鶴岡市域には、大小20余りの温泉がある。
主要な温泉としては、海辺の温泉地で旅館・民宿が20軒を超える湯野浜温泉、国民保養温泉地に指定された湯田川温泉、1000年の歴史を誇るあつみ(温海)温泉の3温泉がある。


湯田川・あつみ温泉が日本海の海岸線に位置するの対し、湯田川温泉は鶴岡市街の南西10kmほどの内陸部、標高458mの金峯山の麓にある。

三方が山に囲まれているが、標高が低いために山間部の温泉という雰囲気はない素朴で静かな温泉だ。
10軒ほどある中小旅館の多くが今なお湯治場の雰囲気を残し、家庭的なサービスと比較的低料金で宿泊出来る。

ここは、地元鶴岡出身の時代小説家・藤沢周平をはじめ、斉藤茂吉・竹久夢二・横光利一などの文人墨客が滞在し、作品にも登場している。
湯量が豊富でほとんどの宿の風呂が掛け流し、一部の旅館の風呂は、加水ばかりか加温無しの完全かけ流しにしている

道路を挟んで僅か150mほどの両側に中小・低層の旅館が10軒足らずと共同浴場2軒が軒を連ねている。
唯一、九兵衛旅館は表通りになく、その道路から路地に入った先、共同浴場の「田の湯」の背後にある。

創業が300年を超える老舗旅館だが、部屋数がわずかに13室の小規模旅館。部屋は、温泉付きのメゾネットタイプや12畳の和室等があり、料金的には湯田川温泉の中で最も高額と思われ、2人1室で1人16,000円~22,000円程度、但し、時期、曜日、プラン、宿泊人数等によって変動するので、最新・詳細情報はこちらを参照ください。

宿泊していないので詳細は把握できないが、他の旅館では見かけたことがない、ほぼ月替わりの夕食のメニューが写真入りで紹介された専用パンフがあり、料理に力を入れているのが分かる。

風呂は造り・雰囲気が異なるものが2ヶ所、朝晩で男女交代するので、両方で入浴できる。
他に近年、貸切風呂が1ヶ所出来た。
宿泊した「珠玉や」の親旅館なので、徒歩1~2分の同旅館の風呂には、無料で何回でも入浴出来る。

一部

東北地方の日本海側は全国的知名度が低いが、ローカル色豊か、素朴で地元に根付いた静かな温泉地が点在する。その一つが山形県にある国民保養温泉地の湯田川温泉だ。
創業300有余年の老舗宿、連泊した珠玉やの親旅館でもある九兵衛旅館で、朝晩、2ヶ所の風呂を楽しんだ

所在地 : 鶴岡市湯田川

鶴岡市は山形県の日本海側、全国有数の稲作地帯である庄内平野の南部に位置し、人口は山形市に次ぐ13万人余りだ。
市の面積は東北地方最大で、全国の市町村でも8番目の広さである。

江戸時代には庄内藩(鶴岡藩)の城下町として栄えた。
庄内藩は出羽国田川郡、現在の鶴岡市を領し、転封(領土替え)の多い大名にあって、譜代大名の酒井氏は一度もそれが無かった稀代な大名の一つだ。

市域の山岳地帯には、修験道を中心とした山岳信仰のメッカ、出羽三山(月山・羽黒山・湯殿山)があり、現在も多くの参拝者を集めている。
羽黒山には国宝の五重塔や重文の文化財等があるが、この他の観光地としては、重文の鶴岡カトリック教会天主堂、致道博物館、庄内藩校 致道館、大宝館、藤沢周平記念館などがある。

特に、夫婦そろって大好きな時代小説家・藤沢周平の記念館に行きたかったのだが、臨時休館日に当たり見学出来なかったのが残念だった。

雪の温泉街。この通りに沿って10軒ほどの中小の旅館が立ち並ぶ。右は2つある共同浴場の一つ、正面の湯

住 所 山形県鶴岡市湯田川乙19
電 話 0235-35-2777
交通機関 山形自動車道鶴岡ICから国道7号・県道338号線で5km
JR山形新幹線新庄駅から陸羽西線で50分、余目駅で特急に乗り換え20分で鶴岡駅下車、庄内交通バス湯田川温泉行き30分、終点下車
宿泊した「珠玉や」から、冬季は東北新幹線仙台駅から宮城交通の高速バス(鶴岡市・酒田市方面)利用が一番確実とアドバイスされ、これを利用した。
施設(日帰り用) ロビー駐車場
宿 泊 13室 料金は2人1室で16,000円前後~
最新・詳細情報はこちら。 
泉 質 ナトリウム・カルシウム-硫酸塩温泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
日帰り入浴時間 土日休日の11時~14時
平日でも、事前確認・予約で入浴出来るようだ。 
定休日 不定休
入浴料金 大人700円
入浴施設 内湯男女各1 露天風呂1 貸切1 姉妹館・珠玉やの大浴場・貸切風呂も無料入浴
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ、ドライヤーロッカー
観光スポット 出羽三山、鶴岡カトリック教会天主堂(重文)、藤沢周平記念館他。詳細情報は下記観光連盟HP参照
近くの温泉 あつみ温泉、湯野浜温泉、湯の瀬温泉
鶴岡市HP
観光連盟HP
湯田川温泉HP
九兵衛旅館HP
http://www.city.tsuruoka.lg.jp/
http://www.tsuruokakanko.com/
http://www.yutagawaonsen.com/index.html
http://www.kuheryokan.com/index.html
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

分厚い石造り、それほど広くは無いが重厚な内湯。ガラス越しに同じ規模の露天風呂が見える。この山の湯は、循環とかけ流しの併用。泉質は、ナトリウム・カルシウムー硫酸塩温泉(旧泉質名含石膏芒硝泉)

施設名 : 九兵衛(くへえ)旅館 (入浴日:2013.1.9)

上左:川の湯の水槽で泳ぐ大きな金魚。

右上:山の湯の露天風呂。

下左:風呂の四隅に置かれたウサギ。

手前の共同浴場「田の湯」に隣接する九兵衛旅館。日帰り入浴は、土日祝日は11時~14時で、料金は700円。平日でも、電話で予約できれば入浴出来るようだ。

宿泊したのが1月初旬だったが、早くもつるし雛が館内に飾られていた。

宿泊した珠玉やの貸切風呂から見る温泉街は一面銀世界だった。九兵衛旅館に泊まると無料で入浴出来る。

温泉名 : 湯田川温泉

仙台駅から山形自動車道を高速バスで鶴岡へ。途中、湯殿山付近の雪景色。

タイル張り、楕円形の川の湯でこちらは加温でかけ流し。大きな水槽があって、巨大・高そうな金魚が泳いでた。

湯田川温泉 九兵衛旅館 (山形県)