鯉の洗い

ヤマメ


日景温泉は昔から皮膚病への薬効で知られ、今もアトピー等で悩む方たちが湯治して治療をしているそうだ。

客室は35室、内トイレ付きが18室、これ以外に昔ながらの自炊部屋が9室ある。


宿泊料金は通年で14、850円(TV・冷蔵庫・トイレ付き2間)、13、800円(TV・冷蔵庫・トイレ付)、11、700円(TV・冷蔵庫付)、9、600円の4段階(税・サ・入湯税込)で、冬季にはこれに暖房料が加算される。

湯治部は1週間以上で、2、625円〜となっているが、期間限定で3食付きの旅籠湯治もある。(何れも2010年11月現在)


秋田杉で造られた宿泊棟は、かなり年季が入っていて廊下を歩くとミシミシ音がしたりする。冬は寒そうで、旅館に居住性や快適性を求める方にはちょっと向いていないかもしれない。

湯上がり処として使える。

洗い場には石鹸しか置いてな、シャーワーは1ヶ所のみ。

広い脱衣場、古いがよく清掃されている。

入口から見た浴室全体。日帰り入浴は8時〜21時、料金は大人400円。食堂で一品料理の昼食が取れる。

夕食・朝食とも食堂の言い方がぴったりするテーブル席で取る。
夕食は秋田名物のキリタンポ鍋やヤマメや鯉の洗い、蕎麦等、地元・山川の食材を使ったローカル色濃い彩りのない料理が並ぶ。いかにも秘湯の宿らしい飾り気のない品々だ。

朝食は宿泊料金に関係ないく一律なのだろう、鮭の切り身と温泉卵に若干の小鉢のみで、とても簡素なものだった。

とは言え、山奥の宿らしく素朴な料理に不満は無い。

青森県と秋田県の県境である矢立峠、秋田杉に囲まれたその山間に湯煙を上げる日本秘湯を守る会の一軒宿。日景温泉は泉質の良さで知られ、今なお自炊部門を持ち、昔ながらの湯治宿の面影を残している。

所在地 : 大館市  
住 所 秋田県大館市長走37
電 話 0186−51−2011
交通機関 東北自動車道碇ヶ関ICから国道7号線で8km
JR秋田新幹線秋田駅から奥羽本線特急で1時間30分、大館駅下車、奥羽本線普通に乗り換えて15分、陣馬駅下車
施 設(日帰り) 食堂、売店、湯上がり処、駐車場(80台)
宿 泊 35室(トイレ付き18室)、他に自炊部屋有り
9,600円〜14,850円
(2010年12月現在)
泉 質 含硫黄ーナトリウムー塩化物温泉(pH6.5 泉温41.3℃)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り) 8時〜21時
定休日 無休(不定休)
入浴料金 大人400円
入浴施設 男女別内湯2、混浴露天風呂1(女性タイム有り)
浴室備品 シャンプ―類無し 石鹸のみ
観光スポット 北鹿ハリストス正教会、鳥潟会館、八幡神社、石田バラ園、秋田犬会館、十和田湖、弘前ねぶた、鳳凰山大文字焼
お土産・食事 館内で昼食可
大館の味:いぶりがっこ沢庵・じゅんさい・とんぶり・比内鶏燻製・比内鶏スープ等
近くの温泉 湯の沢温泉郷、古遠部温泉、碇ヶ関温泉、久吉温泉、大鰐温泉、大湯温泉、新屋温泉
大館市HP
日景温泉HP
http://www.city.odate.akita.jp/
http://www.mountaintrad.co.jp/~hikage/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

料 理

風 呂

施設名 : 日景温泉 (宿泊日:2010.6.8)

シンプルな朝食

食堂(昼食可)

大館市(おおだてし)は、秋田県北東部の出羽山地を縫って流れる米代川と長木川沿いに開けた大館盆地に位置し、人口は約83、000人である。江戸時代には秋田藩の城下町として栄え、当時から秋田杉の産地として知られていた。

めぼしい観光資源が見当たらない大館市にあって、話題性が高いのはなんと言っても渋谷駅前の銅像で有名な忠犬ハチ公の故郷であることだ。
飼い主亡き後も渋谷駅で主人を待ち続けた忠犬ハチ公の美談は、日本ばかりでなく、最近ではハリウッドで「HACHI約束の犬」のタイトルで映画化されている。

ハチ公は大正12年11月に大館市で生まれ、生後50日の幼犬で東京帝国大学農学部教授・上野英三郎博士に貰われた。博士はハチと名前をつけて一緒に食事をするほど可愛がった。
ハチは立派な秋田犬に成長し、博士の送り迎えをするようになった。
しかし、大正14年5月21日、博士は講演中に脳溢血で倒れてそのまま亡くなった。
ハチはその後も渋谷駅で主人を待ち続け、この美談が朝日新聞で「いとしや老犬物語」というタイトルで紹介されて間もなく、有志によって銅像を建てようという運動が起きて、昭和9年4月21日、渋谷駅前で除幕式が行われた。

かなり強い硫黄臭、口に含むと強い塩味と苦味。

左の小さな浴槽は寝湯。温度は適温だが寝湯の方はもう少し低ければ最高だ。

浴室全体の構造と雰囲気が素晴らしい。
湯気抜きのための太い梁が張られた高い天井の下に十和田石が敷かれた広い浴室が広がって、その奥に総ヒバ造りの大小の風呂が青白く濁った湯を湛えている。強い硫黄臭が浴室全体に漂っている。

床も浴槽も温泉成分で白く変色していて、杉の板壁も湿気で黒く変色している。
大きい湯船は20人が一度に入れる大きさ、小さい正方形の湯船は浅くて寝湯になっている。

湯の温度は適温、源泉温度が41℃ほどだから、熱交換器で加温してから注いでいる。
良く見ると温泉には微粒な湯の華が大量に舞っている。

温泉法では、溶存物質合計が1キロ当たり1000mg以上含んでいれば温泉になるが、ここの合計はその10倍にあたる10,000mgを含有する濃い温泉だ。そのためか、皮膚にまったりした感触が残る。

温泉名 : 日景(ひかげ)温泉

大館市内の秋田犬会館(今回見学)前の「望郷のハチ公像」。他の犬にかまれて(皮膚病という説も有り)、それ以降左耳が垂れ下がったままになったが、この銅像は忠実にそれを反映している。

地元、日本三美林の秋田杉で造られている日景温泉の数多い建物群。

温泉雑誌やネコ雑誌に度々登場している有名ネコ「茶々丸」が出迎えてくれる。(写真では歓迎の態度見えず)

秋田杉で造られた大きな宿泊棟

玄関にはお馴染みの「日本秘湯を守る会」の提灯。スタンプ1個ゲットだ。

特別の風情は無い混浴露天風呂、前方が女性側出入り口。風呂はフラットで岩などによる目隠しが無いので、女性には厳しいが、午後7時〜8時と午前6時〜7時に女性タイムが設けられている。

湯治部にある小さな内湯が、源泉に最も近い風呂。温いので湯治のための長湯に最適、加温無しなのだろうか。。多くの方が、ここの風呂は他の風呂より新鮮で軟らかと述べている。

秋田杉がふんだんに使われたクラッシックな館内はかなり時代を経ているが、これがまた秘湯の宿を演出していてとてもいい雰囲気だ。

秋田県の最北東部、青森県との県境、国道7号線上の矢立峠から2kmほど桜並木を進んだ先、秋田杉(日本三美林)に囲まれた谷間に日本秘湯を守る会の一軒宿、日景温泉がある。

1989年(明治22年)、遠く会津磐梯山の噴火に伴う地殻変動によって温泉が付近一帯に自噴し、その内の一つの源泉を利用して開湯した比較的新しい温泉地である。

泉質は白濁した含硫黄ーナトリウムー塩化物温泉(塩化土類硫化水素食塩泉)で、pHが6.5とほぼ中性、源泉温度が41.3℃なので熱交換式で加温している。
硫化水素により白濁し、いかにも温泉らしい硫黄臭があり、口に含むと強い塩味と苦味がする。


日景の温泉名は、大館地方の自由民権運動家でもあった創業者・日景弁吉氏の名前に由来し、現在のご主人は5代目に当たる。

部屋は8畳と6畳の二間にトイレ付き、日景温泉では最も高い部屋で14、850円だった。6畳には既に布団が敷いてあった。

キリタンポ

日景温泉 (秋田県)

閉館後経営・館名変更で再建。
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