赤べこ

西山温泉 老沢温泉旅館 (福島県)

奥会津、只見川の支流である滝谷川の奥に、自家源泉を持つ6軒の小さな宿がひっそり湯煙を上げる西山温泉。
神社が祀られた浴室に3つの浴槽が並ぶユニークな混浴内風呂を有し、マニアの間では知られた老沢温泉旅館に立ち寄った。

泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物泉(硫化水素型)。成分表示表が見当たらず、まぐぞーさんのページより借用。糸状の黒と白の湯の華が大量に浮いていた。

福島県会津地方の郷土玩具である赤べこ(べこは東北地方の方言で牛)は、上記の圓藏寺が発祥の地と言われている。

住 所 福島県河沼郡柳津町五畳敷老沢114
電 話 0241-43-2014
交通機関 JR只見線会津柳津駅からタクシーで20分
磐越自動車道会津坂下ICから国道252号線等で約25km
日帰り利用設備 特に無し、駐車場
宿 泊 10室 宿泊料金はHP無いため不明だが、10,000円以下と思われる。
泉 質 含硫黄-ナトリウム-塩化物泉(硫化水素型)・・・成分表が見当たらず、まぐぞーさんの記事から借用。
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
外来入浴時間 11時~夕方(じゃらんデータ)
定休日 原則無休(不定休)
入浴料金 大人 400円
入浴施設 混浴内湯1
浴室備品 シャンプー・ボディソープ有り
観光スポット
福満虚空蔵菩薩 圓蔵寺柳津西山地熱発電所、道の駅会津柳津、斎藤清美術館
近くの温泉 会津柳津温泉、玉梨八町温泉、新鶴温泉、昭和温泉、東山温泉、芦ノ牧温泉
柳津町HP
観光協会HP
せいざん荘HP
老沢温泉旅館HP
http://www.town.yanaizu.fukushima.jp/
http://aizu-yanaizu.com/
http://yanaizu-kousya.info/seizan.shtml
無し
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

明治初期の建物を組み込んだ老沢温泉旅館。

神棚が祀ってある風呂は経験してるが、神社があるのは初めて。老沢温泉神社とあるが、正式な神社かどうかは不明。湯治客が寄進した幟が掛けられている。

西山温泉を流れる滝谷川。

福島県の他、宮城県・岐阜県・広島県に同じ柳津町があるが、すべて「やないづ」と読むのが面白い。
当地の柳津の由来は、かって只見川沿いに柳の大木が植えられていて、その前に船の発着所があったことに由来するそうだ。


町は会津地方の西部に位置し、会津若松市からは25kmの地点にある。

人口が僅か3700人余りの小さな町だが、町には日本三大虚空藏尊の一つで重要文化財の福満虚空藏尊圓藏寺があり、もともとは門前町として栄えていた。

1200年の歴史を有する寺は、七日堂裸まいりや稚児行列、おこもり等の伝統行事が古くから行われていた。
門前町であったために古から宿坊が多数あったが、現在は旅館に姿を変え、近年になって温泉も発掘されて柳津温泉街に変貌している。
因みに、2012年には、町で「第10回 全国門前町サミット2012 in会津柳津」が開催されている。

施設名 : 老沢(おいざわ)温泉旅館 (入浴日:2012.10.16) 

左上:遠くから見ると温泉が黒く見えるが、わずかに茶褐色、ほぼ透明だ。
右上:体を沈めるとざざぁ~と温泉が溢れ出る。
左下:脱衣所は男女別では無くてこの1ヶ所のみ。
湯治宿らしく、宿泊客の手ぬぐいがあちこちに掛けられていた。

明治時代の構造がそのまま残る玄関・土間。左手に畳の居間があるが、当初はプライベートソーンと思って立ち入りを遠慮してたが、招き入れられて400円を支払った。

階段を下りて浴室に向かう。途中の階段脇には無数のカレンダー。販促品のカレンダー、義理ががたく貰った全部を掛けたのだろう。

館内に掛けられた看板「湯かげんと東おろしの名刀は 病の根まで切れる味は正宗」。拙い絵がかえって湯治宿の雰囲気を増す。

まぐぞーさんに強く薦められて、珍しくも1人で行くことになった奥会津・南会津の素朴な温泉地。
前日宿泊した湯ノ花温泉から、この日に泊まる玉梨八町温泉に向かう途中の立ち寄り候補についても同じくまぐぞーさんにご教授願った。


その中の一つが西山温泉 老沢温泉旅館で、彼女のここの記事を見たときに目に飛び込んで来たのが、私設の温泉神社の前に並ぶ3つの浴槽の写真だった。
これを見た瞬間、立ち寄り湯の第一候補に決めた。
後で知ったが、この風呂こそ知る人ぞ知る名物風呂だった。

ナビがどうやら周辺まで連れて行ってくれて、駐車場を兼ねた広い前庭の後に、明治9年(1876年)築の建物が取り込まれた2階建ての老沢温泉旅館が見えてきた。

ここのHPが無いので詳細は不明だが、部屋数は10室、宿泊料金は2食付きで1万円以下だろうが詳細は分からない。

磐越自動車道会津坂下ICから国道252号線で20kmほど、途中、県道32号(柳津昭和線)に乗り換えて滝谷川沿いを5kmほど下った静かな山間に、5、6軒ほどの素朴な温泉宿が点在する西山温泉がひっそりと湯煙を上げている。

この一帯は地熱が高い地域で、すぐ近くには地熱発電所(観光可能)があることから推測できるように、湯量豊富な温泉が滝谷川沿いに湧き出ており、多くの旅館が自前源泉を有している。

中の湯、滝の湯・老沢など源泉名を使った旅館が多く、日帰り入浴を歓迎していて、同じ町内の柳津温泉の旅館と合同で、湯巡り手形を発行している。
料金は1000円で3軒の旅館で立ち寄れるので、3軒目が実質無料で入浴出来ることになる。

今回立ち寄らなかったが、意外にもこんな小さな温泉地に町営の日帰り温泉施設「せいざん荘」が、温泉街から奥まった高台にある。

西山温泉へ向かう途中の山里風景。紅葉と紅葉のコントラストが美しかった。

所在地 : 河沼郡柳津(やないづ)

コンクリート打ちっ放しの床に3個の浴槽が並ぶ。温度は手前の浴槽が40℃ほど、奥の2槽の温度差は感じられず熱めの42~43℃程度だったが、どうも日によって温度が異なるようだ。温泉は左側に見える溝を通して注がれる。

温泉名 : 西山温泉