鶴岡市域には、大小20余りの温泉がある。
主要な温泉としては、海辺の温泉地で旅館・民宿が20軒を超える湯野浜温泉、国民保養温泉地に指定された湯田川温泉、1000年の歴史を誇るあつみ(温海)温泉の3温泉がある。
湯田川・あつみ温泉が日本海の海岸線に位置するの対し、湯田川温泉は鶴岡市街の南西10kmほどの内陸部、標高458mの金峯山の麓にある。
三方が山に囲まれているが、標高が低いために山間部の温泉という雰囲気はない素朴で静かな温泉だ。
10軒ほどある中小旅館の多くが今なお湯治場の雰囲気を残し、家庭的なサービスと比較的低料金で宿泊出来る。
湯量が豊富でほとんどの宿の風呂が掛け流し、一部の旅館の風呂は、加水ばかりか加温無しの完全かけ流しにしている。
ここは、地元鶴岡出身の時代小説家・藤沢周平をはじめ、斉藤茂吉・竹久夢二・横光利一などの文人墨客が滞在し、作品にも登場している。
鶴岡市は山形県の日本海側、全国有数の稲作地帯である庄内平野の南部に位置し、人口は山形市に次ぐ13万人余りだ。
市の面積は東北地方最大で、全国の市町村でも8番目の広さである。
江戸時代には庄内藩(鶴岡藩)の城下町として栄えた。
庄内藩は出羽国田川郡、現在の鶴岡市を領し、転封(領土替え)の多い大名にあって、譜代大名の酒井氏は、一度もそれが無かった稀有な大名の一つだ。
市域の山岳地帯には、修験道を中心とした山岳信仰のメッカ、出羽三山(月山・羽黒山・湯殿山)があり、現在も多くの参拝者を集めている。
羽黒山には国宝の五重塔や重文の文化財等があるが、この他の観光地としては、重文の鶴岡カトリック教会天主堂・致道博物館、庄内藩校 致道館、大宝館、藤沢周平記念館などがある。
特に、夫婦そろって大好きな時代小説家・藤沢周平の記念館に行きたかったのだが、臨時休館日に当たり見学出来なかったのが残念だった。
温泉成分が付着したライオンの湯口からは、贅沢すぎる湯量の温泉(ナトリウム・カルシウム-硫酸塩温泉)が注がれ、同じ量が湯船から流れ出ている。
施設名 : 田の湯 (入浴日:2013.1.09)
路地裏にあって、モルタル造りの地味な田の湯。正面の湯が観光面も考慮した外観だが、こちらは主として地元の人が使う共同浴場だ。立ち寄り湯の場合、近所の商店などで200円を支払い鍵を開けてもらう。帰りは自動ロックで閉まる。
国民保養温泉地に相応しい静かで素朴な湯田川温泉には、小規模な旅館が10軒ほどかけ流し共同浴場が2ヶ所ある。その内の一つで路地裏にあり、新鮮な温泉が溢れ出る田の湯で入浴した。
住 所 | 山形県鶴岡市湯田川 |
電 話 | 0235ー35-4111(湯田川温泉観光協会) |
交通機関 | 山形自動車道鶴岡ICから国道7号・県道338号線で5km JR山形新幹線新庄駅から陸羽西線で50分、余目駅で特急に乗り換え20分で鶴岡駅下車、庄内交通バス湯田川温泉行き30分、終点下車 宿泊した「珠玉や」から、冬季は東北新幹線仙台駅から宮城交通の高速バス(鶴岡市・酒田市方面)利用が一番確実とアドバイスされ、これを利用した。 |
施設(日帰り用) | 駐車場(温泉街の入り口周辺に有り) |
宿 泊 | 不可 |
泉 質 | 湯田川1号源泉 ナトリウム・カルシウム-硫酸塩温泉(湯温 42.6℃ pH8.4) |
適応症 | 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間 | 8時〜9時 11時〜19時(9時〜11時は清掃時間) |
定休日 | 無休 |
入浴料金 | 大人200円 近所の商店で入湯券を求め、ドアを開けてもらう。 宿泊の場合は、宿に頼んで開けてもらう(入浴料金は請求されなかった)。 |
入浴施設 | 内湯男女各1 |
浴室備品 | 何もなし |
観光スポット | 出羽三山、鶴岡カトリック教会天主堂(重文)、藤沢周平記念館他。詳細情報は下記観光連盟HP参照 |
お土産・食事 | 温泉街で食事処あったか不詳 |
近くの温泉 | あつみ温泉、湯野浜温泉、湯の瀬温泉 |
鶴岡市HP 観光連盟HP 湯田川温泉HP |
http://www.city.tsuruoka.lg.jp/ http://www.tsuruokakanko.com/ http://www.yutagawaonsen.com/index.html |
国民保養温泉地、雪景色の湯田川温泉。10軒ほどの中小の旅館が街道に面して建つ。
雪の中に美しく立つ国指定の重要文化財「鶴岡カトリック教会天主堂。