「加温ありー入浴に適した温度に保つため、源泉を熱交換してあります」と表示あった檜の露天風呂。かけ流しか不明。

循環ろ過して鉄分を除去しているためだろうか、無色透明なタイル張りの内湯。

喜多方市(きたかたし)は、かっては北方と呼ばれていた福島県会津地方北部に位置するラーメンと蔵で知られた町で、年間190万人の観光客が訪れていたが、東日本大震災後、その数が落ち込んでいる。

喜多方ラーメンは全国的にその名を知られ、札幌・博多とともに日本三大ラーメンとも言われている(地元観光協会HPから)。
人口5万人余りに120軒のラーメン店がひしめいているが、これらの店に共通するのは、コシのある太めのちじれ麺であること。
スープは近年になってさまざまなバリエーションが出てきているが、喜多方の伝統産業である醸造業の醤油を使ったものが基本になっている。


一方、市域に4000棟を超える蔵があると言われている。
この蔵を期待して、蔵が連なる通りを探して観光すると失望する。これは、蔵が観光用ではなくて、現在も人が住み暮らしている実用的なものが表通りばかりでなく、路地裏や郊外の集落まで点在しているためだ。


蔵の多さは、一つには酒・味噌・醤油の醸造業が盛んであったこと、40代で蔵が建てられなかったら男の恥、と言われていたこの地域の文化性、明治13年の大火などが、その理由と考えられている。

ラーメンと蔵の町として知られる喜多方市の北方、城壁の様に聳える日中ダム堰堤の真下に日本秘湯を守る会加盟の「日中温泉・ゆもとや」がぽつんと建っていた。

風呂は男女別に内湯と露天風呂がある。

露天風呂にはそれぞれ檜造りの湯船が2つ設けられており、両方とも屋根が付き、雨天でも安心して入浴出来る。

内湯は循環だが、露天風呂にはかけ流しの浴槽がある。
男湯からは、そそりたつ日中ダムの堰堤が見える。

泉質はナトリウム・カルシウムー塩化物・炭酸水素塩泉、pH6.6、泉温が42.3℃、湯量が61リットル/分とあったが、これなら全浴槽かけ流しが可能と思われるので、現在は減少しているのではなかろうか。

口に含むと、そのまま澄まし汁が出来そうな美味しい出し味がした
口の中でしゅわしゅわと泡が弾ける、の記述を拝見したが、今回は残念ながら体験できなかった。

日帰り入浴を受け付けており、時間は午前10時30分〜午後2時30分で予約は不要、料金は大人800円。

喜多方市街から山形県米沢方面に抜ける国道121号線に乗って北上すること約10km、旅館が5軒ほどある熱塩(あつしお)温泉を通過すると、左右の山々が迫って来る。

当初はこの熱塩温泉・山形屋で入浴するつもりだったが、あいにく当日は日帰りを受け付けておらず、第二候補の日中温泉に向かった。

熱塩温泉から3kmほど、案内板に従って右折すると間もなく、平坦な野原の先の正面に巨大な日中ダム湖の堰堤が見えてきた。
その真下に頼りげなくぽつんと見えるのが、日中温泉の一軒宿で、日本秘湯を守る会加盟の「ゆもとや」だ。

日中温泉の開湯は江戸時代の文化年間(1804年〜1818年)、現在のオーナーの先祖が鉱山の開発中に源泉を発見したそうだ。
その後、日中ダムの工事が始まって旅館は20年ほど休業していたが、1993年(平成5年)に現在地へ移転して営業を再開した。

所在地 : 喜多方市熱塩加納町

広い敷地に造られた2か所の露天風呂。開放感たっぷりで爽快だ。

檜の円形風呂、かけ流しの飯森の湯だ。温めで長時間入浴が可能。他の方の写真で見かけた泡付は見られなかった。

住 所 福島県喜多方市熱塩加納町熱塩字大畑29
電 話 0241−36−2266
交通機関 磐越自動車道会津若松ICから約25km
JR磐越西線喜多方駅から会津バス熱塩温泉行で30分、熱塩温泉下車、送迎で5分
日帰り利用施設 ロビー 駐車場(30台)
宿 泊 24室(シャワー付T) 宿泊料の詳細は不明だが(HPに見当たらず)、インターネット予約が可能な日本秘湯を守る会のHPでは、13,000前後のプランが2件あった。(2012年10月15日現在)
泉 質 ナトリウム・カルシウムー塩化物・炭酸水素塩泉 pH6.67、泉温42.3℃、湯量61リットル分
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
外来入浴時間 午前10時30分〜午後2時30分 予約不要
定休日(日帰り) 不定休
入浴料金 大人 800円 
入浴施設 内湯:男女各1、露天風呂:男女各1
浴室備品(日帰り) シャンプー、ボデイソープ、ドライヤー、ロッカー
観光スポット 喜多方、磐梯山、五色沼、猪苗代湖、野口英世記念会館、会津若松市(鶴ヶ城・白虎隊・蕎麦)、桧原湖、五色沼、秋元湖、磐梯吾妻スカイライン(日本の道100選)、吾妻高原、浄土平
お土産・食事 昼食不可
食事は喜多方市街、道の駅喜多の郷などで
近くの温泉 熱塩温泉
喜多方市HP
観光協会HP
ラーメン会HP
ゆもとやHP
http://www.city.kitakata.fukushima.jp/
http://www.kitakata-kanko.jp/
http://www.ramenkai.com/
http://www.aizu-yumotoya.com/index.html
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

日中ダム建設で元の源泉がダム湖に沈み20年の休業があったが、創業200年を超える老舗の宿だ。

外観は長くせり出た玄関屋根、2階建ての建物とも喜多方の蔵屋敷をイメージしたものだろうか、白壁が眩し
く和の中にモダンさを取り入れた瀟洒な佇まいだ。

これに対し、館内ロビー・ラウンジは格子天井に柄物の赤じゅうたん、今時見ないミラーボールが吊るされて少々野暮ったいが、我々の年代には、ある意味、懐かしさを感じさせる造りだ。

部屋数はトイレ(ウオッシュレット)付和室が24室、珍しくHPに宿泊料金の表示が無いので、詳細は不明だがおそらく2人1室で1人13,000円〜15,000円程度と推測される。

インターネット予約は、加盟している日本秘湯を守る会のHPから可能で、こちらの方の料金を見ると、13,000円前後のプランが2件あった。

玄関先に長く伸びた屋根も壁も純白で蔵屋敷のイメージ。

灌漑用である日中ダムの壮大な堰堤への一本道、右手にある日中温泉。

温泉名 : 日中(にっちゅう)温泉 

グーは初の車での長旅、酔わないで良かったね。

ラーメンピザ、自分が5/8、奥方が3/8、感想は、ラーメン丼食べたかった。

ふらぴょんさんが注文されたラーメンバーガー

ラーメン丼はご主人が高評価。

テレビでも紹介されたB級グルメ。

偶然にふらぴょんさんと同一日に東京を出発、方角も北関東から南東北とほぼ同じだったので、前日は東北道の佐野ICで待ち合わせして、ふらぴょんさんの愛犬・グー君とドッグランで初のご対面。翌日、喜多方市の道の駅喜多の郷で昼食をご一緒した。

道の駅喜多の郷でふらぴょんさんご夫妻と昼食

施設名 : ゆもとや 

(入浴日:2012.7.10)

喜多方には蔵がずらっと連なるような観光スポットは無く、市域に点在している。
観光協会で一か所だけ推薦して、と頼んだら紹介してくれた醸造業の若喜商店。250年の歴史を有し、今も醤油を生産している。蔵座敷がこの建物の中に取り込まれている。

日中温泉 ゆもとや (福島県)

一部