湯上り処
温泉棟入口、ここで靴・スリッパを脱ぐ。
風呂場への畳が敷かれた廊下
住 所 山口県下関市豊田町一の俣15
電 話 0837−68−0321
交通機関 中国自動車道小月ICから国道491号線等で約28km
又は同美祢ICから30km
JR山陰本線小月駅からサンデン交通バス西市行きで30分、西市でブルーライン交通バス滝部行きに乗り換えて40分、一の俣下車すぐ
施 設(日帰り) 食事処、休憩室、売店、駐車場(100台)
宿 泊 24室(全てBT付) 料金は12,750円〜19,050円(2008年2月現在)。
料金は、宿泊曜日・人数などによって異なるので詳細は下記HPを参照下さい。
泉 質 アルカリ性単純硫黄温泉 
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り)
8時〜20時(予約不要) 
定休日 無休
入浴料金 大人1,050円 小学生500円 幼児(3歳以上)400円
入浴施設 内湯男女各1 露天風呂男女各1 貸切風呂(要予約)2
浴室備品 シャンプー、ボディソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 地元:角島・海響館(下関市立水族館)・豊田ホタルの里ミュージアム・梨狩り・豊田湖
下関市・秋吉台・秋芳洞、萩市、仙崎(金子みすず記念館)、青海島
お土産・食事 一の俣温泉グランドホテルで昼食・土産可
近くの温泉 大河内温泉・川棚温泉・滝部温泉・俵山温泉長門湯本温泉泉、湯谷温泉・へき温泉
下関市HP
下関市観光HP
ホテルHP
http://www2.city.shimonoseki.yamaguchi.jp/
http://www.tip.ne.jp/stca/
http://www.ichinomata.co.jp/index.html
雑記帳 山口県の主な温泉で宿泊・入浴したので、3回目の九州旅行の際は、奈良から九州の温泉へノンストップで行こうと思っている。候補は福岡県の二日市温泉だ。
施設名 : 一の俣温泉グランドホテル (宿泊日:2007.4.8)              宿泊料金 日曜日 2人1室 1人13,800円
所在地 : 下関市豊田町
温泉名 : 一の俣(いちのまた)温泉 
データ (データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
関門海峡の北岸に面し本州と九州を結ぶ下関は、中世から陸・海交通の要衝で、いろいろな歴史上の出来事の舞台ともなった。

源平最後の戦いとなり、平家が滅亡した壇ノ浦合戦(1185年)、真偽は定かではないがかの宮本武蔵と佐々木小次郎が戦った巌流島、北前船の寄港地として繁栄した港、そして幕末には高杉晋作が中心となって組織したした奇兵隊の活動拠点となり、下関戦争の地となった。
現在の下関は港湾商業都市として、県庁所在地の山口市より多い県下第一位の人口、経済面でも県西部(旧長門国)の中核となっている。

さらに、2005年2月、周辺の菊川町・豊田町など4町との合併により市域を大きく拡げた。
一の俣温泉のある(旧豊浦郡)豊田町は下関市街から北へ30kmほど、町一帯が県立公園に指定され、500m前後の山に囲まれた丘陵地帯で、豊田湖周辺は源氏ホタルの生息地として知られる。
第2回の九州遠征、前回と同じように九州に入る前に山口県の温泉宿に一泊することとし候補地を探した。
前回は湯田温泉に宿泊したが、今回は更に西に位置する川棚温泉と一の俣温泉の2つに絞った。

最終的には、アルカリ性のヌメリ感がある温泉が(準)掛け流しの宿がある、「日本一ボロイ公衆浴場」がある、などの理由で、最終的に一の俣温泉に決めた。

一の俣温泉は、明治時代の末期、地元の人によって掘り当てられたもので、粟野川支流の一の俣川沿い、のどかな山里に小規模の8軒の宿が点在する静かな温泉地だ。

この日、奈良を早立ちして走ること500km余り、中国自動車道小月ICで降り、いったん響灘に近い大河内温泉に出て入浴、そこから山間部を通って内陸部に進み一の俣温泉にやって来た。
関門海峡を跨ぐ関門橋を渡りきると門司へ。
一の俣川沿いに8軒ほどの宿が点在する一の俣温泉。橋の向こうに見える宿が宿泊した一の俣温泉グランドホテル。
一の俣温泉は、実質的に一の俣温泉グランドホテルが支配していると言っていい。
グループに一の俣温泉観光ホテル・一の俣温泉荘・観光ホテル別館の3館が傘下に入っているからだ。

この4館で一の俣温泉全部の客室の8割を占めているのではなかろうか(と言っても、部屋数総計は80室に満たないが)。

一の俣温泉にあって、最も大きく設備が整っているのが、ここ一の俣温泉観光ホテルである。

一の俣川を跨ぐ朱塗りの橋を渡った先にあり、鉄筋2階建ての瀟洒な建物の背景には、一の俣温泉全体を優しく包み込むようになだらかな山並みが広がっている。

温泉のあるここ豊田町一帯が県立自然公園になっているのが頷ける穏やかな風景だ。

館内に踏み入ると、広いロビーからは池を囲むようにして見事に手入れされた庭園が見通せて、とても開放的だ。

部屋は24室で全てBT付き、料金は12,750円〜19,050円(2008年2月現在)となっている。
尚、料金は、宿泊曜日・人数などによって異なるので詳細は下記HPを参照下さい。

案内された部屋は10畳の和室+広縁+BT、窓から見る庭園とその背後の山々の眺めは見事だった。
部屋から見た庭園。正面の建物は平成13年に建てられた立派な温泉棟。
ロビーの一角
ロビー
料 理
風 呂
温泉棟は平成13年に全面建てられたもので、こげ茶色をベースに畳を敷いた棟内は一流大型旅館でもなかなか見かけない立派なものだ。
自然石を敷き詰めた床に大きな風呂。
赤みを帯びた石を配置した開放的な露天風呂。
ガイドブックに拠ると、ここの風呂は「常時加温の上、一部掛け流し又は一部の風呂が掛け流し」の印がついている。
ここらは細かく観察しなかったが、内湯・露天とも部屋数の割にはかなり広く、露天風呂の先には寝湯もあった。(他に貸切風呂2ヶ所)

日帰り入浴は積極的に受け入れており、入浴時間は10時〜20時、料金は大人1,050円となっている。
休日などは、日帰り客で賑わう可能性があり、この日は花見時期の日曜日ということもあって、チェックイン時の風呂はとても混雑していて、入浴をしばら見合わせた。
泉質は、アルカリ性単純硫黄泉で、心持は白濁しているように思えたが気のせいかもしれない。
あきらかにしっとりしたツルツル感があり、なかなかの泉質だった。
温泉の温度はやや温めに調整してあり、これも私には嬉しかった。
幅広の木材で縁取った寝湯
一の俣は鄙びた山里の小さな温泉地だが、一の俣温泉グランドホテルは思いもかけない立派な施設・風呂を持ち、コストパーフォマンスの高い宿だった。
一の俣温泉 一の俣温泉グランドホテル (山口県)
夕食は部屋食、朝食は食事処となる。
夕食は海(響灘)が近いだけに、魚介類が中心だ。

下関名物のフグの刺身(テッサ)も出されたが、宿泊料金を考えると下関市に所在する宿ならではの一品だろう。
7点盛の刺身も新鮮でなかなか豪華だった。

朝食はごく標準的なものだったが、前夜の夕食が腹にもたれることが無かったので、美味しくいただけた。
10畳・広縁・BT付き
湯上り処のコーナー
早朝5時過ぎに自宅を出発、一路中国自動車道を500km余り走って小月ICで下り、大河内温泉に立ち寄ってから、一の俣温泉に到着したのは午後3時過ぎだった。

先ずはチェックイン前に温泉サイト仲間から、「温泉施設としては日本一ボロイ」と聞いた「一の俣温泉大衆浴場」で入浴した。
いや、驚きました!
噂に違わず浴室や風呂のタイルが剥がれ、大きな亀裂がいたるところに走っていて、床や風呂が抜け落ちるのではないかと心配する位のオンボロ浴室に感動(?)、旅の始めに幸先よしと喜びつつ宿にチェックインした。

これに対し、一の俣温泉グランドホテルは、アプローチ・建物外観・館内・庭園・風呂ともイメージしていたより遥かに立派、こんな鄙びた温泉地に、こんな旅館が、と驚いた。

但し、宿泊したのが4月2週の日曜日で桜が満開、そのためだろう、チェックインしたときの館内は日帰り客でごったがえししていた。

しかし、ふだんの日は客室が少ないこともあり、この温泉地らしく、保養に適した静かな環境・雰囲気に満たされていることだろう。

案内された部屋は畳が傷んでいたものの、館内全体は温泉棟を含めて寂れた気配は感じられず、そこそこ人気のある宿に思えた。