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所在地 : 高山市奥飛騨温泉郷
温泉名 : 奥飛騨温泉郷・福地温泉
施設名 : 元湯孫九郎 (宿泊日:2006.6.11) 
住 所 高山市奥飛騨温泉郷福地1005
電 話 0578−9−2231
交通機関 ・長野自動車道松本ICから国道158・471・県道475号線で約65km
・東海北陸自動車道飛騨清見ICから国道158・471・県道475号線で約60km
・JR高山駅から濃飛バス・新穂高温泉行きで1時間10分 福地温泉下で下車すぐ

・JR松本駅からアルプスライナーで平湯温泉下車 そこから濃尾バスで福地温泉下下車
施 設(宿泊者用) バー、ラウンジ、売店 駐車場(30台)
宿 泊 31室 (BT26 T5) 平日16,800円〜 休前日18,000円〜
料金は変更されるので、下記HP参照。
チェックイン:午後3時 チェックアウト:午前10時
泉 質 内湯:ナトリウム炭酸水素塩泉
露天風呂:単純泉(2種類の源泉を混合)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り) 不可 
定休日 年中無休
入浴料金
入浴施設 内湯男女各1、露天風呂男女各1、家族湯1(無料)
浴室備品 内湯にはシャンプー、ボデイソープ、ドライヤー
観光スポット 新穂高ロープウエー、上高地、乗鞍スカイライン、平湯大滝高山、松本
お土産・食事 土産は館内で可
近くの温泉 平湯温泉・新平湯温泉・栃尾温泉・新穂高温泉白骨温泉乗鞍高原温泉・さわんど温泉・坂巻温泉・中の湯温泉・上高地温泉・焼岳温泉
高山市HP
飛騨高山観光協会

奥飛騨温泉郷観光協会
元湯孫九郎HP
http://www.city.takayama.lg.jp/
http://www.hidatakayama.or.jp/
http://www.okuhida.or.jp/
http://www.magokuro.com/
雑記帳 奥飛騨温泉郷の5湯の内、栃尾温泉・新平湯温泉が未入浴。
次回には両方を一度に制覇したい。
日本一の露天風呂王国・奥飛騨温泉郷の中で、最もしっとりとした雰囲気を漂わせ、大人の湯宿が点在しているのが福地温泉だ。
福地温泉・元湯孫九郎 (岐阜県)
飛騨地方の中央に位置していた高山市だが、2005年2月1日、奥飛騨温泉が所在してた旧上宝村を含む近隣9町村と合併し、東京都に匹敵する日本一広い面積を有する新しい高山市が誕生した。

その広さは、東海北陸自動車道の飛騨清見ICから国道158号線で奥飛騨温泉郷に向かって東へ走ってみると分かる。

市中心部を抜けるのに若干時間がかかるが、後はほとんど信号がないにもかかわらず、1時間走っても奥飛騨温泉郷の入口である平湯温泉に到着しないのだ。

市域の93%が森林で占められ、山・川・渓谷・峠などで地理的に分断され、標高差も2,000mを超えるなど、地形的に大きな変化に富んでいる。

北東部には槍ヶ岳・乗鞍岳・穂高連峰などの飛騨山脈(北アルプス)を擁し、標高の最高は奥穂高岳の3,190mだ

高山市中心部には観光スポットが多い。

城下町の中心、商人町として発達した上町・下町の三すじの古い町並、高山陣屋などの歴史的建造物、からくり人形など飛騨の匠の技による華麗な屋台が引き回される高山祭(山王祭・八幡祭)。

さらに江戸時代から続く2ヶ所の朝市、飛騨の名物である飛騨牛朴葉焼/朴葉味噌・赤株から高山ラーメンに至るまで、郷土色豊かな高山市は多くの観光客を惹きつけてきた。

これに加え、今回の合併により、中部山岳国立公園内の北アルプスの名峰群、さらにこれらの山懐に湯煙をあげる奥飛騨温泉郷を市域に組み入れ、一大観光都市となった。


中でも、高山や奥飛騨温泉郷をベースに、3000mを超える北アルプスの雄峰、乗鞍岳と穂高連峰を手軽に訪れるのが大きな魅力だ。乗鞍岳は23の峰、7つの湖、8の高原があり、山頂近くまでバスで乗鞍スカイラインを利用して行ける。
また、穂高連峰へは、奥飛騨温泉郷から世界有数の新穂高ロープウエィで西穂高山頂近くまで簡単に行ける。
高山市から国道158号線で東行すると乗鞍岳が近づいてきて奥飛騨温泉郷はもうすぐだ。逆に松本市から西行すると上高地入口・安房峠(有料)を通過して奥飛騨温泉郷に入る。
高山市内の風情ある町並み。
奥飛騨温泉郷は、平湯川・高原川沿いの平湯・新平湯・福地温泉と蒲田川沿いの栃尾・新穂高温泉の総称で、日本でも有数の湯量を誇り、数多くの大小の旅館が露天風呂を有し、その数は日本一である。

福地温泉は、平安時代に村上天皇がここで療養したという伝承、また平家落人伝説も残る。

素朴で静かな山里に、旧家を移築した宿や飛騨建築を取り入れた宿が11軒。それぞれが広い敷地にひっそりと建ち、奥飛騨温泉郷の中で最も落ち着いた大人の雰囲気を持つ温泉地だ。

この地区には、古民家を移築して奥飛騨の山里を再現した「昔ばなしの里」があり、ここでは男女別の内湯と露天風呂を持つ「石動の湯」で日帰り入浴をすることも出来る。

福地温泉で最もマスコミ露出度が高く、人気がある旅館は「湯元長座」だ。「日本秘湯を守る会」の会員旅館だが、料金が2万円前後からと高額で、秘湯の宿というよりも高級旅館の範疇に入ってきている。
何れの宿も坂道の道路から奥まった所にひっそりと佇んでいて、「旅館が建ち並ぶという描写は当らない。日本の温泉街では珍しい静謐(せいひつ)な佇まいだ。
標高1000mの福地温泉入口
部屋からの風景
前を流れる高原川の急流
元湯孫九郎は、福地温泉で最初に本格的な営業を始めた旅館だ。
今でこそ珍しくないが、ここは創業当初から露天風呂を持ち、飛騨温泉郷の数多い露天風呂の先駆けだそうだ。
夕食時、長時間話し込んだ女将によれば、ここに嫁いだときはまだ旅館を経営しておらず、養蚕を生業とする農家だった。
ご主人がいっちかばっちかで温泉掘削を決意したが、銀行が温泉が出たら融資するとのことで、資金を自力で掻き集めた。
温泉が湧出するまで死ぬ思いで、神に祈ったという。
その成功を見て、村の人も掘削を始めたので、現在の旅館のオーナーはすべて農家出身だそうだ。
孫九郎は何代か前の先祖の名前である。


現在の孫九郎は、飛騨造りの堂々たる構えで、客室は31、すべて和室でBT付が26室。T付が5室だ。
この5室は築130年の建物に2階を乗せた本館にある。
金曜日2人1室 (BT付) 1人18、000円(税込)
元湯孫九郎本館
夕食時に苦労話をしてくださった女将
堂々たる飛騨建築のロビー
高原川対岸から見た新館(鉄筋4階建て)
8畳+4.5畳+絨毯敷きの広縁(バス・トイレ付)トイレはウオッシュレットではなかった。
料 理
煮 物
山女塩焼き
山芋ソバ
五平餅
山菜の天麩羅
飛騨牛のしゃぶしゃぶ
前 菜
お造り(鯰・鯉・鱒)
夕・朝食とも百数十年前の民家を移築した食事処で頂く。
中央には熊皮を敷いた炉辺。

料理は飛騨及び山川の食材をひと手間かけた郷土料理が中心。
ボリュームたっぷりだった。

食事を取りながら、女将から孫九郎開業当時の苦労話を聞き、興味深かった。
古民家を移築した食事処
分厚い一枚板のテーブル
風 呂
風呂は文句なく素晴らしい。
男女別の桧の内湯と大きな露天風呂、それに無料の家族湯が1つある。
大きな露天風呂はとかく落ち着いて入浴できないことが多いが、男性用にはご覧のとおりの桧の風呂があり、これが快適だった。
ここの露天風呂は、敷地も湯船も大きいので、周囲を板塀で囲ってあっても開放度抜群、周囲の背の高い巨木の緑も目に快い。
薄く青味がかった乳白色の湯はため息が出るくらい美しい。

男性用には、屋根の付いた小さな桧風呂があって、湯は縁から溢れて本体の露天風呂へ流れ出ている。
しかし、色が異なっていて青味が濃い。

とかく大きな露天風呂は、どこの身を置くべきか迷ってゆったりと入浴できないことが多いが、その点、この桧風呂を独り占めして入浴すると、「極楽極楽」の気分になれること請け合いだ。

風呂は湯口に近いところは熱めだが、遠ざかるに従って温くなるので、自分の適温を探って落ち着けるのもうれしい。
40人はゆったり入浴できる大きな露天風呂。
朝の朴葉味噌美味しかった。
しかし、夕食の飛騨牛は、しゃぶしゃぶの代わりに、朴葉味噌で食べたかった。期待していただけに残念。
朝食 きのこ・朴葉味噌
朝 食
メロン
2つに仕切られた内湯。左右で温度が異なる。
家族湯は5人〜6人は入れる大きさ。無料で、予約する必要が無く、空いていたら鍵を閉めて入浴する。
露天風呂にある掛け湯兼飲泉所
ここには、旅館が所有する3つの源泉の内、温度差が違う2つの源泉が混合されて注がれている。
源泉温度は67度と36℃、外気温によって二つの温泉の比率を変えて調整枡で混合する。
温泉を溜めるタンクは無いので、生まれたままの湯がそのまま風呂に落とされる。

「どちらも単純温泉で無色透明ですが、含まれる成分が微妙に異なり、混合する際成分中の硫黄分と鉄分が反応し硫酸鉄に変化することによって緑褐色に濁ると思われます。」とホームページに書かれていた。
その日によって色が変わるようで、この日はご覧のとおり青味がかっていた。

内湯は、角がとれた桧の縁が温泉を含んで褐色に変化、なんとも言えない味わいを見せている。
風呂は2mx7mくらいの大きさで、湯はスルーだが2つに仕切られ湯口のほうが熱めになっている。
もちろん、わたしは温い方にたっぷりと浸かった。
内湯には主力の3番目の源泉(毎分200リットル/分)が注がれている。

泉質は美人の湯と呼ばれるナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉)で、80℃の高温のために熱交換システムを用い、適温にしてから浴槽に落としている。
これによって加水して薄めることなく、新鮮な湯で入浴できる。

この熱交換システムによって作られた温水は、館内の給湯や部屋の暖房、廊下などの床暖房に利用され、省エネにも貢献している。

口に含むと昆布のだし汁の味がした。

風呂はこれ以外に板塀で囲われた家族湯がある。無料で、空いていれば中に入ってロックしてから入浴する。
貰い湯:福地温泉の旅館に宿泊した場合、他の旅館1軒に無料で入浴できる。
利用出来る時間帯は午後3時から4時 同6時から9時。
● 立ち寄り湯不可