平日2人1室1人24,150円(税・サ込み)
小田急・箱根湯本駅から徒歩10分足らず、土産物屋が途切れる先を左折、早川を跨ぐ橋を渡った左手奥に、吉池旅館(創業:昭和16年)が堂々たる構えを見せている。

旧三菱財閥創業の岩崎家別邸の跡地にあり、敷地は1万坪を超える。明治41年に造園された回遊式庭園、その一角には国登録文化財の旧岩崎家別邸が建ち、見事な景観を造り上げている。
春は桜とツツジ、夏は紫陽花とカラー、秋は紅葉と四季折々の風情を感じさせる。
ここに宿泊したときは、1時間弱をかけてこの庭園を散策されることをお薦めする。


三棟の宿泊棟には65室(すべてBT付)があり、その内7割が庭園に面している(予約時に希望を言っておく)。
標準的な部屋は10畳の和室で、その他に2間続きや露天風呂を持つ特別室などがある。

料金は19,050円〜42,150円の設定だが、逐次改定されるので予約時に下記HPを参照下さい。
施設名 : 吉池旅館  (宿泊日:2007.3.26)
庭園と一体化した大きな露天風呂。写真の手前には屋根がかかっている。
天井は、熱帯植物園のようにガラス張りになっていて、太陽の光が注ぎ明るく開放的だ。
大きな大浴場。手前は立ち湯になっている。あまりの広さにどこに身を置くか迷ってしまう。
風呂は、男女とも内湯2、露天風呂1、それに貸切風呂2ヶ所を持つ。
部屋数(65室)に見合った数と広さだ。
男性は50人は一度に入れる大きな大浴場に加えて岩窟風呂(人工)、女性は大浴場と桧風呂がある。
露天風呂は、庭園・池と一体化したかなり大きなものだった。

その他に専用露天風呂を持つ特別室、さらに部屋にある風呂全てに温泉が使われている。
(部屋の風呂場の前に、温泉法に定める成分表が貼られているのを見るのは初めてだった。)
これだけの風呂が全て掛け流しに出切るのは、庭園に湧出する自家源泉の他に5つの源泉を使えるためで、総湯量は720リットル/分と豊富だ。
泉質はナトリウム・カルシウムー塩化物泉で、透明で比較的さらさらした感触だった。
風 呂
2間続きの広々とした部屋は、角部屋なのでとても開放的で明るい。テーブルで食事が出切るのが嬉しい。
池には無数の鯉が泳ぐ。ロビーで餌販売している。
池の向こうに国登録文化財の旧岩崎家別邸。
ロビーから見た庭園
温泉街の中心にある。
玄関を入ると広々としたロビーの向こうに、今になってはなかなか造れない見事な和風庭園が広がっている。

部屋は、3棟ある建物の中の「池の棟」6階の角部屋(601号室)。10畳ほどの洋室にダイニングテーブルが置かれ、12畳の和室へと繋がっている。
和室は私たちがいつも泊まっている旅館の安普請とは違い、床の間も立派で重厚かつ格調高い。
窓からは回遊式庭園が見下ろせ、周辺の旅館の向こうには箱根の山が迫っている。
所在地 : 足柄下郡箱根町 
温泉名 : 箱根湯本温泉 
 箱根湯本温泉 吉池旅館 (神奈川県)   
東海道の要所にあり、関所が設けられた箱根は、一方では江戸時代から温泉地として栄えてきた。
険しい峠道が続く山深い土地柄なので、大きな温泉地は育たず、それが逆に幸いして、箱根山全山に個性的な温泉地や旅館が生まれた。

現在の箱根は富士箱根伊豆国立公園の中にあり、箱根山のいたる所で泉質の異なった温泉が湧き、数え切れないほどの旅館
・ホテル・日帰り温泉施設・ペンション・土産物屋・レストラン・食事処等が観光客・入浴客を迎え入れている。

また、富士山を借景として、芦ノ湖・大湧谷・湿生花園・ススキ野・トレッキングコースなどの自然、それに数多くの美術館やテーマ館が箱根の魅力をさらに高めている。

国内外から箱根にやって来る観光客は年間2000万人弱、宿泊客だけでも500万人に上る。
京都と並んで我が国最大の観光地であり、「町」という単位で見れば、比較するところがないダントツの日本一である。


箱根大涌谷の荒々しい風景
江戸時代までは、湯本・塔之沢・宮ノ下・堂ケ島・底倉・木賀・芦之湯、いわゆる「箱根七湯」と呼ばれる温泉があった。

その後、鉄道・道路などの整備により数が増え、明治から昭和にかけて「大平台」「小涌谷」「強羅」「宮城野」「二ノ平」「仙石原」「姥子」「湯ノ花沢」「蛸川」「芦の湖」が加わり「箱根十七湯」と呼ばれた。
最近では、さらに「早雲山」「大涌谷」「湖尻」を入れて二十湯とも呼ばれている。

温泉地によって、周囲の自然・風景、温泉街の規模・雰囲気、宿泊料金・温泉の泉質などが異なり、バラエティに富んだ選択を出来るのが箱根温泉郷の特色だ。。

湯本温泉には早川沿い、旧箱根街道沿いに50以上の大小の旅館があるが、宿泊ばかりでなく日帰り入浴(食事付きを含む)にも広く門戸を広げている。
ここと隣の塔ノ沢温泉だけで40ヶ所の旅館・ホテル・日帰り施設で入浴できる。
因みに箱根十七湯合計では、およそ100ヵ所で入浴が可能である。これは、日本一の立ち寄り温泉施設「箱根小湧園ユネッサン」に象徴される日帰り観光客の増大によるものかもしれない。温泉愛好者には嬉しい限りだ。

平日でも賑わう土産物屋
小田原蒲鉾の名店が並ぶ
早川沿いに大小の旅館が建ち並ぶ
情緒ある旅館街の一角
住 所 神奈川県足柄下郡箱根町湯本597
電 話 0460−85−5711
交通機関 東名高速厚木ICから小田原厚木道路・国道1号線で約45分
東名高速御殿場ICから国道138・1号線で約20km
小田急箱根湯本駅から徒歩10分
日帰り利用施設 日帰り入浴不可
宿 泊 65室 料金は19,050円〜42,150円(随時変更されるので下記HOを参照)
泉 質 ナトリウム・カルシウムー塩化物泉(57度・pH8.0))
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 宿泊客は午後2時から翌朝10時(男性露天風呂は除く) 日帰りは不可。 
定休日 通年営業
入浴料金 日帰り入浴不可
入浴施設 内湯男女各2 露天風呂男女各1、貸切風呂2
浴室備品 (宿泊客)シャンプー、ボディソープ、ドライヤー
観光スポット 芦ノ湖、駒ケ岳、各所での富士山観望、富士五湖、大涌谷仙石原、箱根関所跡、多数の美術館・テーマ館
お土産・食事 土産は館内で購入可能だが駅周辺に多数の土産物屋。土産は箱根寄木細工・各種ミュージアムのグッズ小田原蒲鉾等
食事処は周辺に多数あり。
近くの温泉 塔之沢、宮ノ下、強羅、小湧谷など箱根20湯七沢温泉、広沢寺温泉、飯山温泉、鶴巻温泉、中川温泉
箱根町HP
観光協会HP
吉池旅館HP
http://www.town.hakone.kanagawa.jp/
http://www.hakone.or.jp/
http://www.yoshiike.org/
雑記帳 箱根の楽しみは数多くある美術館巡りである。
「箱根彫刻の森美術館」「箱根美術館」「「箱根芦ノ湖美術館」「成川美術館」「ポーラ美術館」「リ・カーブ箱根美術館」「箱根ラリック美術館」等だ。
中でも芦ノ湖を真下に臨む素晴らしい眺望を持つ成川美術館は平山郁夫をはじめとする現代日本画家の作品を多数展示しており、箱根に行かれた際は是非お立ち寄りください。

また、仙石原にある「ポーラ美術館」は、ガラスを多用したモダンな建物で、ルノワール・ドガ・セザンヌ他の印象派のコレクションが充実している。
データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。
箱根温泉郷での宿泊は、強羅温泉に続く2回目。
日本最大級の温泉地(但し広大な地域に温泉が分布している)だけに、旅館の選択の幅が広い。

今回、いつもより高い宿泊料金の吉池旅館を選んだ。この理由は、箱根に相応しい雰囲気を持った旅館であること、温泉が箱根でも数少ない完全掛け流しであること、前泊の西伊豆・松崎温泉が1万円以下であったことなどによるが、料金に相応しい満足感が十分に得られた。
部屋からの風景
箱根20湯の中で最も歴史が長く、大きな湯本温泉にあって、旧三菱財閥の岩崎家別邸跡地、1万坪の敷地に見事な庭園を持つ吉池旅館に宿泊した。
明治時代に造園された見事な回遊式庭園
料 理
夕食・朝食とも部屋食。

部屋に置かれたダイニングテーブルで食べられるのが、足腰に支障がある我々には嬉しい。
まるで、シティホテルでルームサービスを注文した雰囲気になる。
箱根では、川魚や山菜はほとんど供されず、温泉地として売り物にする共通した郷土料理も無い。

ここも同じで、夕食は凝った食器に盛られたオーソドックスな会席料理、味付けはしっかりしていた。
この他に2品ほどが後出しされる。
氷のボールに覆われたデザートの果物。
日本温泉協会の源泉掛け流しの証