筋湯温泉 うたせ大浴場 (大分県)

筋湯温泉は、日本百名山の九重連山西麓、標高1000m前後の飯田高原に点在する「九重”夢”温泉郷」の中で最も大きな温泉地で、大小の旅館が25軒ある。うたせ大浴場は3つある共同浴場の中で、筋湯温泉のシンボル的存在であるとともに、九州を代表する共同浴場の一つである。
尚、この記事中の写真の幾つかは、ご一緒した福岡在住・プースケさんからお借りしている。

九重連山の西麓に広がる飯田高原(はんだこうげん)は、標高800〜1,200m、阿蘇くじゅう国立公園内にある。
この一帯はやまなみハイウエイをはじめ、どのルートを走っても雄大な景観を見ながらの心弾むドライブが楽しめる。

ここで以前は見かけなかった「九重”夢”温泉郷」の看板と出会った。これは、今や九州全体の観光スポットとなった「九重”夢”大吊橋」をなぞったものだ。
この温泉郷には、「筋湯・宝泉寺・長者原・湯坪・龍門・壁湯・筌の口・寒の地獄・馬子草・九酔渓・川底・水分」の温泉が含まれる。


この中で最も大きな温泉地が筋湯温泉で、大小25軒もの温泉宿が営業している。
この規模は28軒の黒川温泉にほぼ等しい数だ。


涌蓋山(わいたざん 標高1500m)の南麓、標高1000mの高所にあって、歴史は確実な所で江戸時代に遡れる。
しかし、明治と昭和の2回の大火に見舞われたので、現在の旅館は昭和以降に建てられたものばかりだ。

所在地 : 玖珠郡九重町(くすぐん ここのえまち)

筋湯温泉の共同浴場には、「うたせ大浴場」「薬師湯」「岩ん湯」「せんしゃく湯」の4ヶ所がある。うたせ湯以外の3ヶ所は浴室が一つしかないので、薬師湯と岩ん湯は日替わりで男女が変わり、せんしゃく湯は混浴になっている。
せんしゃく湯以外の3ヶ所は温泉街の中心にあり無人、自動販売機に300円投入して出てきたコインで入口を空けて入る。

打たせは浴槽が非常に大きく、ざっと見積もったところ12mx6mほど、畳換算で40畳、一度に30〜40人が入れるだろう。

全国どこを見てもこれに似た風呂は無いであろうと思うユニークな点は、壁に沿って高さ3mほどの所から、2筋1ペア、肩の両側を一度に叩く打たせ湯が8組み並んでいることだ。

人がいないと落された湯が床を直接叩いて、飛沫が浴槽の三分の二ほどまで飛び散り、これにかからないで入浴しようと思ったら、反対側の縁近くで浸からないといけない。
その上、落下する湯の轟音が鳴り響き、冬だと湯気がもうもうと舞い上がるのでその風景はまことに壮観、しかしゆったりのんびりと湯に浸かりたい方には向かないかもしれない。

正面右側のコイン販売機でコインを購入して、投入すると回転扉が回る。

住 所 大分県玖珠郡九重町湯坪筋湯
電 話 0973−79−2381(観光案内所)
交通機関 大分自動車道九重ICから県道40号経由で20km
JR久本本線豊後中村駅から日田バス筋湯経由九重登山口駅行きで50分、筋湯下車徒歩1分
施設(日帰り用) 駐車場:温泉街外環に無料パーキング2ヶ所 駐車場から徒歩3分
宿 泊 不可
泉 質 単純温泉(44度 pH7.1 無色透明無臭)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り) 6時〜21時30分
定休日 無休
入浴料金 大人300円 
入浴施設 内風呂男女各1
浴室備品 シャンプー類無し、ロッカー有り
観光スポット 九重連山登山・トレッキング、飯田高原、九酔峡、九重”夢”大吊橋、くじゅう花公園、阿蘇山、久住高原竜門の滝、竹田
お土産・食事 温泉街で(店あまり無い)
近くの温泉 湯坪温泉、長者原温泉、寒の地獄温泉、牧の戸温泉、筌の口温泉、九酔渓温泉、星生温泉、瀬の本温泉、黒川温泉、奥万願寺温泉、小田温泉、白川温泉、宝泉寺温泉郷、川底温泉岳の湯温泉、はげの湯温泉、山川温泉など多数
九重町HP
観光協会HP
筋湯温泉HP
http://www.town.kokonoe.oita.jp/
http://www.kokonoe-k.com/
http://www.sujiyu-onsen.com/
雑記帳 九重は町の場合は「ここのえ」、山・温泉・高原等の自然・観光の場合は「くじゅう」と呼ぶようだ。尚、九重連峰には、単独の山として「久住山」がある。
ここのえと呼ぶか、くじゅうと呼ぶかややこしいせいか、「阿蘇くじゅう国立公園」と平仮名になっている。
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

筋湯温泉のシンボル、「うたせ大浴場」周辺。

施設名 : うたせ大浴場 (入浴日:2013.4.16)

宿泊の場合、旅館でこれを貰える。

浴槽の床は石だが、縁は木材で趣きがある。

温泉名 : 筋湯(すじゆ)温泉
九重町は大分県の南西部にあり、東は由布市・竹田市、北西は玖珠町、南西は熊本県阿蘇郡に接している。

町の北部には東西に走る大分自動車道、東側には南北に縦断し九州を代表する山岳道路である「やまなみハイウエー」が通っている。

町の中央部を筑後川上流の玖珠川が東西に流れ、西側は標高350m〜1,000mの山林や田畑、東南には九州の尾根・標高800m〜1,700mに達する九重連山がなだらかな稜線を描いている。

九重連山(九重山)は九重町から竹田市北部に広がる火山群の総称で、最高峰は中岳(1791m)、日本百名山の一つに数えられ、一帯は阿蘇くじゅう国立公園に指定されている。

町は観光資源に恵まれ、「高原と温泉の町」を謳っている。
高原(飯田高原他)、峡谷(九酔峡他)、滝(日本の滝100選の振動の滝・竜門の滝他)、そして町域には個性が異なる数多くの温泉がある。

当日、女性用だった浴室(プースケさんが以前に撮影)浴槽の縁全面から温泉が溢れ出る。

当日の男性用。打たせ湯に向かって右側に窓があって、これを空けて湯気を出してようやくこの写真が撮れた。

筋湯温泉のHPでは高さ2mとあるが、どう見ても3mの高さから落ちている。肩を打たれるとよろけそうな圧力を感じる。

九重連山を走るやまなみハイウエイ。

夏は子供たちが滝の下部を滑り降りる竜門の滝。

長者原の九重星生温泉の背景は九重連山。

2006年10月開業以来、大分県を代表する観光スポットになった「九重”夢”大吊橋」も町域に在る。