民宿と言った方が相応しい佇まい)も兼営するようになった。

部屋数など、HPに掲載されていないため不明だが、宿泊料金は2食付きで8,500円、これ以外に朝食付きや素泊まりも可能。
食事はもちろんここで、1000円以下の定食や麺類・丼等の一品料理を手軽に取れる。


風呂は掛け流しの内湯のみで、2本の源泉の混合泉を利用している。
源泉名は、「有明厚生温泉」「国民宿舎有明荘源泉」と表示されており、これだけを見ると現在は中房温泉でなくて、有明温泉の源泉を引き湯しているように思える。

穂高連峰の山麓には岐阜県側に良く知られた新穂高温泉があるが、穂高温泉は、穂高連峰からは遠い常念岳の東麓にある。

旅館組合のHPによれば、加盟ホテル・旅館は14軒だが、未加入の宿やペンションもかなりあると思われる。これらは森林の中に点在しているため温泉街は形成されていない。

温泉の歴史は浅く、1972年(昭和47年)、10kmほど離れているが湯量豊富で高温泉の中房温泉から引き湯し、安曇野にあった旅館に配湯したことから始まる。
昭和55年には、中房温泉とともに国民保養温泉地に指定されている。
源泉が90℃近い高温のため、遠方から送られてきても、加温せずそのまま各旅館の浴槽に落されている。

安曇野と言えば、春遅くでも雪が残る北アルプスの峰々と緑豊かな森林、清洌な水で栽培されるワサビ田、愛くるしい道祖神の数々などを思い浮かべる。
その広大な自然の中に旅館ホテルがポツンポツンと分布していて、また、近年、中房源泉以外にも温泉が掘削されたのだろうか、穂高温泉と称している場合もある。

北アルプスの峰々が西側に聳える安曇野の林間に、10km離れた中房温泉から温泉を引く穂高温泉のホテル・宿が点在する。創業30余年、富士尾山荘はもともと蕎麦屋だが、現在は掛け流しの内風呂を持つ素朴な温泉旅館だ。

平成17年10月、旧豊科町・穂高町などの5町村が合併して出来た安曇野市は、長野県のほぼ中央部に位置し、松本からは電車(JR大糸線・篠ノ井線)で10分~30分の距離にある

北は大町市など、南は松本市に隣接し、西部には中部山岳国立公園内、3000m前後の燕岳・大天井岳・常念岳等が連なる北アルプス連峰が聳え立つ。
これら北アルプスの峰々を水源とする梓川、中房川等が犀川に合流する東部は、「安曇野」と呼ばれる海抜500m~700mの扇状地となっている。

安曇野という地域から農業中心のイメージがあるが、工業出荷額は約8613億円で県内1位、農業出荷額は約118億円で県内3位であり、農工商業のバランスが取れている。

安曇野の由来については、一時、古代史に凝っていた時に知った。かって筑紫を中心に北部九州で、遠く中国まで進出する海運を司っていた安曇族が、後に東遷して各地に定住し、阿曇、安曇、厚見、厚海、渥美、阿積などの地名を残した。
信州にあっては、律令制のもとで信濃国安曇郡が成立した。筑紫と類似した風習は、馬食などの食文化や地名・方言として残っている。

所在地 : 安曇野(あづみの)市穂高有明

住 所 長野県安曇野市穂高有明2184-104
電 話 0263-83-2058
交通機関 長野自動車道安曇野(旧豊科)ICから国道147号線で約10分
JR大糸線で穂高駅下車タクシー
施 設(日帰り用) 食事処(蕎麦)、駐車場
宿 泊 1泊2食付き8,550円 1泊朝食付5,5000円 素泊り4,500円
泉 質 アルカリ性単純温泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り) 9:00~22:00(看板表示)
定休日 無休
入浴料金 大人 400円(1時間以内)
入浴施設 内湯 男女別各1
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 大王わさび農場、安曇野アートヒルズミュージアム、碌山美術館、安曇野ジャンセン美術館、安曇野スイス村、安曇野の里、国営アルプスあづみの公園、安曇野ワイナリー、登山、トレッキング
お土産・食事 店内で食事可
近くの温泉 中房温泉、有明温泉、葛温泉、大町温泉郷、浅間温泉、美ヶ原温泉、、
穂高町HP
観光協会HP
旅館組合HP
富士尾山荘HP
http://www.city.azumino.nagano.jp/index.html
http://www.azumino-e-tabi.net/
http://www.hotakaonsen.com/
http://www.k4.dion.ne.jp/~fujio3so/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

創業以来の建物でかなり古びている建物。旅館より蕎麦屋の看板の方が目立つ。

穂高連峰。穂高温泉の名がつくが、穂高岳からは遠く、10kmほど離れた燕岳(2763)山腹に湧く中房温泉(安曇野市)から引き湯している。

温泉名 : 穂高(ほたか)温泉

簡素な脱衣所。大人400円だが、1時間以内の注意書き。

加水・加温無し、塩素殺菌して掛け流しの表示があった。

中央の湯口の上には飲泉のためのコップが3,4個置いてあった。

道路側の看板は、「そば」「お献立」と大書。旅館とは思えない。

安曇野市の市域にあって、人気の観光スポット・大王わさび農場。大きなわさび田の他に、わさび加工品を中心にした大きな売店や食事処がある。
安曇野には安曇野アートヒルズミュージアム、碌山美術館、安曇野ジャンセン美術館など美術館が多い。


いたって庶民的な店内は雑然としている。

蕎麦は9:1。蕎麦手打風景が見られる。写真のキノコ蕎麦は850円。

4mx4m、タイル張りの浴槽、周囲は岩積み。泉質は無色透明な単純泉。湯温は40℃前後と適温。