これ以降は湯治プランの食事で、すべて部屋食だった。
やりいかの磯辺香り揚げ(絶妙な揚げ具合)
穴子とゆり根のかぶら蒸し(家内絶賛)
地魚・口細かれい塩焼(丸ごと食べられて、上下のヒレのパリパリがたまらない)
板長手作りデザートの木イチゴアイス
民芸調のロビー
徒歩1分、親旅館の「老舗旅館「九兵衛(くへい)」で、いつでも入浴出来る。大きな金魚が泳ぐ水槽がユニーク。夜間に男女が変わるので、2種類の風呂が楽しめる。
食 事
湯治プランだと口コミ評価で5点の夕食を味わえないので、1日目は3,500円をプラスしてほぼ通常の夕食を味わった。
5月に入ると、ここの名物、地元の収穫されたばかりの孟宗竹が供される。また、日本一の枝豆として有名な「だだちゃ豆」は近隣で収穫される。
冬季にほとんど旅行しないので(凍結道路の運転自信なし)、こんな風景を久しぶりに見た。
左の写真の逆方向。左が宿泊した「珠玉や」、右が日本秘湯を守る会の和モダンな「湯どの庵」で女性に好評、どちらに泊まろうか迷った。
150mほどの温泉街。右は2軒ある共同浴場の一つ、正面湯。宿泊者は宿に鍵を開けてもらって無料で入れる。(立ち寄りも商店で支払って可能)
大きな海老フライ、各種野菜、ニシン、新鮮なイカ造りなど、味噌汁は今までの旅館の中で最も熱かった。
●同日 昼食
10人は入れる大きな風呂が貸切、とっても贅沢だ。石庭に雪が積もり内湯で雪見の入浴が実現できた。縁が木製で風情がある。
石で造られた清潔感漂う風呂だ。温泉が静かに流れ出ている。温泉は汚れが全く見られなく、素晴らしい透明感だった。皮膚への感触はキュキュ。
もともとは、別の旅館だったが、近くの老舗旅館「九兵衛(くへい)」が経営を引き継いだ。
湯田川温泉の短い温泉街は、雪の中でひっそりと静まり返っていた。
日帰り入浴不可
施設名 : 珠玉や(たまや) (宿泊日:2013.1.9~10 2連泊 湯治プラン)
今般の「まっとうな温泉 東日本版」出版に際して、応援を依頼したまぐぞーさんから、東北地方の日本海側には素朴で、地元の人たちによって大切に守られて来た温泉が点在しているとお聞きした。
折から年末から正月にかけて長女夫婦の家に滞在、早速いろいろ調査して、雪の東北・列車旅は、山形県にあって環境省指定の国民保養温泉地である湯田川温泉で連泊することにし、口コミ評価が非常に高い珠玉や(たまや)の湯治プランを予約した。
宿泊する珠玉やのスタッフ(御主人?)から、冬の時期、東京から最も確実なアクセスは、新潟から羽越本線ではなく東北新幹線で仙台駅、そこから宮城交通高速バス(酒田行)が最も確実とアドバイスされたので、これを利用した。珠玉やが出迎えてくれるバス停留所の「庄内観光物産館」まで2時間10分、定刻に到着した。
湯田川温泉のHPによると毎分約1000リットルと豊富な湧出量を誇り、10軒ほどの旅館のほとんどが掛け流しにしている。泉質は硫酸塩泉(旧泉質名:含石膏芒硝泉)だ。
3ヶ所の風呂があるが(露天風呂は無い)、いずれも空いていれば、無料で自由に使用出来る貸切風呂だ。
8室で3ヶ所なので、たとえ満室でもどこかの風呂には入れるだろう。
当日、3組の宿泊客だったが、一度も向かった風呂でバッティングすることは無かった。
3ヶ所とももちろん掛け流しだが、中小規模旅館の大浴場と言ってもいい大きさの風呂や、温泉街を見下ろせる5階の展望風呂もあって、連泊故、日中を含めて思う存分入浴を楽しんだ。
裏側、共同浴場「田の湯」の後にある親旅館の「「九兵衛(くへい)」の風呂も自由に使用することが出来る。
両旅館とも立ち寄り入浴は受け付けていない(OKの旅館はこちら)。
風 呂
部屋 | 4.2 | 風呂 | 4.9 |
料理(夕食) | 5.0 | 料理(朝食) | 4.8 |
接客・サービス | 4.8 | 清潔感 | 4.7 |
(2013.3.2現在)
じゃらん口コミ評価 総合4.9 宿泊者43人平均
初めて見た5点!4点がいたとしても1人か2人の計算になる。
鶴岡市は山形県の日本海側、全国有数の稲作地帯である庄内平野の南部に位置し、人口は山形市に次ぐ13万人余りだ。
市の面積は東北地方最大で、全国の市町村でも8番目の広さである。
江戸時代には庄内藩(鶴岡藩)の城下町として栄えた。
庄内藩は出羽国田川郡、現在の鶴岡市を領し、転封(領土替え)の多い大名にあって、譜代大名の酒井氏は一度もそれが無かった稀有な大名の一つだ。
市域の山岳地帯には、修験道を中心とした山岳信仰のメッカ、出羽三山(月山・羽黒山・湯殿山)があり、現在も多くの参拝者を集めている。
羽黒山には国宝の五重塔や重文の文化財等があるが、この他の観光地としては、重文の鶴岡カトリック教会天主堂・致道博物館、庄内藩校 致道館、大宝館、藤沢周平記念館などがある。
特に、夫婦そろって大好きな時代小説家・藤沢周平の記念館に行きたかったのだが、臨時休館日に当たり見学出来なかったのが残念だった。
この日の夕食は準個室のテーブル席で取る。私たちには最も嬉しいスタイルだ。
写真は着席時のテーブル。
前菜と牛のシャブシャブ以外は、我々の食事の進み具合を見ながら、一品毎に調理し、アツアツのままで出された。
あまりに次の品のサーブがタイミング良くなされるので褒めたら、料理長が出すタイミングに拘ってうるさい、と内幕を話してくれた。
雪の中に映える鶴岡カトリック協会(国指定重要文化財)。
重要文化財・旧西田川郡役所(致道博物館内)
庄内地方の特産品が揃う「庄内観光物産館」
他に4ヶ所で入浴した。
5階の展望風呂。温泉街で一番高い建物なので、雪に埋もれた街並みと周囲の丘陵が見渡せた。2方が開口していて丸見え感があるが、他に高い建物はないので大丈夫。
道路を挟んで僅か150mほどの両側に中小低層の旅館が10軒足らずと共同浴場2軒が軒を連ねている。
その中ほどに、湯田川温泉では一番高い5階建て、全8室の「珠玉や」がある(エレベーター有り)。
今回、ここに予約を入れた最大の理由は、インターネット上の口コミ評価が上記の通り驚くほど高かったためで、スタンプが集められる日本秘湯を守る会の宿の「湯どの庵」もこれには勝てなかった。
5階建てだが、客室は2階に1室、3階に4室、4階に3室の僅か8室(全室シャワートイレ付)、5階は展望風呂だけになっている。
宿泊料金は、平日2人1室で1人11、550円(8畳広縁無し)~13,650円(10畳広縁付き)と先ずは手頃な料金だ(2013年3月2日現在)
但し、曜日・宿泊人数・季節・特別期間等によって変わる。B&Bや素泊まりも出来るので、最新・詳細情報は宿のHPを参照ください。
尚、今回利用したが、冬季期間限定で2連泊以上の割安湯治プランもある。
鶴岡市域には、大小20余りの温泉がある。
主要な温泉としては、海辺の温泉地で旅館・民宿が20軒を超える湯野浜温泉、国民保養温泉地に指定された湯田川温泉、1000年の歴史を誇るあつみ(温海)温泉の3温泉がある。
湯田川・あつみ温泉が日本海の海岸線に位置するの対し、湯田川温泉は鶴岡市街の南西10kmほどの内陸部、標高458mの金峯山の麓にある。
三方が山に囲まれているが、標高が低いために山間部の温泉という雰囲気はない素朴で静かな温泉だ。
10軒ほどある中小旅館の多くが今なお湯治場の雰囲気を残し、家庭的なサービスと比較的低料金で宿泊出来る。
湯量が豊富でほとんどの宿の風呂が掛け流し、一部の旅館の風呂は、加水ばかりか加温無しの完全かけ流しにしている。
ここは、地元鶴岡出身の時代小説家・藤沢周平をはじめ、斉藤茂吉・竹久夢二・横光利一などの文人墨客が滞在し、作品にも登場している。
鶴岡カトリック教会天主堂内部。国内唯一の黒いマリアがある。
肉(豚)うどん・・・家内、美味しいと絶賛
●1月10日 朝食(湯治プランのもの)
夕食のデザート、本来は「木イチゴアイス 庄内麩のフィエタージュ」だったが、失敗して後者が間に合わず、翌日の朝食時に「申し訳ない」という言葉と共に出された。料理長のこだわりに感動。
前菜(春菊煮びたし・あさつき岩海苔、黒胡麻豆腐あんかけ)
カキ氷の上に乗ったお造り(甘海老・平目等)
特上・山形牛のしゃぶしゃぶ。
●1月9日夕食(一部省略)
2013年は1月7日~4月10日の期間、2泊以上で湯治プランを利用出来、これを利用して2連泊した。2泊の場合は2人1室1人8,500円で夕朝食の他に2泊目の昼食(軽食)が付が、シーツ・浴衣交換が無い。
部屋には空気清浄器と保湿器の両方が置いてあった。
フロントと売店
4階の8畳。予め布団が丸めて置いてあった。
山形自動車道は、仙台駅から山形県に入って月山IC辺りから一面銀世界、わくわく。
出羽三山の一つ、湯殿山のIC付近、積雪はますます厚くなってきた。
住 所 | 山形県鶴岡市湯田川乙39 |
電 話 | 0235-35-3535 |
交通機関 | 山形自動車道鶴岡ICから国道7号・県道338号線で5km JR山形新幹線新庄駅から陸羽西線で50分、余目駅で特急に乗り換え20分で鶴岡駅下車、庄内交通バス湯田川温泉行き30分、終点下車 宿泊した「珠玉や」から、冬季は東北新幹線仙台駅から宮城交通の高速バス(鶴岡市・酒田市方面)利用が一番確実とアドバイスされ、これを利用した。 |
宿 泊 | 8室(10畳と8畳 すべてシャワートイレ付き) 平日で2人1室で1人11、550円(8畳広縁無し)~13,650円(10畳広縁付き)(2013年3月2日現在) 但し、曜日・宿泊人数・季節・特別期間等によって変わる。B&Bや素泊まりも出来るので、最新・詳細情報は宿のHPを参照ください。 尚、今回利用したが、冬季期間限定で2連泊以上の割安湯治プランもある。 |
泉 質 | ナトリウム・カルシウム-硫酸塩温泉(42.6℃) |
適応症 | 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間 | 宿泊者24時間OK(清掃時間除く) 日帰り不可 |
入浴施設 | 貸切風呂 3ヶ所 無料、空いていれば札を入浴中に返して内鍵をかけて入浴。入浴時間制限も無い。 |
浴室備品 | シャンプー、ボデイソープ、ドライヤー |
観光スポット | 出羽三山、鶴岡カトリック教会天主堂(重文)、藤沢周平記念館他。詳細情報は下記観光連盟HP参照 |
お土産・食事 | 温泉街で食事処あったか不明だが、多くの旅館で食事付き入浴可。 |
近くの温泉 | あつみ温泉、湯野浜温泉、湯の瀬温泉 |
鶴岡市HP 観光連盟HP 湯田川温泉HP 珠玉やHP |
http://www.city.tsuruoka.lg.jp/ http://www.tsuruokakanko.com/ http://www.yutagawaonsen.com/index.html http://www.kuheryokan.com/tamaya/ |
帰途の山形道は吹雪、除雪車の後に2回従うことになり、2時間のところ3時間を要し仙台駅到着。
雪の遅延を見込んで乗り継ぎ時間に2時間の余裕をみていたので、土産の「笹蒲鉾」と「萩の月」を買ってから予定の東北新幹線の列車に乗り込んだ。
● 1月11日 朝食
● 同日 夕食