倉吉市は鳥取県の中央部に位置し、人口約5万人、室町時代からの城下町である。
その面影を残すのが、倉吉駅からかなり南に離れた市役所周辺の打吹玉川地区だ。

倉吉のシンボルとなっている打吹山の北、玉川沿いには、江戸時代末期から明治時代に建てられた白い漆喰の壁と焼杉の黒い腰板の白壁土蔵が連なる。
この一角は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。

また、「かおり風景100選」や「美しい日本の歴史的風土100選」にも選定されていて、年間50万人の観光客が訪れる。

江戸時代中期に財をなした大阪の豪商、淀屋が建てたと伝えられる酒蔵と醤油屋の土蔵内は、赤瓦1〜8号館として、民芸品・酒造・醤油醸造・食事処・喫茶店などの店舗や見学施設が入っていて、倉吉市の郷土色を体感することができる。

関金温泉 関の湯共同温泉 (鳥取県) 

寂れた(もはや温泉街とは言えない)通りの一番奥、廃業した温清楼の先の左側、水色の暖簾をかけた民家の様な建物が関の湯だ。
入浴に際しては、反対側の地蔵院に設けられたダートの駐車場に車を停めることが出来る。

よほどの温泉好きでないと、ここにわざわざ入浴に来る観光客はなく、料金も地元住民と同じ200円で入浴することが出来る。

浴室はいたってシンプル、白いタイル張りの浴室に2mx1.5mの小さな浴槽のみ、これ以外は何も無く、カランもシャワーも付いていない。
その浴槽は、底も含めてオール木造で、足を折って詰めて4人がやっと入れる大きさだ。
かけ流しで満たされる温泉は、無色無臭透明な単純弱放射能温泉で、加温有り、加水無し、循環無しのかけ流しだ。

入浴時間は10時〜22時(受付は21時30分)、定休日は毎月第2第4月曜日と12月31日。

大山、蒜山に囲まれた山間にある関金温泉は、鳥取県と岡山県を結ぶ作州街道の宿場として栄えた古湯だ。
しかし、近年になって温泉教授・松田忠則氏の日本百名湯に選ばれた温清楼が閉館するなど、往時の賑わいは無い。
関の湯共同温泉は、温泉街の奥、国指定重要文化財の仏像を有する地蔵院の向かいにひっそりと佇む共同浴場だ。

所在地 : 倉吉市関金(せきがね)町 

明治36年オープンの歴史ある共同浴場。普通の民家の様な玄関先、青い暖簾が目印だ。右側の地蔵院に車を停めることが出来る。

中国地方最高峰の大山(だいせん 1729m)、南の蒜山(ひるぜん 1202m)に囲まれた山間にある関金は、山陰の歴史ある温泉地だ。
江戸時代には、倉吉から犬挟(いぬばさり)峠を越えて勝山に抜ける美作(みまさか)街道の宿場町として栄えた。
温泉が湧き出していたことから、「湯の関宿」と呼ばれていたらしい。

その当時から湯の美しさは評判で、透明度抜群のために「銀湯」「白金の湯」と呼ばれていた。
温泉は同じ鳥取県にあり、それほど遠くない三朝温泉と同様にラジウムを含有する。

矢送川沿いの山すそ、狭い坂道の両側に民家が立ち並び、奥に4軒の温泉宿が営業しているが、温泉街は形成されていない。
かって、松田忠則温泉教授の日本100名湯で、ここの湯宿「温清楼」が紹介されていたが、残念なことに廃業してしまい、関金温泉の魅力も大きく減じた。
その温清楼の隣に明治時代から続く小さな共同浴場「関の湯」があり、少し離れた所には多種の浴槽を持つ日帰り施設「湯命館」がある。

白いタイル張りの浴室、シャワーもカランも無い。飲泉可の札が掛かってる。

住  所 鳥取県倉吉市関金町関金宿1227−1
電  話 0858−45−3186
交通機関 米子自動車道湯原ICから約25km
JR山陰本線倉吉駅から日本交通バス関金温泉行きで30分関金温泉下車
施  設(日帰り) 駐車場(反対側の地蔵院に駐車)
宿  泊 不可
外来入浴時間 4月〜9月 6:30〜21:00
10月〜3月 7:00〜21:00
定休日 毎月1日、15日(土・日・祝日の場合は翌日に振替)
泉 質 単純弱放射能泉(無色透明無味無臭 45.7℃)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
外来入浴料金 大人200円 小学生100円
入浴施設 内湯男女各1
浴室備品 シャワー・カラン無し、シャンプー類も無し
観光スポット 大山、蒜山高原、倉吉、三徳山三佛寺(投入堂)、小鹿渓
お土産・食事 温泉街に無し
近くの温泉 東郷温泉はわい温泉三朝温泉
倉吉市HP
観光協会HP
関の湯紹介HP
http://www.city.kurayoshi.lg.jp/
http://www.apionet.or.jp/kankou/index.htm
http://www.apionet.or.jp/kankou/html/spa1.htm
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)

珍しい松造の浴槽は武骨だが、温もりがあって、気持ちも和む。透明度の高い温泉は適温だった。

施設名 : 関の湯共同温泉 (入浴日:2015.6.5) 
 温泉名 : 関金(せきがね)温泉

国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている白壁土蔵群。

温泉街の奥に行基の開山と伝わる地蔵院があり、国指定重文・木造地蔵菩薩半跏像が安置されている。ここに車を停めて関の湯に入浴。