天龍荘は部屋が10室(BT無し)、宿泊料金は9,000円〜13,500円程度(2014年7月現在)とリーズナブル。
部屋は宿泊してないので不明だが、フロント・ロビー等のパブリックスペースは、一昔も二昔も前のオールドファッションで、首都圏でこんな昔懐かしい雰囲気の旅館があるのに驚かされる。
養老渓谷温泉郷の他の旅館と同様に、低料金の定食や麺類を食べられ、もちろん日帰り入浴(大人800円)も大歓迎だ。
風呂は内湯のみで、露天風呂は無い。養老温泉と言えば黒湯、もちろんここも同様だ。
黒湯は、神奈川県横須賀・鎌倉周辺から東京湾岸に沿って大田区・目黒区・江東区さらには千葉県内房までの深度100mから1000mの地下に湯脈がある。
この黒さは、古代の草木の成分が地下水に溶け込んで出来たためで、冷鉱泉である。
娘夫婦の自宅が品川区にあって、アクアラインで1時間足らずで行ける養老渓谷温泉。ここには8軒の宿があるが、7軒が日帰り入浴を受け付けているので、気軽に温泉に浸かれるのが有り難い。
3回目の今回は、急に思い立って娘婿と自分が孫達を連れてここに向かい、温泉街の中ほどにある天龍荘に立ち寄った。
夷隅郡は、大多喜町と御宿(おんじゅく)の2町から成る。
大多喜町は、房総半島のほぼ中央に位置し、千葉県の町村で最も広大な面積を有している。
町域は房総丘陵に属する山林地帯で総面積の7割が森林で占められ、中央を夷隅川が北東に蛇行しながら貫流し、養老川が西部を北に流れている。
大多喜町は、徳川四天王・十六神将・徳川三傑として称えられる武将・本田忠勝が初代大多喜藩主となった城下町である。
本田忠勝は、元亀元年(1570年)の姉川の戦いの際、、家康本陣に迫る朝倉軍1万に対して無謀とも思える単騎駆けを敢行。そしてこの時、忠勝を救おうとする家康軍の行動が反撃となって朝倉軍を討ち崩した。
町域にある房総半島随一の紅葉の名所・養老渓谷は、養老川とその支流である蕪来川によって形成された谷で、西側にある梅ヶ瀬渓谷とともに千葉県内有数の観光地となっている。
多くの旅館が、日帰り入浴と食事の看板を揚げている。
温泉街の「ちょんまる茶屋」で蕎麦と筍御飯の昼食。なかなか美味しかった。
旅館8軒が県道沿いに立ち並ぶ。
施設名 : 天龍荘 (入浴日:2014.4.13)
住 所 | 千葉県夷隅郡大多喜町葛藤163 |
電 話 | 0470−85−0311 |
交通機関 | 圏央道木更津東ICから国道410号線、県道32・81号線で約25km 小湊鉄道養老渓谷駅からタクシーで10分 |
施 設(日帰り) | 食事処、休憩所、駐車場 |
宿 泊 | 客室10室(BT無し) 平日2人1室1人 9,000円〜13,500円程度 詳細・最新情報は宿のHPを参照ください。 |
泉 質 | ナトリウム―炭酸水素塩・塩化物温泉 宿のHPでの表示は「含沃素重曹食塩泉」となっている。 |
適応症 | 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間 | 午前11時〜午後3時 |
定休日 | 不定休 |
入浴料金 | 大人800円 |
入浴施設 | 内湯:男女別各1 露天風呂無し |
浴室備品 | シャンプー・ボディソープ・ドライヤー・ロッカー |
観光スポット | 養老渓谷(特に紅葉の時期)、粟又の滝、大多喜城、大多喜町観光本陣、商い資料館、房総中央鉄道館、 マザー牧場、鴨川シーワールド、南房パラダイス、東京ドイツ村、鋸山 |
お土産・食事 | 館内で食事可 |
近くの温泉 | 亀山温泉、七里川温泉 |
大多喜町HP 養老渓谷観光協会HP 養老渓谷温泉郷HP 天龍荘HP |
http://www.town.otaki.chiba.jp/ http://www.yo-ro-kadoya.co.jp/kankou.html http://www.yorokeikoku.com/ http://www.tenryuso.com/ |
その名の通り養老渓谷に湧く養老渓谷温泉郷は、8軒の旅館があって千葉県内最大、唯一温泉街を形成している温泉地である。
多くの宿が渓谷沿いに建ち、客室から四季の移り変わりを眺めることが出来る。
ここは、日帰り入浴を受け付けている宿が多くて8軒中7軒も有り、ほとんどが昼食も取れるので、気軽に入浴・食事をすることが出来る。
手元のガイドブックでは「郷」がなく単に養老温泉となっているが、地元では養老渓谷温泉郷と複数の温泉の集合体の様な名称が用いられている。温泉街から数キロ離れた粟又の滝に近い所に一軒の宿(滝見苑)があるからだろうか。
温泉郷の歴史は浅く、大正3年(1915年)に井戸から鉱泉が湧き出たことに始まる。少し古い資料によると温泉旅館は15軒ほどあったようだが、現在は8軒にまで減少している。
つい先日、温泉郷の老舗旅館「元祖 養老館」が閉館したが、ここは孫が温泉デビューした思い出の場所だ。その後、孫達と再訪して滝見苑で昼食付き入浴、3度目の今回も孫と一緒に品川の娘夫婦の自宅からアクアラインを経由して1時間足らずでやって来た。
養老渓谷一番の景観・粟又(あわまた)の滝は長さ100m、高さ30m。養老の滝とも呼ばれている。
娘婿と私が同行、家内と長女は家でのんびり。孫はこれで3度目の黒湯。
温泉成分が床に堆積して、いい味が出ている。
少し離れると真っ黒に見えるが、透明度はかなりある。加水無し、加温有りの循環ろ過。
蛇口からも温泉が出る。泉質はナトリウム―炭酸水素塩・塩化物温泉。
温泉は自分で補充できる。水道も出るので温度を下げることも可だが、それほど高温に設定されていない。
浴室への暖簾と言うよりカーテン。安っぽいピンクが逆にこの宿の雰囲気に似合っている。。
雑然としたフロント・ロビー。全部のソファには分厚い座布団が置かれていて、こんな風景を見るのは初めてで嬉しくなる。