離れ・混浴露天風呂へは大柳川を跨ぐ吊り橋を渡って対岸へ。風雨の中の渡橋はちょっと怖いかも知れない。
ベンチが置いてある湯上がり処
一部
風呂は、男女日替わりの内湯「ながめの湯」と「ぶんぶくの湯」の2か所と、吊り橋を渡った対岸にある混浴の「渓流野天風呂」と「かじかの大岩風呂」がある。
この日の男子用内湯は、幸運なことに浸かりたかったながめの湯。
渓流と吊り橋を見下ろす眺望の良い浴室に、湯温の違う3槽に仕切った長方形の風呂がある。
向かって左側が32℃、中が36℃、右が41℃くらいと、左から右へ向かって温度が高くなってくるのが嬉しい。好みの浴槽は温度が一番低い左側だったが、弱い加温をしているように思えた。
露天風呂の渓流野天風呂は文字通り大柳川をまじかに見る露天風呂で、真正面には100トンを超えるだろうか、巨大な岩石の下にタイル張りで小さな円形の風呂が設けてある。
加温加水無しのほんの少し温もりのある源泉が掛け流しで落されている。
泉質はカルシウム・ナトリウムー塩化物温泉、源泉温度は31.3℃、動力揚湯で毎分88リットルほど、無色透明でかうかな硫黄臭があり、口に含むと僅かな塩味・苦味があった。
日帰り入浴料金は大人1000円、入浴時間は10時~17時のようだが、当日入浴出来るか事前に電話で確認した方が良い。
十谷上湯温泉は南アルプスに近い山梨県の秘湯で、国道52号線から県道を大柳川渓谷に向かって7kmほど進んだ先にある。最後の1.5kmの道路は、すれ違いが出来ない隘路。
源氏の湯は、日本秘湯を守る会の奈良田温泉白根館の姉妹館で、ここも新規に同会に加入した。吊り橋を渡って対岸にある混浴露天風呂がワイルドで、内湯には源泉風呂もある。
南巨摩郡は峡南とも呼ばれ、南部町・早川町・身延町・富士川町の4町から成り、総人口4万人余りの郡である。
富士川町は甲府盆地の南西部にあり、2010年に増穂町と鰍沢町が合併して出来た新しい町だ。
西には櫛形山や源氏山などの2000m級の山々がそびえ、東側には町名の通り、富士川が流れている。
富士川は、長野県・山梨県及静岡県を流れる一級河川で、日本三大急流(他に球磨川と最上川)の一つに数えられている。
上流では釜無川と呼ばれ、幾つもの河川と合流して甲府盆地を下り、笛吹川と合流してから富士川と呼ばれ、最後に駿河湾に流れ込む。
知られた観光地は見当たらないが、ゆずや洋ナシなどの栽培が盛んである。
富士川町の国道52号線沿いを流れる富士川。ここではゆったりと流れ下っている。
玄関に入ると正面にすぐ木造階段、右側がフロント。秘湯の宿に相応しい素朴な雰囲気だ。
施設名 : 源氏の湯 (入浴日:2011.4.18)
住 所 | 山梨県南巨摩郡富士川町十谷4249 |
電 話 | 0556-27-0224 |
交通機関 | 中部横断道増穂ICから国道52号県道407号経由で約13km (東京からだと中央道甲府南ICから国道140号線・52号線・県道407号線の方が距離が短い。) JR身延線鰍沢口からタクシーで約20分 |
施 設(日帰り) | 日帰り用の施設無し 駐車場有り |
宿 泊 | 部屋数は離れを含めて11室(10室がT付)あり、料金は1泊2食付で12,000円~14,000円(平日は1000円割引)となっている(パンフレットによる料金)。 但し日本秘湯を守る会のページでは、13,150円~15,150円となっているので、最近値上げさらたのかもしれない(2011年4月現在)。 |
泉 質 | カルシウム・ナトリウムー塩化物温泉 源泉温度:31.3℃、動力揚湯で毎分88リットル、pH8.6 無色透明で微かに硫黄臭があり、口に含むと僅かな塩味・苦味。 |
適応症 | 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間 | 10時~17時(要問合せ) |
定休日 | 不定休 |
入浴料金 | 大人 1000円 1歳~小学生 800円 |
入浴施設 | 男女別内湯各1 混浴露天風呂1 |
浴室備品 | 内湯にシャンプー・ボディソープ・ドライヤー(ロッカー見かけなかった記憶) |
観光スポット | 身延山、甲府盆地の観光スポット、富士五湖 |
お土産・食事 | 館内で不可 食事は国道52号線沿いで |
近くの温泉 | 下部温泉・石和温泉・湯村温泉・富士河口湖温泉郷・西山温泉・奈良田温泉・芦安温泉・桃の木温泉・川浦温泉・笛吹川温泉・甲府盆地内の日帰り温泉施設多数 |
富士川町HP 観光物産HP 秘湯を守る会HP |
http://www.town.fujikawa.yamanashi.jp/ http://www.town.fujikawa.yamanashi.jp/kanko_kyokai/ http://www.hitou.or.jp/hymbrrsv/hymbr_pg01.html?yc=yg191 |
雑記帳 | 十谷上湯温泉源氏の湯はここ3年間ほど、宿泊または日帰り入浴をしなければ、と思っていた懸案温泉。 ここは家内が条件のウオッシュレット有りのトイレ付部屋があるので宿泊を考えていたが、次善の立ち寄り入浴となった。 ほんの少し話した程度だったが、経営を任された白根館のご子息はなかなか好感が持てた。 |
左奥は対岸の離れ。
渓流野天風呂に浸かりながら見るかじかの大岩風呂。
この巨岩の下に湯温30℃前後、円形タイル張りの源泉風呂がある。地震多発の折、ここで長湯をするには勇気がいる。
この岩は遠くから見るとガマに見えるので、かっては「がまの湯」と呼ばれていたそうだ。
ここから先がいきなり狭くなり、対向車が来ないことをひたすら願った。
内湯「ながめの湯」は熱交換による加温源泉かけ流しと循環の併用と思われる。もう一つのぶんぶくの湯は2槽。
混浴露天風呂の渓流野天風呂とかじかの大岩風呂。脱衣所は男女別に設けられている。
小さな秘湯の宿2軒の最後に、源氏の湯の立派な門が現れた。両側にはお馴染みの日本秘湯を守る会の提灯がぶら下がっていた。