部 屋 4.4 風 呂 4.8
朝 食 4.4  夕 食 4.6
接客・サービス 4.8 清潔感  4.5

船中泊を入れて7泊8日の旅、カロリー抑制のために人吉温泉は夕食無しプランとした。
宿から車で15分ほど、相良藩の菩提寺・願成寺に近くに近くにある蕎麦処の「相良藩 田に」で取り、その後、ここが経営し隣接する公衆浴場「相良藩 願成寺温泉」で入浴した。

人吉温泉 翆嵐楼 (熊本県)

食 事

天ざる定食 1200円。

22,000石、相良藩の城下町である人吉。日本三大急流の球磨川沿いに15軒ほどの湯宿が営業する人吉温泉は明治43年の開湯。
その源泉第一号掘削に成功した老舗の宿・翆嵐楼に宿泊して、微妙に成分・感触が異なる3本の源泉を満喫した。

所在地 : 人吉市(ひとよしし)温泉町

人吉市は熊本市から直線距離で70km、熊本県の最南端にあり、周囲を九州山地に囲まれた盆地である。
市域南部は標高1000m級の山地で、宮崎県えびの市と鹿児島県伊佐市に接している。

市域には、最上川・富士川と並ぶ日本三大急流の一つである球磨川(くまがわ)が東から西に向かって流れ、八代平野を経て八代海(不知火海)に注いでいる。

球磨川と言えば川下りと16世紀以来の歴史を持つ球磨焼酎で知られているが、これに昭和初期から掘削が盛んになった温泉が加わり、泉都人吉と称している。
人吉市の中心部には、古くからの城下町の街並みが残っており九州の小京都とも呼ばれている。

鎌倉幕府の開府間もない建久4年(1193年)、相良氏が地頭に任ぜられて、その後も統治形態は変わったが、明治時代の廃藩置県まで相良氏が治めてきた。

明治維新まで800年以上領地替えされることもなく続いた世界でも稀有な大名である。

相良(さがら)22,000石の城下町人吉には、800年も相良家が統治してきた人吉城跡、近年国宝に指定された青井阿蘇神社、相良藩の菩提寺である願成寺や武家屋敷など、文化財が数多く残る。
また急流の球磨川下りも人気があり多くの観光客が利用する。

温泉は球磨川沿いに70ヶ所もの源泉が点在しており、湯量が豊富だ。
15軒ほどの旅館・ホテルの多くが源泉かけ流しであり、日帰り入浴を受け付けている宿が多い。

人吉温泉の歴史は定かではないが、15世紀末に相良家の当主が入浴した記録が残っているようだが、人吉駅近くの現在地に温泉が開かれたのは1910年以降である。

特筆すべきは共同(公衆)浴場の多さで、人吉温泉観光協会のHPによれば、元湯・新温泉等30ヶ所にも達しており、温泉好きにはたまらない湯巡りが待っている。

夕食無しプランだったのでこれは評価できないが、風呂など他の項目は妥当だ。

翆山の湯に付属する露天風呂は、球磨川と一体になってる。
手作り感覚の小さな露天風呂で、積み上げた石は河原から拾ってきた石か?

まったりした3号源泉を使用している1階の露天風呂・みどりの湯(雲)。こちらは立派な岩石で組まれている。もう一つのみどりの湯(空)は女性用。どちらも貸切が可能だ。

3階の翆山の湯はかなり大きな内風呂で、大きなガラス窓からは球磨川が見える。宿泊した4月は男性用(月替わり)で、2階の翆河の湯は女性用だったので入れなかった。

翆嵐楼は泉質が異なり、43℃〜50℃の高温源泉を3本有し、それを地下、1階、2階、3階にある4ケ所の風呂に落している。

その中でも地下にあり、翆嵐楼では「レトロ浴場」と称している御影の湯が温泉好きを喜ばせる風呂だ。
ナトリウムー炭酸水素塩・塩化物泉の1号源泉と階段を下って行く浴室は開湯当時のままで、四国で切り出し、門司港経由で列車にて運んできた「松山御影」を敷き詰めており、その風合いはなんとも言えない雰囲気だ。


2号源泉のナトリウムー炭酸水素塩・硫酸塩泉を使用する2階の翠河の湯、3階の翠山の湯は、それぞれ球磨川を一望する展望風呂と露天風呂を有し、月替わりで男女が替わる。

3号源泉はナトリウムー炭酸水素塩・塩化物・硫酸塩泉は1階にある男女別の露天風呂に落され、こちらは貸切が出来る。

日帰り入浴を受け付けており、受付時間帯は午前11時〜午後4時、午後7時〜9時、料金は大人500円だ。
データ (データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
住 所 熊本県人吉市温泉町2461−1
電 話 0966−23−2361
交通機関 九州自動車道人吉ICから約2km
JR肥薩線人吉駅より車で7分(約3km)
施設(日帰り用) ロビー、駐車場
宿 泊 30室(和室26 和洋室4 何れもBT付き)
料金は15,000円〜20,000円程度だが、詳細・最新情報は翆嵐楼 HP参照。
泉 質 源泉3本有り
@ナトリウムー炭酸水素塩・塩化物泉
Aナトリウムー炭酸水素塩・硫酸塩泉
Bナトリウムー炭酸水素塩・塩化物・硫酸塩泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り) 午前11時〜午後4時、午後7時〜9時
定休日 不定休
入浴料金(日帰り) 大人500円
入浴施設(日帰り) 内湯:男2女2 露天風呂:男2女2
浴室備品(日帰り) シャンプ-・ボディソープ・ドライヤー・ロッカー
観光スポット 球磨川下り、青井阿蘇神社、人吉城跡、永国寺、石水寺、願成寺、鍛冶屋町めぐり
お土産・食事 温泉街および周辺に多数
近くの温泉 京町温泉、日奈久温泉、湯の児温泉、湯前温泉、
人吉市HP
人吉温泉観光協会HP
旅館組合HP
翆嵐楼 HP
http://www.city.hitoyoshi.lg.jp/
http://hitoyoshionsen.net/
http://www.hitoyoshionsen-ryokankumiai.jp/

http://www.suiranrou.jp/

風 呂


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隣接する「相良藩 願成寺温泉」に観光パンフレットの利用券で無料入浴。なんとも嬉しい雰囲気の共同浴場だった。

人吉温泉発祥の翆嵐楼の目の前に日本三大急流の球磨川が流れる。3階建て、部屋数30室(和室26 和洋室4)で、すべてBT付き。料金は15,000円〜25,000円前後。

ビジネス朝食付きプラン(布団は予め敷かれている)で料金は7500円(但し2014年2月現在は8,400円)。

赤絨毯で一昔前の観光ホテルの雰囲気が懐かしい。

207号室(10畳・広縁・BT)から見る球磨川。日本三大急流の一つがが、人吉温泉周辺は静かな流れだ

温泉名 : 人吉温泉

じゃらん口コミ 総合4.7 (47件平均 2014.02.18 現在)

施設名 : 翆嵐楼(すいらんろう)  (宿泊日:2013.4.18)

人吉温泉周辺の球磨川。晩秋から初春にかけての朝夕に川霧が発生し、町をすっぽりと包み旅情を誘う。

重曹を含むので、つるすべ感が強い上質の温泉で、湯上がり後は爽やかだ。

浴室内を階段で下って地下にあるレトロな御影の湯。源泉と浴室の造りは開湯当時のままだ。

入浴すると湯が溢れだし、乾いていた床があっという間にびしょ濡れになった。

100年以上前の物とは信じられない四国・松山御影の浴槽は端正でどっしりしている。

翆嵐楼の初代当主・川野廉が、人吉温泉第一号源泉発掘に成功したのが1910年(明治43年)3月で、これが現在の人吉温泉の始まりとなった。

翆嵐楼は、人吉温泉の温泉街からかなり離れた球磨川沿いにあるが、現住所がその名もずばり温泉町であり、ここが人吉温泉発祥の地であることが分かる。

宿選びに際し、木造2階建て、昔ながらの風情を色濃く残す人吉旅館も当然候補にあったが、温泉街の中心から外れてるにもかかわらず翆嵐楼を選んだのは次の理由による。

(1)翆嵐楼が人吉温泉発祥の地であり、創業の明治43年が人吉温泉開湯の年でもある。
(2)創業以来の源泉の他に2本の源泉を有し、全ての風呂がかけ流しであること。
(3)朝食付き(夕食抜き)プランがあり、7500円で宿泊出来ること。
(4)10年近く前、福岡在住のプースケさんのサイトで拝見し、一目惚れしたレトロな内湯を持つ旅館たから湯が隣にあること。

平成20年6月、国宝に指定された青井阿蘇神社を参拝。

翆嵐楼 の朝食。鮭・かまぼこ・明太子・温泉卵・卵焼き・野菜たっぷりの味噌汁など飾らない朝食はとても美味しかった。