湯ノ花温泉 旅館末廣 (福島県)

珍しく1人旅でやって来た奥会津。

初日の宿泊で選んだのが日本秘湯を守る会の宿である旅館末廣(りょかんすえひろ)。

車も人の往来もほとんど無い街道からほんの少し奥まった所にあり、外観は山小屋風の造りだ。
玄関にはお馴染みの「日本秘湯を守る会の宿」の提灯が吊るされている(因みに、2泊目の玉梨八町温泉の恵比寿屋も同会加盟の宿)。

客室は11室、通された部屋は左の写真の「欅の間」で、ここは宿のHPでも紹介されており、もしかしたら最も良い部屋かもしれない。

決して凝った造りではないが落ち着いた和室で、畳も真新しく、1人旅にしては大変贅沢な部屋だ。
当日、宿泊者が私だけだったのだろうか、部屋をランクアップしてくれたように思える。

標高650m、日本の原風景を思わせる奥会津の山里にひっそりと湯煙をあげる湯ノ花温泉は、街道沿いと只見川の支流・湯の岐(ゆのまた)川の両岸に、20軒あまりの旅館と民宿、それに素朴な4ヶ所の共同浴場が点在する。
その中にあって、日本秘湯を守る会の宿、源泉かけ流し、部屋数11室の旅館末廣に宿泊した。

南会津郡は、本州にある郡としては最も面積が広い。
下郷町、檜枝岐村、只見町、南会津町から成るが、これは1878年(明治12年)に行政区画として発足以来、3町1村の区域のまま変更されていない。

郡域を流れる只見川(ただみがわ)は、福島県の会津地方を流れる阿賀野川水系の一級河川である。
群馬県と福島県の県境にある尾瀬沼に源を発し、伊南川、野尻川等を合わせて北東に流れ、喜多方市山都町で阿賀野川に合流する。


南会津町は福島県の南西部に位置し、人口2万人余りで、会津地方の中心、会津若松市まで約45kmの位置にある。
地形は越後山系から連なる帝釈山(2、060m)を最高峰に、山で囲まれており、町庁舎の標高は550m、町域の96%が森林で占められている。

夏は凌ぎやすいが、冬は厳しい日本海型に属し、特に西部地区は特別豪雪地帯に指定されている。

国道252号線沿いの只見ダム(湖)。

200円で4ヶ所に入浴出来る。

地下に造られた岩風呂。混浴で貸切風呂として利用できる。源泉は上の2つの風呂とは異なり、自然湧出している別の単純温泉(47.3℃ pH7.9)を利用している。

4ヶ所の共同浴場

料 理

風 呂


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民宿はあちこちに見かけた。

滅多に人・車を見かけない静かな街道。

温泉街を流れる湯ノ岐川。

食膳は地味な色合いだが、滋味豊かでしみじみと美味しかった。舞茸御飯、トマトジュースも地元産、パンは自家性で持ち帰り用にビニール袋が付いていた。

所在地 : 南会津郡南会津町
写真をクリックすると記事へ(弘法の湯は未掲載)

2m50X2m程の端正な内湯。動力浮揚の単純泉(52.8℃ pH7.8)を加水・加温無し、かけ流しで注いでいる。

夕 食

館内は清掃が行き届き、ピカピカのフローリングが心地よい。

山小屋の雰囲気を漂わせる外観。しかし、裏側すぐに湯の岐川が流れている。

HPにも掲載されていた2階の「欅の間」。角部屋で2方が窓。8畳+4畳+トイレ・洗面所で1人12,750円(税込)。

街道沿いにあり、最も立派な湯屋。

渓流沿いにある湯小屋の中に巨岩が突き出ている(混浴)。

湯ノ岐川を跨ぐ橋の袂にある小さな湯小屋(混浴)。

他の3軒と離れてあり、地元専用風呂と一緒にある。

石湯

天神の湯

湯端の湯

弘法の湯

施設名 : 旅館末廣 (宿浴日:2012.10.15)

シーズンの10月この三品は全部、キノコ料理!

風呂は男女別の内湯と露天風呂、混浴で貸切利用も可能な岩風呂があり、いずれもかけ流し。
日帰り入浴は大人500円で受け付けている。入浴時間は宿の人がいればいつでもOKとおおらかだ。

住 所 福島県南会津郡南会津町湯ノ花240
電 話 0241-78-2513又は2500
交通機関 東北道西那須野塩原ICよりR400、R121、R352経由、尾瀬・桧枝岐方面へ1時間30分
新宿・浅草から東武鉄道特急で約2時間で鬼怒川温泉駅着、野岩鉄道で約45分 会津高原尾瀬口駅から会津バスで30分、又はタクシーで20分
日帰り利用施設 ロビー、駐車場
宿 泊 11室 10,650円(オフシーズン)~12,750円(標準料金)~13,800円(ハイシーズン)
宿泊人数に関係なく、休前日でも同一料金(2013年4月現在)。
詳細・最新情報は宿のHP参照のこと。
泉 質 源泉は2本利用しているが、泉質は両方とも単純温泉。
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
外来入浴時間 スタッフが居ればいつでもOK
定休日 原則無休。
入浴料金 大人500円
入浴施設 男女別内湯各1 男女別露天風呂各1 
岩風呂(混浴・貸切可)は外来入浴で可能か未確認。
浴室備品 リンスインシャンプー、ボディソープ、ドライヤー
観光スポット 地元:
周辺登山・ハイキング、南会津郡役所、駒止湿原(国指定天然記念物)、宮床湿原、屏風岩、藤生わらび山、歓満の滝、尾瀬国立公園田代山、古町大銀杏、伊南川鮎釣り、尾瀬小繁ライン、押戸の桜、奥会津博物館舘岩館
周辺:尾瀬、大内宿、塔のへつり、
会津若松、喜多方、猪苗代湖
お土産・食事 伊勢屋(蕎麦)
近くの温泉 木賊温泉、小豆温泉、尾瀬檜枝岐温泉、古町温泉、さかい温泉、深沢温泉、たかつえ温泉、滝の原温泉、湯野上温泉芦牧温泉、西山温泉、早戸温泉、宮下温泉、玉梨八町温泉、大塩温泉、滝沢温泉、湯西川温泉、川治温泉、鬼怒川温泉、塩原温泉
南会津町HP
観光協会HP
旅館末廣HP
http://www.minamiaizu.org/
http://www.tateiwa-tic.jp/
http://suehiro-yunohana.jp/
雑記帳 奥会津・南会津で2泊して13湯巡り、とっても充実、楽しい旅になりました。、奥会津を愛するまぐぞーさんから沢山の情報を頂きました。大変お世話になりました。
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

朝 食

国道352号線を左折して5kmほどで湯ノ花温泉に到着。この先に小さな旅館・共同浴場が現れてくる。街道に人影は見えない。

南会津町には「湯ノ花温泉」「木賊(とくさ)温泉」「小豆(あずき)温泉」の他に2軒の日帰り温泉施設がある。

湯ノ花温泉は東北道西那須野塩原ICを起点として、塩原温泉郷を貫く国道400号に乗り西行し、その後国道121号、国道352号を経由、尾瀬・桧枝岐方面へ走って1時間30分、国道上の案内板に従って左折して5kmほど先にある。

周囲を1、500mから2、000mまでの山々に囲まれた長閑な山里にあり、街道沿いや南北に流れる只見川の支流・湯ノ岐川の両岸に、低層小規模の旅館や民宿20軒ほどが点在している。

今回、普通の温泉ガイドブックでは紹介されていない湯ノ花温泉に宿泊することになったのは、奥会津・南会津・只見方面の温泉を愛してやまないまぐぞーさんのご推薦、そして4ヶ所ある共同浴場に魅かれてであった。

さらに一山隔てた木賊(とくさ)温泉へ、トンネル開通で10分足らずで行け、温泉マニアには知られた共同浴場・岩風呂に浸かれることが判明したのも理由の一つだ。

温泉名 : 湯ノ花温泉 
夕食・朝食とも部屋食。夕食は完全な一気出し。
5種類のキノコ、こんにゃく、蕎麦、野菜、山菜など地元の食材を使った料理は、全く気取らない(食材が判らない料理は皆無)、良い意味の田舎料理で嬉しくなった。

眼下に湯ノ岐川の渓流を見下ろす場所に造られた露天風呂。川を挟んだ対岸には共同浴場の石湯がある。