施設名 : 松泉閣(しょうせんかく) (入浴日:2006.11.6)
データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。
所在地 : 吾妻郡六合(くに)村 
温泉名 : 湯の平(ゆのたいら)温泉 
   湯の平温泉 松泉閣 (群馬県)
住  所 群馬県吾妻郡六合村入山4043
電  話 0279−95−3221
交通機関 関越道渋谷伊香保ICから国道353・145.292・405号線で約50km
JR吾妻線長野原草津口からJRバス花敷温泉方面行きで20分
施  設(日帰り用 特に無し、駐車場(10台)
宿  泊 10室(T付) 料金は13,000円前後から(詳細旅館に問い合わせ・URL無し)
入浴時間(日帰り) 10時〜13時 予約不要  
定休日 年中無休
泉 質 含む硫黄・ナトリウム・カルシウムー硫酸塩温泉(74.2度)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴料金 大人 500円 
入浴施設 内湯男女別各1 露天風呂男1 女2
浴室備品 入浴した露天風呂にはシャンプー・ボディソープ、ロッカーなど無し
観光スポット 野反湖、吾妻渓谷、草津温泉、白根山(湯釜)、志賀高原、軽井沢
草津から万座・志賀高原に続く国道292号線・志賀草津道路は、雄大な山並みを縫うように走る快適な高原ルート。
途中、有毒ガスが発生して立ち入り駐車禁止の殺生河原、日本百名山の一つである白根山(コバルトブルーの湯釜が素晴らしい)、国道の中では最も高い「渋峠」を通過して行くパノラマ山岳道路だ(冬季閉鎖)
お土産・食事 近所に店舗は無い。
近くの温泉 花敷温泉・尻焼温泉・応徳温泉・草津温泉・万座温泉沢渡温泉川原湯温泉
六合村HP http://www.vill.kuni.gunma.jp/
雑記帳 草津温泉に行かれる機会は多いと思う。
ここからもう少し足を延ばすと六合村の3つの温泉で入浴出来る。何れも鄙びた温泉だが、尻焼温泉の川の中の露天風呂やここ湯の平温泉など、必ず旅の想い出となる個性派温泉でもある。
六合村(くにむら)は、群馬県の最北西部にあって、長野・新潟の両県と境を接している。

六合と書いてクニと読むのは珍しいが、明治時代、草津村から分かれた6つの大字が合わさって六合村となったそうだ。

山間部、人口わずか1,900人余りの小さな村なのに、いまだ平成の市町村合併に巻き込まれていないのは不思議だ。

村には神秘的な「野反湖」、高山植物の宝庫「芳ヶ平」及び「大平湿原」、若山牧水の「枯野の旅」の詩碑と像が立つ「暮坂高原」等々の自然美や鄙びた通好みの渋い温泉が幾つかある。

この日、前日泊まった四万温泉を発ち、最初の立ち寄り湯の「湯の平温泉」に向った。
湯の平温泉近くの風景
上述の通り、六合村には鄙びて個性豊かな温泉地がいくつかある。
川中の露天風呂で知られた尻焼・鄙びた花敷そしてここ湯の平温泉だ。
四万温泉から日本ロマンティック街道(県道55号線)に乗って沢渡温泉・暮坂峠を越えて西に向かうと、草津温泉の6,7km手前に湯の平温泉が出てくる。

舗装していない駐車場に車を停めると、もう盛りを過ぎていたが、それでも久しぶりに見る、あたり一面の紅葉だった。
駐車場から旅館は全く見当たらず、その代わりに谷を跨ぐリフトが横にあった(写真)。

そのときは無意識に見ただけだが、後でこれはテレビの温泉番組で見たものであることに気がついた。
これに早く気がついていたら、この温泉での入浴をパスしただろう。

駐車場から紅葉の林の中の坂道を下って行く。
しばらくして、眼下に赤く塗った吊り橋が見えてきた。
吊り橋は頑丈で揺れることはなく、安心して渡れる。
神秘的なエメラルドグリーンの白砂川の淵。
せっかく下ったのに又上り。
ようやく、松泉閣に到着。想像していたより小ざっぱりした外観だった。
あれあれ、ここは日本秘湯を守る会加盟旅館だった。嬉しかったが、宿泊ではないのでスタンプは貰えない。(スタンプ10個で1泊無料招待。)
ロビーは秘湯の宿らしい素朴な雰囲気。大声を出して呼んだらようやく(多分)オーナーが出てきて、500円を支払った。
左・岩風呂、直降・露天風呂。ためらうことなく露天風呂に向う。ところがその先が長かった。はじめは階段、その後、崖道を下る。途中にベンチが何ヶ所かに置いてあり、用途は後で分かった。上りの際に一休みするためのものだったのだ。
駐車場から20分、ようやく露天風呂に到着。
脱衣所代わりの木のベンチ
当日、女性用の風呂。小さな湯船がもう一つあって、こちらの方が見晴らしが良かった。
扁平の河原石で縁取った素朴な風呂。泉質は含む硫黄・ナトリウム・カルシウムー硫酸塩泉。入浴後は肌がすべすべ、との記述があったが、鈍感な私には定かでない。湯は適温だったが、少々元気が感じられなかった。鼻が悪いので硫黄臭があったかどうかは不明。
風呂は準掛け流しのマークがついていたので、一部の風呂が掛け流しか加水又は加温の上の掛け流しだろう。
私好みのやや温(ぬる)い温泉、周囲の崖、渓流そして紅葉、豪勢な景色を楽しみながらしばし入浴した。
そのとき、何気なく上を見上げると高所に道路が見えて、とたんに帰り道(UP→DOWN→UP)のハードさを思いお越し、同時に先ほど見たリフトを思い出した。

テレビの温泉番組で、荷物をあのリフトに載せて対岸の旅館に運ばせ、自分達は雪道を苦労しながら下り上りを歩いていく様を見せるシーンがあった。そのときの旅館がここ松泉閣に違いないと。

腰痛持ちの身、はじめからそのことが分かっていたら、絶対通り過ぎていたロケーションだった。
思わぬ時間を要したので、もう一つの風呂(岩風呂)はパス。
時間を気にしつつ、マイペースを上回る速さで戻ったので、駐車場に到着したときは息絶え絶えになっていた。しかし、それでも家内と愛犬を1時間待たせることになった。


私には厳しい入浴だったが、若い人や足腰に支障がない方には何でもないアプローチだろう。
秘湯の雰囲気を存分に味わえるので、一度、お出かけください。
湯の平温泉温泉は吊り橋を渡って行く秘湯だ。湯の温泉の名前に偽り有り、湯の谷又は湯の山の名称にすべきと文句を言いながら、アップ・ダウンが繰り返しのアプローチを息を切らしながら歩いた。
何気なく上を見たら道路が見え、帰りを思って気が滅入った。
駐車場と旅館を結び、荷物等を運ぶリフトが谷を跨ぐ。