データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
下部温泉 古湯坊 源泉館 (山梨県)
所在地 : 南巨摩郡身延町(みなみこまぐんみのぶちょう) 

施設名 : 古湯坊 源泉館(こゆぼう げんせんかん) 

温泉名 : 下部(しもべ)温泉
住 所 山梨県西八代郡身延町下45
電 話 0556−36−0101
交通機関 中部横断道増穂ICから国道52号線経由で約32km
JR身延線下部温泉駅下車徒歩20分
施 設(日帰り) 食事処(蕎麦程度)、駐車場は別館神泉前に2台程度、見逃したが、別の所に正式な駐車場があるようだ。
宿 泊 2011年9月現在料金(税・サ込み)(詳細・最新料金は下記の源泉館HP参照)
本館(2人1室1人11,000円 〜 16,000円)
別館神泉(滞在型個室2人1室1人8,000円〜12,000円)
第2別館(滞在型合部屋 1人6,300円)
泉 質 単純温泉 (浴槽の岩盤から自噴湧出 pH8.0 源泉温度:30〜32℃) 415リットル/分 混浴内湯のかくし湯岩風呂は加水・加温無し)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
立ち寄り入浴時間 8時〜15時(内2時間)
定休日 年末の5日間
入浴料金 大人1000円(2時間以内) 
入浴施設 男性用内湯(本館5階) 女性用内湯(本館2階) 混浴内湯(1・・・女性専用時間pm5時〜6時30分))
浴室備品(日帰り) 石鹸・シャンプー・ドライヤー有り、鍵付きロッカー無し(貴重品はフロントへ預ける)
観光スポット 重要文化財門西家・甲斐黄金村湯之奥金山博物館・早川渓谷・身延山久遠寺・赤沢宿・白鳳渓谷富士五湖・青木ヶ原樹海・白糸の滝・甲府及びその周辺
お土産・食事 温泉街で可能。
近くの温泉 西山温泉奈良田温泉奈良田の里温泉十谷上湯温泉、雨畑湖温泉(VILLA雨畑)光源の里温泉(ヘルシー美里、河口湖温泉郷、
身延町HP
下部観光協会HP
身延観光協会
源泉館HP
http://www.town.minobu.lg.jp/
http://www.shimobe.info/
http://www.minobu.info/
http://www.gensen1126.jp/index.html
雑記帳 源泉館は前々から入浴しなければ、と義務感のようなものを感じていたが、なにせ不便な所なので機会を逃していた。
今回、入浴700ヶ所入浴・宿泊記念、自分へのお祝いとして、南アルプス山麓の西山温泉慶雲閣(追って記載)に泊まったので、この機会を逃しては源泉館に2度と行けないという固い決意のもと、翌朝、チェックイン後に直行した。
身延町は2005年4月に(旧)身延町・中富町・下部町が合併し、(新)身延町としてスタートした。

山梨県の南部に位置し、中央を日本三大急流の富士川が流れ、河畔に西山温泉や奈良田温泉などの温泉が湯煙るをあげる早川などが流れ込んでいる。

山岳地帯を流れる富士川の両岸をJR身延線・国道52号線が南北に、国道300号線が東西に走り、周辺には身延山久遠寺・下部温泉そして富士五湖の一つである本栖湖がある.

身延町は、開祖である日蓮上人の霊廟があるその身延山久遠寺の門前町として栄えてきた。
(宗務院を東京都大田区池上本門寺に置き、千葉県鴨川市の誕生寺など多数の大本山・本山がある)

久遠寺は、文永11年(1274年)に開祖日蓮が開いた日蓮宗の総本山であり、巨大な三門をくぐって、300段近い階段を登った先に、本堂などの建造物が建ち並ぶ。

国道52号線から撮影した日本三大急流の富士川。
下部温泉は、石和温泉・湯村温泉と並び甲州三大温泉に数えられている。
山梨県と静岡県の県境に位置する毛無山(1964m)に源を発しやがて富士川と合流する下部川沿いに、30軒ほどの旅館がある。

車のすれ違いが難しい道路の両側に古びた中小の旅館や土産物屋が建ち並び、下部川を跨ぐ橋から見る風景などと合わせて、歴史ある温泉地でないと醸し出せない温泉情緒が漂う。

山梨県の他の温泉地と同様に、ここもまた武田信玄ゆかりの湯と謳われ、信玄自らが川中島の戦いで負った傷を癒したという伝承がある。
それはともかく、江戸時代から湯治場として知られ、身延山への参詣者も利用していたのは間違いないところだ。


下部温泉は、国(環境省)から国民保養温泉地として指定されているが、その条件の一つである自然に恵まれており、歓楽的要素が無く静かで素朴な温泉地である。
富士川の支流・下部川が温泉街を貫く。
狭い道路に小さな宿や土産物屋等がぎっしりと建ち並ぶ。
下部川沿いの奥の方まで宿が点在する。
岩盤から温い湯が湧き出る岩風呂で知られた本湯大市館は、経営が変わり館名も裕貴屋になった。
「下部温泉に「(古湯坊)源泉館あり」と温泉通にはよく知られた湯治宿である。

源泉館のHPには、武田信玄や父信虎の土地浴場免許状や数多くの古文書が掲載されており、それらの真贋はともかく、本当に信玄自身が川中島合戦の傷を源泉館の岩風呂で治療したという言い伝えを信じたくなる。

源泉館は下部温泉の最奥に近い神泉橋を渡った先にあり、一般客を受け入れる本館と、湯治客が利用する別館(個室の神泉と相部屋にもなる第二別館)とがある。
料金は、本館で10、000円〜16、000円(シャワー付きトイレの部屋もある)前後だが(2011年9月現在)、詳細や湯治については、宿のHP又は電話で照会ください。

風呂は男女別の内湯が本館にあるが、なんと言っても有名なのは、別館神泉にある混浴の足元湧出風呂「武田信玄公かくし湯大岩風呂」だ。
足元湧出と言ってもスケールが違い、広さ15畳ほど、深さ2m以上の天然岩盤風呂の上に床を敷いて、安全に入浴出来るようにしてある。
無論、加水・加温無し、ピュアーな源泉のかけ流しである。


立ち寄り入浴の時間帯は8時〜15時まで受付(内2時間以内)で料金は大人1000円、混浴の際の女性用に薄いガーゼ生地のタオルが200円で借りられる(買取1、200円)。
混浴「かくし湯大岩風呂」がある別館「神泉」
かくし湯大岩風呂の構造(図は源泉館HPから引用)
男女別の脱衣場から出ると手前に加温された小さめの岩風呂があり、その先、右手の階段を7〜8段下った先に大岩風呂がある。
昔あった天然の岩風呂の上に後から湯屋が建てられて、このような構造になったのだろう。
風呂の岩盤からの自然湧出で、湯量は最大で400リットル/分。
泉質はpH8のアルカリ性単純温泉、柔らかでしっとり感がある。

湯温は30℃前後で、浸かった瞬間に若干の温もりが感じられ、飛び出るほどの冷たさではなく、冷鉱泉でなく温い温泉といった表現が合う。

女性はタオル巻きの入浴OKだが、宿泊の場合は夕方5時〜6時30分迄が女性専用タイムとなっている。
大岩風呂は上から全貌を見ることが出来る。宿のHPでは15畳位の大きさとあるが、もっと大きく感じる。浴槽の中にいる人は全員が壁に背中を付け、沈思黙考して長湯している。奥の板が張ってない岩盤部分が人気スポットのようだ。
加温された風呂。大岩風呂とこことを交代で入浴するのが入浴方法だが、あまり利用者はいなかった。
右側が男性用脱衣場
別館神泉・・いかにも湯治場らしい雑然とした雰囲気。いくら声をかけても人が出てこないので、本館に行って料金を払ってからここに戻ってきた。
館内の掲示がとても面白い。
「無断入浴者は不法侵入により処罰される」の警告があった。
無人がちで開放的なので、こういう輩が出てくるのだろうか?
知らないと恥をかく源泉館の入浴マナー10箇条(末尾の!は原文のまま)
その2:男性は浴室内ではタオルで前をかくすこと!(男性もタオル巻きが推奨されているようだ)
その3:女性は薄手のバスタタオルを巻くこと!(厚手のは駄目?)
●館内表示だけでなく、ここのHPにも愉快な既述があった。
・武田信玄公かくし湯 (大岩風呂)は混浴です。
女性は記憶に残る良い湯に入るのだと思って恥ずかしがらないように、男性は興味本位のみで入らないようにお願いします。

お肌ツヤツヤ、サッパリ感。混浴なので、和気あいあいで相乗効果があります。
日蓮宗総本山で宗祖・日蓮上人が祀られる身延山久遠寺にほど近く、日本三大渓流富士川の支流、下部川の渓流沿いに中小の素朴な旅館が30軒ほどが建ち並ぶ甲州三大温泉の一つ下部温泉(他に石和温泉・湯村温泉)。

下部川を跨ぐ神泉橋の袂にあり、昔ながらの湯治が出来る古湯坊源泉館には、30℃前後の温い温泉が自噴する日本最大級の足元湧出風呂「信玄公かくし湯大岩風呂(混浴)」がある。