施設名 : 奥山旅館 (入浴日:2007.5.9)
所在地 : 湯沢市
温泉名 : 泥湯温泉 
  泥湯温泉 奥山旅館 (秋田県)   
湯沢市は2005年3月に湯沢・稲川など4市町村が合併して出来た市だ。秋田県の南部、奥羽山脈と出羽丘陵に囲まれた豪雪地帯に位置し、山形県と宮城県に接する。
市街地は、佐竹藩南家の城下町として栄えた名残を留め、武家屋敷の街並も現存している

市名が示すとおり、市域には大噴湯がある小安峡温泉、秋田最古の温泉と言われる秋の宮温泉郷、文字通り秘湯の泥湯温泉など、特色を異にする温泉が数多くある。

温泉以外に、湯沢市にはもう一つの名物がある。稲庭うどんだ。
讃岐うどん(香川県)、水沢うどん(群馬県)と並ぶ三大うどんの一つで、歴史は江戸時代初期に遡る。秋田自動車道湯沢ICから国道398号線を小安温泉方面に車で30分程、稲川町稲庭地区にうどんの里があるので、昼食時間には立ち寄りたい。
泥湯温泉は、東北自動車道築館ICから国道398号線で湯沢市方面に向かって約70km、小安峡温泉手前で左折して秋の宮温泉郷に向かう県道に入って間もなくの所にある。

ブナの森が途切れ温泉の入口に入ると、「立止り危険・硫化水素水素ガス噴出」の看板が出迎えてくれた。
周囲は地獄のように白茶けて、硫化水素ガスの噴煙が舞い上がっている。
短時間車を停めて柵越しに覗くと、あちこちで高温の温泉が噴き上がっているのが見える。

そこを通り過ぎるとすぐに、荒々しい風景の中、狭い流れの高松川沿いに低層の建物群が見えてきた。
湯治場の雰囲気を残す小さな木造旅館が3軒と湯小屋が通りの左右に並んで、まるで江戸時代にタイムスリップしたような雰囲気だ。

最近の秘湯ブームで、立派な設備・高額料金の高級旅館に変身する宿が相次いでいるが、ここはまだ秘湯中の秘湯の雰囲気を保っている。

2005年12月、東京の一家4人が泥湯温泉で入浴中、豪雪のために溜まった硫化水素ガスによって中毒死するという痛ましい事件が起こった。
奥山旅館は泥湯温泉で最も設備が整った宿だが、それでも22室の小型旅館だ。
3軒のうち、奥山旅館のみが通年営業している。
宿泊料金は
9,600円からで、割安な湯治プランもある。
(詳細は宿のHP参照)

風呂の数は、宿のHPでは内風呂2(混浴・男女別)、露天風呂3ヶ所となっている。
露天風呂は男女別で、県下一の規模を誇り、従来混浴だった大野天風呂も、現在男女別に仕切られている。

源泉は2種類、硫黄泉(露天風呂)と単純硫黄泉の2本で、前者は露天風呂、後者は内湯に使われているようだ。

日帰り入浴は、10時〜17時迄で予約は不要、料金は大人500円だ。
周囲の白茶けた岩肌のあちこちから硫黄泉が自噴し、有害の硫化水素ガスが舞い上がる。
わずかな平地に低層木造の3軒の宿と湯小屋が並び、まるで江戸時代にタイムスリップしたような気持ちになる。奥山旅館は「日本秘湯を守る会」の旅館に相応しい佇まいだ。
国道398号線を進むと、3県に跨る栗駒山が北に見えてくる。
従来の大野天風呂風呂を男女別に仕切った。周囲には白茶けた岩肌、自噴した硫黄泉が流れ込んでくる。湯の感触は泥湯まではいかないが、かなり重い感じがした。
別棟にある内湯には単純硫黄泉が注がれている。
内湯から続く木枠の露天風呂が2つ、風情満点だ。
住 所 秋田県湯沢市高松泥湯25
電 話 0183−79−3021
交通機関 東北自動車道築館ICから約70km
湯沢横手道路湯沢ICから約35km

JR奥羽本線湯沢駅から羽後交通バス泥湯温泉行きで1時間5分
施設(日帰り用) 売店、足湯 駐車場(30台) 
宿 泊 22室(T付3室 T無19室) 9,600円〜(詳細は下記奥山旅館HP参照)
泉 質 硫化水素泉(硫黄泉)、単純硫黄泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り) 10時〜17時(予約不要)
定休日 無休
入浴料金 大人500円 
入浴施設 内風呂:男女各1 混浴1 露天風呂:男女各3ヶ所(左記は現地で未確認)
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ、ロッカー(内湯のみ)
観光スポット 市街地:武家屋敷、川原毛地獄(日本三大霊地)、大湯滝、大噴湯(小安峡温泉)、稲庭町(稲庭うどん)、栗駒山
お土産・食事 現地で昼食取れるか未確認
近くの温泉 秋の宮温泉郷、小安峡温泉、湯沢温泉、湯浜温泉、湯ノ倉温泉、温湯温泉
湯沢市HP
観光情報HP
奥山旅館HP
http://www.city-yuzawa.jp/
http://aios.city-yuzawa.jp/kanko/index.htm
http://www5.ocn.ne.jp/~doroyu-o/
雑記帳 第二回目の東北長期遠征プランニング中、秘湯系でリストアップしたのがここ泥湯温泉と姥湯温泉(枡形屋)の2つ。散々迷ったが、後者は駐車場からかなり歩くことになり、家内を長時間待たせるので捨てた。
当初、泥湯温泉の後、少し戻って林道を通り、以前宿泊した須川温泉・須川高原温泉に立ち寄る予定だった。
しかし、まだ林道が冬季閉鎖中だったので断念、湯沢市街地から秋田自動車道・東北自動車道を利用して、この日宿泊の大沢温泉(岩手県)に向かった。
データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。
前日泊まった(鳴子温泉郷)中山平温泉・琢eを出発、花山ダム手前で国道398号線に乗って北上し、先ず宮城県花山温泉郷の一つ、温湯温泉佐藤旅館に立ち寄ってからさらに北上した。
途中、泥湯温泉の後に立ち寄ろうとした須川温泉(岩手県)への林道入口前を通過したが、まだ(5月9日)冬季閉鎖が解除されていなかったので断念した。

泥湯温泉から直線距離で数キロしか離れていない所に、秘湯マニア垂涎の「川原毛大湯滝」があるが、日本三大霊地の川原毛地獄からかなり歩き、家内を待たせることになるので涙を呑んで滝壺の入浴を断念した。
奥山旅館内湯と露天風呂の湯小屋、足湯もある。
温泉が自噴し硫化水素ガスを含む噴煙が舞い上がる。
奥山旅館、手前の雑貨屋で入浴料金を支払う。
大野天風呂の湯小屋