施設名 : やまゆり荘  (入浴日:2008.9.29)
所在地 : 木曾郡木曽町開田高原
温泉名 : 御嶽明神(おんたけみょうじん)温泉 
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
御嶽明神温泉 やまゆり荘 (長野県)
   
住 所 長野県木曾郡木曽町開田高原西野6321−1211
電 話 0264−44−2346
交通機関 長野自動車道塩尻ICから約70km
中央道伊那ICから権兵衛トンネル経由で約40km(推定)
中央自動車道中津川ICから約70km(推定)
JR中央本線木曽福島駅からおんたけ交通バス西野行で50分、菅沢下車、おんたけ交通バス明神温泉行きで8分、終点下車すぐ
施 設(日帰り用) 食事処、休憩所、売店、駐車場(120台)
宿 泊 不可
泉 質 ナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩・硫酸塩温泉 湧出量:170リットル/分 泉温:47℃
飲用可(炭酸味・苦味・鉄味・塩味)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
立ち寄り入浴時間 10時〜21時
定休日 毎週火曜日
入浴料金 大人 600円
入浴施設 内湯男女各1、露天風呂男女各2、サウナ(土・日・祭日のみ営業)
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 御岳登山・トレッキング、スキー御岳ロープウエイ、木曽馬の里、尾ノ島の滝、木曽福島宿、奈良井宿、寝覚ノ床、妻籠・馬篭、高山
お土産・食事 館内で両方とも可
近くの温泉 濁河温泉、西野温泉、木曾御嶽温泉、木曽福島温泉(二本木の湯)、鹿の瀬温泉、木曾温泉
木曽町HP
観光協会HP
開田高原HP
やまゆり荘HP
時香忘紹介HP
http://www.town-kiso.com/
http://www.kankou-kiso.com/
http://www.kaidakogen.jp/
http://www.kis.janis.or.jp/~yamayuri/
http://gourmet.yahoo.co.jp/0004592571/M0020011807/
雑記帳

木曾と言えば、現在の岐阜県側にあるというイメージを持っていた。
木曾谷と言えば、木曽川上流の渓谷一帯を言うが、調べてみると現在の長野県の木曽郡・塩尻市楢川地区・松本市奈川地区、岐阜県の中津川市神坂、馬籠、山口地区に該当するようだ。

また、歴史的に見ると、かっては美濃国恵那郡に属していたが、信濃国と所属がしばしば争われた。
9世紀後半の貞観年間には勅命による検分が行われ、県坂上岑(鳥居峠)を境界とし、岐蘇・小岐蘇の所属は美濃国恵那郡絵上郷と定められたが、平安末期になると、源(木曾)義仲が信濃国木曾の住人とされたように、「木曾谷は信濃」という認識が生まれた。

これらからすると、私の木曾は岐阜県(旧美濃国)といったイメージもまんざら間違っていないと意を強くした。

日本百名山・御嶽山(御岳)の東麓、標高1000から1300mの開田高原にある御嶽明神温泉の日帰り施設やまゆり荘。
爽快な源泉かけ流しの露天風呂からは、標高3,067mの雄峰を仰ぎ見ることが出来た。
木曽町は長野県の南西、木曽郡の中央部にある町で、2005年11月1日、木曽福島町と周辺の日義村・開田村・三岳村が合併して誕生した。「日本で最も美しい村連合」の一つだ。

町の西には、古くから信仰の山として崇められてきた御嶽山(おんたけさん 日本百名山)が聳えている。
活火山の御嶽山は岐阜県との県境にあるが、最高峰の剣が峰は木曽町にある。

因みに御嶽山は、新字体で標記した御岳や御岳山と表記されることが多い。

長野県木曾地方の盆踊歌・木曾節でお馴染みの山だ。

木曽のナー 中乗りさん 木曽の御岳 ナンジャラホーイ
夏でも寒い ヨイヨイヨイ ヨイヨイヨイノ ヨイヨイヨイ
霧雨の中、御嶽山の一部がかすかに見えた。
御嶽明神温泉は開田高原の一角にある。
開田高原は、御嶽山の東側の裾野と北部・東部の飛騨山脈に囲まれた標高1000mから1300mの高原だ。

昔から木曽馬の飼育が盛んで、平安時代の末期、源氏の一族・木曾義仲もこの馬に乗って戦場を駆け巡ったのだろうか。
また、この一帯は蕎麦の産地でもあり、蕎麦工場や蕎麦処も多く見かけた。

木曽福島から飛騨高山に抜ける国道361号線(木曾街道)に乗り、池の沢ポケットパークで左折、案内板に従って上り坂を8kmほど進んだ先、標高1400mの高所に源泉が湧き出る御嶽明神温泉がある。

地図で見るとかなりの隘路を想像したが、白樺が両側に茂る道路は、ほとんどが2車線で快適なドライブが楽しめた。
開田高原を抜ける国道361号線
やまゆり荘は早い時期から一度は入浴してみたいと思っていた日帰り施設だったが、よく利用する中央道からもかなり遠くアクセスが悪いので実現しなかった。しかし今回は、これも長年の念願だった濁河温泉(岐阜県、御嶽山の中腹1800mにある・・・追って掲載)に宿泊することになり、こちらへ向かう途中に立ち寄ることが出来た。

結果は、期待していた以上に風呂・温泉・自然・眺望が素晴らしかった。
建物はごく平凡な外観だが、館内は広く、充実した土産物コーナー、それに地元特産の蕎麦が食せる食事処を備えている。

風呂は内湯の他に露天風呂が2つ(この日、内湯の前の小さな露天風呂は湯が張られていなかった)ある。
売り物は、御嶽山が眺望できる大きな露天風呂だ。
瓢箪型の風呂は、一度に30〜40人くらい入浴できる広さ、温泉はナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩・硫酸塩温泉という重厚な泉質、含有される鉄分が酸化した鮮やかなウグイス色に変化していた。
湯量は170リットル/分と豊富なのでかけ流し、源泉温度は47℃あるが、冬季は加温しているようだ。
内湯・露天風呂とも私にとって適温だったので41℃前後と思えた。
多くの成分を含むだけに、口に含んだ味は複雑で、炭酸味・鉄味・苦味、それに僅かな塩味がした。

定休日は毎週火曜日、営業時間は午前9時〜午後9時まで、入浴料金は大人600円である。
瓢箪型の当日男性用の露天風呂
扇型の内湯
岩石が変色した湯口の一つ
施設の外観
広い館内と充実した土産物コーナー、レストランもある。
手入れされた樹木と大きな岩石が巧みに配置された露天風呂からは御嶽山が眺望できる。
蕎麦と言えば信州。ここ木曾谷も産地で、木曾街道(国道361号線)沿いには新蕎麦の時期を前にして、いたるところで蕎麦の幟が立てられていた。
今回の旅を前にして、全国の温泉を旅され、食通でもある「さすらい人」さんから「濁河温泉に行くならここに是非」と推奨いただいたのが、木曾街道沿いの「時香忘(じこぼう)」だった(木曽郡木曽町新開柴原8990 電話:0264−27−6428 木曾福島スキー場手前2km南側)。
食にうるさくない私だが、唯一、蕎麦だけは強い反応を示す。さっそく昼食時にここを通りかかる旅程を組み、期待に胸を躍らせつつ立ち寄った。結果は期待以上、なんとも絶妙な味・香・喉越しだった。
小麦粉を入れず、葉脈と木の繊維を0.3%だけ加えるだけ。
湯ごねもしないで手打ちする10割蕎麦は香豊かでかつ喉越しも良い。
当日は平日、かつ雨だったので、1日20食限定、更級蕎麦と粗引蕎麦が背中合わせの2色の蕎麦(夜明け蕎麦)を食せたのが望外の喜びだった。
旅やグルメのテレビ番組でたびたび報道されている。国道沿いなので見落とすことは無い。
店内は洒落たレストランの雰囲気。スタッフの接遇も洗練されている。
1日20食限定のまぼろしの蕎麦(夜明け蕎麦・・・1570円)。
木曾谷の蕎麦処  時香忘