すいれんどう温泉 (長野県) |
中央道飯田ICから5kmほどの「すいれんどう温泉」。手元の日帰り温泉ガイドブックに「のどかな風景の中で、pH10.28の療養泉を堪能、平成25年5月リニューアルオープン」と紹介されていたので、上諏訪温泉に宿泊した翌朝、自宅への帰路途中に立ち寄った。
所在地 : 飯田市中村 |
飯田市は信州で最も南にある市で、南信地方では最大、長野県全体でも長野市、松本市、上田市に続く4番目の人口を有している。
長野県で最も温暖な地で、冬季でも真冬日になることが少ない。
東に南アルプス、西に中央アルプスが聳え、南北にかっては暴れ川として洪水を繰り返した天竜川が流れ、河岸段丘によって出来あがった日本最大の谷地形、伊那谷が広がっている。
古くは東山道、近世以降は三州街道・遠州街道などの陸運、天竜川の水運が加わって交通の要衝として栄え、江戸時代は飯田藩の城下町だった。
それもあって、神楽や人形浄瑠璃などの伝統文化がいまも数多く残っていて、信州の小京都とも呼ばれてる。
また市内のリンゴ並木も市のシンボルの一つになっている。
市域最大の観光スポットは、国の名勝、天竜奥三河国定公園の目玉である天竜峡だ。
天竜川は、水質汚染が進んでいた諏訪湖から流れ出る唯一の川で、下流より川上の方が泉質が悪いという珍しい大河(流路延長213kmは全国9位)だ。
天竜峡は、暴れ川の天竜川が切り開いた絶壁が続く渓谷で、花崗岩の岩壁には赤松やもみじが自生し、新緑や紅葉の時の景観は一際美しい。
施設・施設名 : すいれんどう(水簾洞)温泉 |
すいれんどう温泉は、中央自動車道飯田ICから4kmほど、周辺に赤松林、りんご園、水田が点在する南信ののどかな山里の小高い丘の上にある。
周囲には南信で多く見られる花桃が鮮やかな深紅の花を咲かせ、遅まきながらの春の到来を告げていた。
以前の施設名は「花化山水簾洞温泉(はなかざんすいれんどうおんせん)」だったが平成25年5月にリニューアルされた際に、現在の「すいれんどう温泉」に改称されたらしい。
しかし、外の看板にも建物にも、漢字で「水簾洞温泉」と書かれており、改称が徹底していない。
館内は、リニューアルしたとは思えない素朴な造りだ。近くに老人施設もあり観光客が訪れる入浴施設とは思えない。
低料金の食事処もあるので、地元の人達が折に触れて集うローカル保養娯楽施設と思えた。
風呂はかなり大きく立派な造りの内湯と小ぶりだが贅沢な造りの露天岩風呂があり(何れも循環)、入浴料金は大人500円だ。
泉質は単純弱放射能冷鉱泉、PHが10.3あるアルカリ性なので、それなりのヌルスベ感があった。
住 所 | 長野県飯田市中村2028−3 |
電 話 | 0265-25-1971 |
交通機関 | JR飯田線飯田駅から信南交通バス駒場行きで10分、中村下車徒歩20分 中央自動車道飯田ICから国道153,県道233号を天竜峡方面へ4km |
付属施設 | 食堂、休憩室、駐車場 |
泉 質 | 単純弱放射能冷鉱泉(18.2℃ pH10.3) |
適応症 | 不記載(理由は温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照 |
日帰り入浴時間 | 11:00〜21:00(最終受付20:30) |
定休日 | 毎週木曜日(以前は第2、第4水曜日) |
入浴料金 | 大人500円 小学生300円 |
入浴施設 | 内湯男女各1、露天風呂男女各1、サウナ |
観光スポット | 天竜峡 |
近くの温泉 | 天竜峡温泉、下條温泉、奥天竜不動温泉、水晶山温泉、昼神温泉 |
飯田市HP 観光協会HP すいれんどう温泉HP |
http://www.city.iida.lg.jp/ http://www.ii-s.org/ http://suirendou.webcrow.jp/index.html |
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。) |
薄い赤絨毯の館内はローカル色いっぱい。営業時間は午前10時〜午後0時。
10mx3mほどある大きな内湯。無色透明の単純弱放射能冷鉱泉だが、pH10.3のアルカリ性なのでぬめり感がある。
4〜5人規模、カラフルな石を底に敷いた露天風呂。
展望台から見る天竜峡の花崗岩の岸壁。新民謡(東京音頭・ちゃっきり節等)の代表作の一つ、中山晋平作曲、市丸が唄った「天竜下れば」を思い浮かべた。「ハア 天竜 下ればヨ ホホイノサッサ しぶきに濡れてヨ・・・」
広い駐車場周辺には、花桃や水仙が満開、前方のりんご園には、蕾を持ったリンゴの古木があった。