小坂温泉郷下島温泉 厳立峡 ひめしゃがの湯 (岐阜県)

循環・掛け流し併用

飛騨・小坂町の町域にある三ヶ所の温泉、濁河温泉・湯屋温泉・下島温泉を括って小坂温泉郷という。濁河温泉は御岳山の7合目、標高1800mにあり複数の旅館がある温泉としては日本最高所にある。残る湯屋温泉・下島温泉は日本有数の高濃度炭酸泉で、ここでは人気の高い日帰り温泉施設、ひめしゃがの湯に入浴した。

御嶽山の7合目、標高1800m、複数の宿がある温泉としては日本最高所にある濁河(にごりご)温泉。宿泊した旅館御岳(2020年2月現在休業中)の見事な内湯。風呂、温泉、眺望とも美しい。 

濁河温泉

住 所 岐阜県下呂小坂町落合1656
電 話 0576-62-3434
交通機関 JR高山本線飛騨小坂駅から濃飛バス鹿山行きで15分、ひめしゃがの湯下車すぐ(タクシーで15分)
中央自動車道/中津川ICから国道257、41号、県道437、441号で厳立峡方面へを81km
下呂温泉から国道42号、県道437号で約40分
宿 泊 不可
泉 質 含二酸化炭素ーナトリウムー炭酸水素塩泉・塩化物冷鉱泉(pH6.1 23℃)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
日帰り入浴時間 10時30分~21時30分(受付終了21時)
定休日 毎週水曜日(祝日の場合は営業)
入浴料金 大人700円 小学生350円 小学生未満無料
観光スポット 厳立峡、滝巡り、下呂合掌村、旧大戸家住宅(重要文化財)、民芸の郷、悲太陶房、中山七里、高山
お土産・食事 館内で両方とも可
近くの温泉 湯屋温泉、下島温泉、濁河温泉下呂温泉、乗政温泉(廃業)、飛騨金山温泉、南飛騨馬瀬川温泉、白川温泉、萩原温泉
下呂市HP
下呂温泉HP
飛騨小坂HP
ひめしゃがの湯HP
http://www.city.gero.lg.jp/HP/index.cfm
http://www.gero-spa.com/
https://hida-osaka.jp/index.html
https://hime-spa.jp/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)

小坂温泉郷は、下呂市小坂地域に3つの温泉の総称で、国民保養温泉地に指定されている。

日本百名山の御嶽山(3067m)西麓の7合目、標高1800mにある濁河(にごりご)温泉は、複数の宿がある温泉としては、万座温泉(群馬県)と並んで日本一の高所にあり、かつ通年、自家用車で到着できる点でも共通している。

一方、湯屋温泉と下島温泉は麓にあり、何れも渓谷沿いの自然豊かな温泉地だ。ここは、御嶽山の飛騨川登山口として利用されている。
この2つの温泉は、日本でも有数の高濃度炭酸泉である。炭酸泉は温泉1リットル当りの炭酸ガス濃度が250ppm以上と定められ、その中でも1000ppm以上を高濃炭酸泉と呼ばれている。
代表的なものとして大分県の長湯温泉が有名だ。湯屋温泉と下島温泉の平均濃度が1200ppmもあり、長湯温泉を遙かに上回っている。

下呂温泉を発って次の宿泊地、奥飛騨温泉郷に向う途中、当初は温泉好きに知られる湯屋温泉の泉岳館に立ち寄るつもりだったが、あいにくここは日帰り入浴を受け付けていなかった。
そこで近くの下島温泉の日帰り施設で、温泉雑誌で高評価、同じ炭酸泉のひめしゃがの湯に立ち寄った。

尚、下島温泉には、昭和レトロの素朴な宿、仙游館朝六荘があり、景勝地・厳立峡や日本一滝の多い町、小坂町の200以上の滝を巡れるのに便利だ。

炭酸泉が抜けないようなシステムで加温されいる。湯温はやや温めの38度、お陰で泡が体に付着してくる。

施設名 : 厳立峡 ひめしゃがの湯 (2019.9.19入浴) 

2004年3月、益田郡の下呂町・小坂町等5町村が合併して下呂市が誕生した。
県の中東部に位置し、標高3067mの御嶽山系の山並みが迫り、中央を乗鞍岳を源とする木曽川水系の飛騨川が流れる。
飛騨川に沿って国道41号やJR高山線が通り、横断する形で国道256号、257号が通じている。

奈良時代後期、この地には、宿駅として下留(しもつとまり)が置かれていた。
これが室町時代には、音読みとなって「ゲロ」と読まれていたことを明かす古文書が残っている。


周辺は飛騨木曽川国定公園や県立自然公園に指定されており、飛騨川の両岸には、徳川家康以下4代将軍に使えた儒学者・林羅山が、草津温泉・有馬温泉と並ぶ三名泉と称えた下呂温泉や濁河温泉・下島温泉・湯屋温泉から成る小坂温泉郷があり、両方で年間300万人が訪れる。
因みに濁河(にごりご)温泉は、長野県と岐阜県の県境に在り、日本百名山の御嶽山(標高3067m)の北西山麓、標高1800mにあり、通年営業では日本で最も高い所にある温泉だ。

また、小坂町は日本一滝の多い町をPRしていて、町域には5m以上の滝が216瀑ある。

加温なしの冷たい源泉浴槽。左は真水を加温した浴槽で、左右交互に入浴するのを薦めている。

大きな畳敷きの休憩場。食事処の「姫亭」の名物は、温泉を使ったしゃぶしゃぶ湯豆腐。

下呂温泉を発って国道41号を北上、高山・奥飛騨温泉郷に向う途中の飛騨小坂で見かけた小坂温泉郷(濁河・湯屋・下島)方面、県道437号との分岐点。左の厳立峡(がんだてきょう)は、御嶽山の噴火によって流れ出した溶岩流の末端部分だ。また御嶽山の向う途中の御岳パノラマラインとともに紅葉の名所である。
所在地 : 下呂(げろ)市小坂(おさか)町

日帰り温泉施設ガイドブック中のランキングで上位に位置付けられていたので、いつか行きたいと思っていた公営の「ひめしゃがの湯」だが、奈良ー東京定期ルートから外れている上に、近くに高速道路が走っていないために後回しになっていた。
今般、久しぶりに岐阜県の温泉を巡ろうと思い立ち、1泊目を下呂温泉、2泊目を奥飛騨温泉にし、順路になるひめしゃがの湯に立ち寄ることにした。

前日宿泊した下呂から高山に国道41号に乗って北上し、飛騨小坂で小坂温泉郷(湯屋温泉、下島温泉、濁河温泉)へのアクセス路線である県道437号に乗り換えて約10分、ひめしゃがの湯に到着した。
御嶽山の西麓、目の前に飛騨川の支流・小坂川の清流が流れ下り、背後に丘陵が迫る恵まれた自然の中にある。

この先には、日本百名山で標高3000mを越える雄峰、御嶽山の5万4千年前の噴火溶岩で形成された厳立峡があり、同じような岸壁が17kmに渡って御岳山まで続いている。

営業時間は10時30分~21時30分、定休日は毎週水曜、料金は大人700円。
風呂は内湯と露天風呂が男女別にあり、泉質は含二酸化炭素ーナトリウムー炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉、いわゆる炭酸泉で発泡があり、飲用も認められている。味は酸味と鉄分が混じっていて飲みやすいテイストではない。
この発泡は、下島温泉・湯屋温泉共通の特徴で、有名な大分県長湯温泉の含有量を遙かに上回る日本トップクラスの炭酸泉だ。

温泉名 : 小坂温泉郷(おさかおんせんごう)下島(したじま)温泉

恐らく眺望を確保するためだろう、受付はエレベータ又は階段で3階に上がる

これだけ立派な飲泉場は珍しい。見落としたが、ここが源泉場所を兼ねているのかも「知れない(写真はここのHPから借用)。

飛騨川の支流、小坂川の渓流沿いに立つ人気の日帰り温泉施設、ひめしゃがの湯。館名の通り、すぐ近くに御嶽山の噴火が造り上げた景勝地、厳立峡がある。

飛騨川の両側に多数の宿が立ち並ぶ下呂温泉。

すぐ近くにある日帰り施設、大きな市営露天風呂を独り占めで入浴した。超一級の日帰り露天風呂だ。

左はサウナ向けの冷たい源泉、中央はジャグジー・