足を折って3~4人の源泉浴槽。鉄分が酸化した赤茶色からして炭酸泉でなく鉄泉の雰囲気。午後・夜・朝と入浴したが、右手の湯口から湯が落されている様子は一度も無かった。近くで見ると緑茶色、泡付きは無し。湯温は、炭酸を意識して温めに加温してるとあったが炭酸泉の特徴は味わえず。右の写真は含有成分を示す嬉しい風景。

部屋から見える沢を渡った先にある「宝命水」。湧出口は2ヶ所あり、片方は汚れており引用不可、もう一方は底に僅かに冷鉱泉が溜まっていた。カップに汲んで一口飲んだが、強い酸味があった。「宝命水」が源泉とここのHPに紹介されているが、湧出量からしてとてもここが源泉とは思えず、この近くに風呂用の湧出口があるのだろうか、確認を怠った。

夕食・朝食会場

コンロで温める朴葉味噌

飲み物、女性が喜びそうな小さなデザートが充実。

朝食 

1階の10畳(蘇芳ーすおう)は、平日、14,000円(ST付)。

すべての部屋が初谷沢に面し、窓から見る風景は、高度はないが深山幽谷の趣き。

ラウンジも木材がふんだんに使われほっとする。
正面玄関は格子戸、ロビーと合わせ木の温もりが一杯。

国道から1kmほの隘路を進むが、危険な道ではない。

3回食べた鯉の旨煮。

左上:初谷温泉(長野県)

左下:向瀧(福島県東山温泉)

右上:東屋(白布温泉東屋)

初谷温泉 (長野県)

立ち寄り入浴不可


大きな地図で見る

佐久市は人口10万人弱、東信地方にあって上田市に次ぐ第二の都市で、群馬県と境を接している。
市域内には、誰もが知っている観光スポットは見当たらないが、食の面では有名な「佐久鯉」がある。

鯉の養殖は遠く江戸時代まで遡り、通常の養殖以外に水田での養殖も行われていて、それを「水田養鯉(すいでんようり)」と称していた。

昭和初期には、全国一の生産量を誇っていたが、現在は福島県・群馬県などが上位にあり、長野県は5番程度に落ちている。
しかし、千曲川などの冷たい流水によって養殖されるため成長が遅く、その分出荷が遅れて、身がしまり泥臭さが少ないとされている。
因みに、日本で海から一番遠い地点が市域にあり、海魚を持ちこめなかったことが、鯉の養殖が盛んになった理由の一つかもしれない。
今回宿泊した初谷温泉でも鯉の洗いと旨煮の2種類の料理が供された。

初谷温泉(温泉名・旅館名同一)は佐久鯉で知られる佐久市の山間にある日本秘湯を守る会の宿。源泉の湧出地点で炭酸泉を飲むことが出来る。
料理は臭みの無い佐久鯉の旨煮や洗いと季節の山菜料理がメイン。

住 所 長野県佐久市内山352ーイー1
電 話 0267-65-2221
交通機関 上信越自動車道 下仁田ICから国道254号から中込方面へ32km
JR小海線中込駅から千曲バス初谷行で終点下車、徒歩20分
宿 泊 8室(全室シャワートイレ付き)
平日2名1室1人 14,850円~
最新・詳細情報はこちら参照
泉 質 含二酸化炭素ーナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉冷鉱泉
pH6.4、泉温14.3℃
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
立ち寄り入浴時間 立ち寄り湯不可
お土産・食事 国道254号沿いで。
近くの温泉 中棚温泉、布引温泉、菱野温泉、下仁田温泉
佐久市HP
観光協会HP
初谷温泉HP
http://www.city.saku.nagano.jp/cms/html/top/main/index.html
http://www.city.saku.nagano.jp/kankou-k/
http://www.shoya.co.jp/
データ (データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

小鉢(わらびのお浸し)

前菜(鶏の塩麹漬・あんずのウーロン茶漬他)

向(佐久鯉洗い)

鍋物(野菜と豚肉のせいろ蒸し)

風 呂

所在地 : 佐久市(さくし)内山

初谷沢沿いに2階建て、8室の宿泊棟。

温泉名・施設名(同一) : 初谷(しょや)温泉 (宿泊日:2013.5.14)

前日宿泊した猿ヶ京温泉猿ヶ京温泉から月夜野ICに出て関越自動車道に乗り、藤岡JCTで上信越自動車道に乗り換え、碓井軽井沢ICで下りて軽井沢で買い物。その後、この日の宿泊地、初谷温泉に向かった。

夕食・・・柚子酒の後に

夕食・朝食ともフローリングの床にテーブル席が並ぶ食事処でとる。

初谷温泉のホームページの料理ページには「宿の料理は四季の山菜と川魚料理のおもてなし。名物佐久鯉は清水に3日から一週間入れて身を締めてから使います。鯉の洗いは蕎麦と同じで、洗いたての水の切れる前に召し上がってください。」とある。

この言葉通り、夕食には「洗い」と「旨煮」の鯉料理2種とヤマメの塩焼きが出て、山菜の方は天麩羅で供された。
因みに鯉の旨煮は、鯉を輪切りにして生姜醤油、砂糖、味醂などで煮るのが地元の調理方法のようだ。

朝食は、鮭の切り身や卵焼きなどごくオーソドックスなものだが、信州らしいリンゴジュースの他にミルク・ヨーグルト・寒天ブルーベリー・ヨーグルト、最後にウエッジウッドのカップにコーヒーと、飲み物・デザート類が充実していた。

料 理

風呂は男女別の内湯、それに自分の宿泊後、貸切風呂が完成したようだ。

内湯は二つに仕切られ、小さい浴槽が温泉で、大きい方の浴槽は真水を温めたものだ。
一部のホームページには、大きい方に張られた透明な湯を「鉄分を除いた源泉」と書かれているが、これはあきらかに間違いだ


泉質は含二酸化炭素ーナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉で、pH6.4、泉温が14.3℃と低い冷鉱泉だが、ガイドブックや宿の記事では「炭酸を多く含む天然サイダー」と謳っている。

玄関から裏手に周り、沢を跨ぐ橋を渡った先に宝命水と称する湧出穴があり、口に含むと強い酸味があった。

この源泉がそのまま風呂に落されたら特徴ある温泉を楽しめるが、冷鉱泉のため加温されてること、湧出量が2リットル/分(日本秘湯を守る会版ー「日本の秘湯」末尾データ)と少ないためか、浴槽への注入量が少なく鮮度に欠けてるように思われた思われた。

上信越自動車道下仁田ICから松本に続く国道254号(信州街道)に乗って、上州三山の一つで奇怪な山容を見せる妙義山の南麓を西行する。下仁田トンネルから内山トンネルを抜けてすぐに出てくる案内板に従って右折し、山中を1kmほど進むと温泉名と旅館名が同一の一軒宿、初谷温泉に到着する。

温泉は妙技荒船国定公園内に位置し、初谷沢の脇に湧出する。国道の分岐点から僅かの距離だが、日本秘湯を守る会の会員宿に相応しく、周囲の自然は秘湯の雰囲気を醸し出している。
温泉の歴史はそれほど古くなく、明治18年(1885年)に源泉が発見されて、以来、地元周辺の湯治場として営業してきたようだ。

現在の建物は、平成18年に改修されたもので、木造(?)2階建て、部屋数は僅かに8室の小規模旅館。
料金は平日2人1室(10畳和室洗浄T付き)で14,000円前後~と、まずまずの価格設定になっている。
因みに部屋名には、蘇芳(すおう)、空五倍子(うつぶし)など、古代色の名称が付けられている。

横川SA、前回は横川の「峠の釜飯」を食べたので、今回は高崎のだるま弁当。どちらも美味しく甲乙付けがたい。

上信越自動車道、軽井沢が近付くと上州三山の一つ、妙義山の奇怪な山稜が見えてくる。

軽井沢のアウトレット、プリンス・ショッピング・プラザで、孫たちの衣服に加えて、珍しく自分たちのものも購入。

朝食後のコーヒーは、ウエッジウッドのCup&Saucerで。

男性用内湯。手前の浴槽は真水を沸かしたもので、奥の小さい方が源泉浴槽。透明な手前の湯を鉄分を除いた温泉と書かれたHPを見かけたが、これは間違い。

強肴(佐久鯉旨煮)

揚げ物(山菜天麩羅ータラの芽・オニタラ・こごみ)

焼物(岩魚塩焼)

佐久産コシヒカリ・野沢菜漬け・吸物、最後に水菓子のミルクプリン